SSブログ

なぜ、閣僚も官僚もあの人を止めないのか? 官邸内はどうなっているのか?=望月衣塑子さんの本から探る! [読書]

69969357_3001253749948909_4296292920476041216_n.jpg

なぜ、閣僚も官僚もあの人を止めないのか? 官邸内はどうなっているのか?
=望月衣塑子さんの本から探る!

前々からの疑問だが、現在の政権はどのような状態なのだろう? 戦争法案。日本が再び戦争をできる国にする法案を強行採決してしまう背景とはどんなものなのか? もちろん、賛成しないと阻害される。党を追い出される。賛成せねば!という強迫観念はあるだろう。

しかし、最初の時点で総理がそれを言い出した時。武器商人であれば賛同するだろうが、まともな人なら自分の子供が戦争に行かされるかもしれない不安が過ぎるはず。その時は立場を利用して免除にできると考えるのか? 我が子だけではない。息子の同級生。娘の友達が戦場に行き若い命を散らすことを想像しないのか?

総理が言い出したからと、

彼1人では何もできない。様々な人の力や根回し、裏付けの資料、憲法解釈と、優秀なブレーンが動かなければ法案として提出すること自体が難しい。その時点で潰すことも可能。それがなぜ、多くが協力し、提出され、可決されるまで行くのだろう? 周りは嫌々、やっているのか? 

あの総理は決して優秀ではない。漢字も読めない。歴史も知らない。表現力もない。子供のように駄々をこねる。大学もそこそこ。大した人には思えない。官僚たちがコントロールして抑え込むことが可能ではないか? いや、田中角栄のように学歴はなくても優秀な政治家がいる。あの人もそちらのタイプ? んーそうは思えない。

「モーニングショー」のコメンテーターでお馴染み

青木理さんが彼の祖父、父、本人の三代を描いた本を出している。先代、先先代に遡って一族の生き様を追跡した。結論から言うと、祖父(岸信介でない方)も、父も非常に優秀で思いのある人で、彼のように冷酷な差別主義者ではない。そして本人は高校、大学、社会人生活を通じて、いつも中位の成績。目立たない地味の存在だったと多くが証言している。

目立ちたがり屋で人の上に立つのが好きなタイプでもなかった。控え目で、おとなしい性格。伝説や武勇伝というものがない。そこからしてもやり手政治家の田中角栄のようなタイプではない。著者もそこで首を捻る。僕自身もヒットラーのようなところがあり、おじいちゃんの仇を討つためにもう一度!戦争!という人かと思ったが、青年時代がそれに繋がらないのだ。

東大出の官僚たちが抑えきれない訳がないのに、

今や独裁者。誰も逆らえるものがいない。暴挙を続け、日本を没落に突き進めている。政権内はどうなっているのか? そこで同じく総理を大研究している本。それも官邸の記者会見でいつも官房長官と対決している東京新聞記者・望月衣塑子さんの本の存在を知った。

彼の過去の部分は総じて青木さんの本と同じ。ただ、望月さんの方が厳しく批判している。強い憤りを感じる。果たしてあの人はなぜ、暴走し、なぜ周りはそれを止められないのか? その謎を解き明かしたい。





m_12527945_1003590556381915_2074457293_n.jpg
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:映画

沖縄のファミマにしかないおにぎり。 「ドキュメンタリー沖縄戦」取材時。 朝はいつもこれ。 [沖縄戦]

70166739_2991526780921606_5862983955107545088_n.jpg


沖縄のファミマにしかないおにぎり。

「ドキュメンタリー沖縄戦」取材時。

朝はいつもこれ。

一個食べれば昼までオーケーだった。

沖縄での試写会は秋。

「沖縄戦」監督日記を連載中=>https://okinawa2017.blog.so-net.ne.jp

特報=> https://youtu.be/Wv5MK0fRauI


nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:映画

>映画の撮影チームは監督の名前をとって「**組」という風に呼ばれる。が、スタッフはどんな指示でも聞く訳ではない [映画業界物語]

70393717_2975302395877378_6399382184481783808_n.jpg

映画の撮影チームは監督の名前をとって「**組」という風に呼ばれる。が、スタッフはどんな指示でも聞く訳ではない

黒澤組、大林組、木下組。それぞれに黒澤明監督、大林宣彦監督、木下恵介監督のチームのことを言う。山口という監督なら「山口組」と呼ばれる? 友人で山口という監督がいるが、スタッフが打ち上げの予約を居酒屋に入れた時「山口組です」と言って驚かれたという笑い話もある。

僕の場合は「太田組」ヤクザみたいだが、スタッフは「来週から太田組の撮影でさあ」と言い方をする。ただ、組だからと監督を「組長」とは呼ばない。監督は監督と呼ばれる。組はメンバーの入れ替えをしながら、次第にスタッフやキャストが固定されて来る。気の合う腕のいい。監督の好みを理解する人たちが常連になる。いい作品を作るにはそれが大切。

僕も同じように、次第にメンバーが固定化された。今は理解ある人たちが支えてくれている。彼ら彼女らがいるので、低予算でも、多くの人を感動させる作品ができる。

しかし、最初の頃は大変だった。僕のやり方は低予算のくせにハリウッドスタイル。デジタルが普及した今、それは可能なのにベテランたちは理解せず、文句ばかり言っていた。邪魔するばかり。価値観が違う。方法論が違うだけで、あれこれ批判。昔ながらの古いやり方を要求して来た。

意味のない慣習に縛られる人も多い。今では、型破りの太田組式を誰もが理解してくれているが、やはり結果を出し、いいものを作ったことで認められたと言うこと。いきなり理解はされない。なので監督たちはいろんな形でスタッフをまとめようとする。武闘派の監督は勢いや迫力でビビらせる? ビジネスライクに仕事の指示しかしない監督。いろんなタイプがいる。

映画界だけではない。会社でも同じ。部下だからと上司の指示を素直に聞くとは限らない。手抜きの仕事をする奴もいる。そんなことを考えていて、官邸のあの人はどうなのだろう?と考えた。政権のトップには誰もが従うのか? でも、鳩山由紀夫首相は「最低でも県外」と言ったのに官僚は従わず、嘘の書類まで作って邪魔をした。今の首相の場合は「戦争ができる国」を目指しているのだから逆に心ある者は従わないはず。

それがなぜか?独裁国家のように、ありえない法案が次々に強行採決。映画の世界でも黒澤、木下、市川、大林のような巨匠の指示なら絶対だが、カリスマ性のない監督が無茶な指示を出しても通らない。現総理はそちらに近いと思えるし、周りから尊敬されるタイプではないだろう。

69969357_3001253749948909_4296292920476041216_n.jpg

ヒットラーだって、実はかなり優秀な人で、ドイツの経済復興に成功している。が、こちらの方は不況を続けるばかり。外交もことごとく失敗。世界で金をバラまくだけ。なのになぜ? 独裁を完成させることができたのか? 前々から疑問に思えている。今、読んでいる東京新聞の望月さんの本に何か手がかりがあるかもしれない。



m_12527945_1003590556381915_2074457293_n.jpg
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:映画

俳優だって「考える力」が大切=名優というとは考え続ける人のこと? [映画業界物語]

70393717_2975302395877378_6399382184481783808_n.jpg

俳優だって「考える力」が大切=名優というとは考え続ける人のこと?

考える力の話を続けて書いていて、俳優も同じであることを思い出す。俳優でシナリオをもらうと「今回はどんな風に演じようかなあ〜」という人がいるが、その一言でダメな役者....と思えてしまう。どう演じるか?ではない。シナリオを読めばどう演じなければならないか?が分かるからだ。

例えばセリフが関西弁。

舞台は静岡県。仕事は自動車修理。家族は4人。年齢は40代。それだけ分かれば、ある程度の方向性が見える。関西出身で静岡の自動車工場に就職。そこで結婚した。セリフから不器用なのか?寡黙なのか?おしゃべりなのか?色々分かる。つまり、どういう人物であるか?を俳優は推理して行かなねならない。

まさに考える力が必要な仕事。

その役のプロフィールをもらえる訳ではない。役者によっては自らそれを作る。シナリオには書かれていないが、プラモ作りが趣味とか、ジャズが好きとか、でも、それが本筋に影響するものではいけない。佐藤浩市さんは「空母いぶき」で総理を演じるに当たって、プレッシャーに弱くすぐ下痢するというアイディアを自身で付け加えた。そのことで人間臭さが出た。

そんな風に俳優というのは与えられたセリフを覚えて、カメラの前で話すだけでなく、その役がどんな人生を送り、どんな思い出があり、何を信条に生きているか?シナリオに書かれてない部分を考えて、生身の人間を作り上げる作業をしている。その上で、声のトーンは? 話し方は? 癖は? 姿勢は? そんなことも考える。

撮影前の衣装合わせ。

衣裳部さんもシナリオを読み、この役ならこんな感じの服。この時代ならこれが流行り。とあれこれ考えて、2−3点の衣装を用意してくれる。俳優を呼び、実際に着てもらう。最終的には監督が決めるのだが、僕はなるべく俳優さんがいいと思うものにする。本人もまたあれこれ考えて来るので、そのイメージに相応しい衣装にしたいのだ。

そして現場で俳優は「この場面は親子の対峙。娘に対してどういう言い方をするか? どんな表情でいるか?」物凄く考えた上で本番に挑む。もちろん、撮影までの間、そのことを考え続ける。その上でロケ地に入り、この場所なら考えてきた通りでいい。いや、この場所なら言い方が変わるはずだ。と修正をする。役者もまた「考える力」が大切な仕事。名優とは考え続ける人のことなのだ。


12527945_1003590556381915_2074457293_n.jpg
nice!(2)  コメント(0) 
共通テーマ:映画

「僕ににもできた国会議員」山本太郎著。読み終わる。=中身濃いのにとても読み辛い構成が残念。 [れいわ新選組応援]

70700408_2991884707552480_4987104320882212864_n.jpg

「僕ににもできた国会議員」山本太郎著。読み終わる。=中身濃いのにとても読み辛い構成が残念。

とても残念な出来。中身は濃い。とても興味深い。なのに構成が変で、とても読みづらい。通常、インタビュアーは三人称で、黒子に徹して質問する。それが1人称で前面に登場。あれこれ自身のことまで語る。それに対応して太郎さんがまた1人称で語る。とても読みにくい。よく読むと2人の文字サイズを変えており、【 】の印で区別しているのだが、どこから太郎さんなのか分からず何度も戸惑った。

本来、インタビュアーはあれこれ意見を言わず、相手から言葉を引き出すために黒子に徹するのだが、「私もそこにいた」とか自身をアピール。感想や印象をバンバン綴る。なのに、そのライターが何者で、どんな人なのか?という説明がない。読者は「山本太郎の本だ」と思い読んでいるし、タイトルからすると太郎1人称で書かれていると考える。そこに説明なしに登場されても混乱するばかり。このインタビュアーは誰だ?

と最後にある紹介文を読むと、太郎さんが初めて立候補した頃から応援しているフリーライターだと分かる。名前も聞いた頃がある。が、表紙には「取材、構成」とあり、対談ではないし、彼女がメインの著書でもない。なのに、かなり前に出てあれこれ主張するので、読みづらい。そして多分、面と向かってのインタビューはしていない。多忙な太郎さんが時間のあるときに答えたものを文字起こしして、インタビュー風に仕上げたもの。なので、インタビュー独特の盛り上がりが感じられない。それぞれがコミュニケーションしていないのだ。

以前に黒澤明監督にロング・インタビューした本があった。表紙には「インタビュー ****」と中堅の監督の名前が表示されている。映画に詳しいプロの映画監督が質問することで、専門的な話を聞き出すのだと思えた。が、これも読みづらい本だった。その中堅監督はインタビューではなく、対談のつもりで話をする。バンバン意見を言うのだが「あなたの意見、聞きたいのではないんだけど?」という感じ。「黒澤さんの話を聞かせてよ」と読んでてイライラ。

ま、往々にして監督という人は僕を含めて思い上がったタイプが多いのだが、巨匠・黒澤にインタビュアーが「あの場面。僕ならこうしますよ」とか発言。「お前誰や?」という感じ。ただ、黒澤に「君は全然分かってないね!」と言われて黙り込んだり。本人的には巨匠にツッコミを入れて「どうだ。俺のアイディアは凄いだろう」と認めさせようとしたのだろう。だが、そんなことを読者は期待していない。少しでも黒澤の言葉や考えを聞きたいのだ。

それに近いものを今回の本からも感じた。また、太郎さんと親しくても、彼女が年下。それを文中では「太郎」と呼び捨て、1人称で書くのであれば、その呼称はおかしい。三人称のインタビュアーであれば許されるが、それなら自分の話や思いを延々と綴るべきではない。それがインタビューというもの。

後半。そのライターが登場せず。太郎さんと別の人との対談パートになると急激に読みやすくなる。太郎さんを熱く応援しようとするのは分かる。が、本人が前に出過ぎ。僕もインタビューの仕事をしていたし、最近はインタビューを受ける立場でもあるので、余計にそのことが気になるのかもしれないが、せっかく、濃い内容があるのに、とても読みづらかった。残念な印象。



asahi20_edited-1.jpg
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:映画

ドラマ「沈まぬ太陽」第6話7話見る。他人事でない怒りが沸き起こる [映画感想]

70247742_2994218937319057_4115689820557148160_n.jpg


ドラマ「沈まぬ太陽」第6話7話見る。他人事でない怒りが沸き起こる。

15年ほど前に原作を読もうと思ったのは、1本の映画製作が終わった頃だった。その本が「沈まぬ太陽」。ただ、今、読むべきではないと思えた。僕が終えたばかり映画製作体験と物語がダブりそうで、耐えられないかもしれない。と思えたのだ。

その映画を作った製作会社は作品に対する愛が一切なかった。経費を削減していかに自分たちの利益を出そうか?しか考えていない。僕が企画、製作費も集めた作品。それを会社側は誤魔化し、すり替え、脅し、威圧、嘘、ありとあらゆる手を使い、作品を曲げようとした。金を握り、権力を持つ会社側と戦うのは簡単ではない。卑劣なやり方の連続に何度も社長を殴り倒そうと思った。

しかし、そんなことをすれば法律を盾に取り、僕を外して社長たちが思う古臭い作品を変えてしまう。そんなことはさせられない。皮肉、中傷、人格否定。「才能ないな」「お前は映画監督じゃない、評論家だ」「こんな映画は誰も観ない」「全てが最低だ」毎日のように言われた。監督料も、脚本料もゼロにされた。さらに作品をねじ曲げようとする。ここで怒ってはいけない。

悔しくても手を出してはいけない。大事なのは観客が喜ぶ映画を作ること。感動し涙が溢れる作品もすること。会社の指示に従っていてはダメだ。妥協せず、納得できないことには反対。思いを曲げない。嫌がらせが加速した。が、8割以上を望む形で仕上げた。社長が吐き捨てるようにいった「途中で席を立ち全員が出て行く最低の作品だな」しかし、映画館では多くの観客が涙を流し、最後は拍手。初日は満員御礼。上映延長になった。その後は心ない会社を排除。観客が喜んでくれる作品を作れる環境を作った。

そんな経験があったので今、観ているドラマ「沈まぬ太陽」の主人公・恩地元(上川隆也)が人ごととは思えない。会社に従わないことで報復人事、僻地に飛ばされた。嫌がらせ、圧力、酷い仕打ちが続く。他人事とは思えない怒りが沸き起こる。舞台は航空会社。日航がモデルだ。安全性より利益優先。人命を預かる仕事なのに、社員に長時間労働と人員不足を押し付ける。労働組合を潰しにかかる。事故が起きれば責任回避と隠蔽。

しかし、どんな仕打ちを受けても屈しない恩地元。寝返る親友(渡部篤郎)そして妻からも「このままでは家庭が崩壊する」と詰め寄られる。自分の思いを通すことで家族が傷つき、仲間を追い込んで行く。人はどう生きればいいのか? 体制に降参し、うまく立ち回るべきなのか? あれこれ考えてしまう。山崎豊子の物語はいつも重い。(Netflixで配信中)


m_12527945_1003590556381915_2074457293_n.jpg
nice!(2)  コメント(0) 
共通テーマ:映画

ドラマ「沈まぬ太陽」第4話 現実の会社とダブる汚すぎる企業のやり方 [映画感想]

70247742_2994218937319057_4115689820557148160_n.jpg

ドラマ「沈まぬ太陽」第4話 現実の会社とダブる汚すぎる企業のやり方

今回も見ていて苦しくなる。

航空会社(日航がモデル)に働く主人公・恩地元(上川隆也)。社員3000人の待遇改善のため。航空会社として安全運航を守るために奮闘したにも関わらず、利益第一主義の上層部に睨まれて、パキスタン支店に飛ばされる。約束は2年間にも関わらず、さらにイラン支店への辞令。同期の親友(渡部篤郎)は共に労働組合で戦ったが、上層部に寝返ったことでLA支店に栄転。会社に責任のある事故の隠蔽を担当する。

僕が映画監督業を始めたばかりの頃

の記憶がダブる。市民の寄付で集めた思いのこもった製作費から必要以上の利益を抜く製作会社。さらにスタッフの人件費もケチる。監督料、脚本料は出ないといい出す。「監督は思いがあるから0円でも辞めないさ」と足元を見ているのだ。とにかく削減して安上がりの映画を作る。作品に愛はない。

中身に関しては古い価値観を押し付けて、シナリオ、編集を歪めようとする。「2時間ドラマのような編集をしろ」と時代錯誤な指示。そもそも、映画の企画をし、製作費のほとんどを集めたのは僕自身だ。その金を自社の金庫に入れてピンハネ。黙って従うことはできず対立した。すると嫌がらせが始まる。そして誤魔化し、隠蔽工作。

そんなハイエナのような会社

が映画界には数多くある。僕が出会ったのもその手の会社。いい映画を作ろうという思いはない。どれだけ製作費を抜いて儲けるか? 作品内容に口出し、時代遅れの感性を押し付けてくる。80年代以降の日本映画が本当に古臭く、見るに耐えないものが多かったのは、同じ背景だ。その中で戦い、自分の意見を通し、邪魔をさせないための戦い。良き作品を作る以前に、会社やPと戦わねばならなかった。「沈まぬ太陽」の主人公の思い。よく分かる。(Netflixで配信中)

会社は何のために存在するのか? 

利益を上げることは必要だ。が、映画会社がやっていることは、いい作品を作り、ヒットさせて、儲けるではなく。今、目の前にある集まったお金からいかに多くの額を抜き、自社の利益にするか?しか考えてない。映画に金を使わず、スタッフのギャラを値切り倒し、朝から晩まで働かせる。その方が安上がりだから。特に監督は自分の作品に愛があるので、どんな仕打ちをされても投げ出すことはない。

「沈まぬ太陽」に登場する航空会社

も同じだ。飛行機の安全より経費削減。事故が起これば隠蔽工作。上層部に逆らえば報復人事。社長に寝返れば栄転。絵に書いたような汚いやり方を続ける。ドラマに描かれた会社や僕が接した映画製作会社だけでなく、多くが似たようなことをしているのだろう。ブラック企業と呼ばれるところはまさにそれなのだ。いや、企業でなくても国自体がそれ。大企業の税金を安くして、その足りなくなった穴埋めを消費税アップで賄う。それが前回の8%。

来月から10%に上がる。

その額はサラリーマンが1ヶ月分の給料分に相当する。つまり、1ヶ月タダで働くことになる。なのに企業は内部留保。大儲けしているが、それは溜め込み給与には還元しない。そんな時代にどう生きるべきか? 

僕の場合はある時期からその手のハイエナ製作会社を排除し、全て自分で仕切りをするようにした。一番の問題は毎回プロデュサーだ。それは僕自身が担当。下にフリーのPを起用。使途不明金等が絶対に出ないようにする。利益が出なくても人件費を極端に削減しないというルールを作った。すると、逆に監督料が出るようになり、スタッフにもある程度の額を払えるようになった。作品レベルも上がった。今までの会社がいかに暴利を貪っていたか?が実証された。

しかし、大きな会社で働くサラリーマン

はそうは行かない。この狂った時代にどうすればいいのか? 方法は一つ。次の選挙であの党を落とすこと。政権を別の党に取らせることだ。そのためには絶望せず、怒ろう。怒鳴ろう。誘導されず、諸悪の根源は何であるか?確かめよう。「沈まぬ太陽」を見ながらそんなことを考える。


asahi20_edited-1.jpg
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:映画

新作「ドキュメンタリー沖縄戦」戦争体験者の方々の感想が到着!=「昨日のことのように戦争を思い出し涙が溢れる」 [沖縄戦]

69616366_2967411523333132_1033246458561691648_n.jpg


「ドキュメンタリー沖縄戦」戦争体験者の方々。感想が到着!

3年がかりで取材した「ドキュメンタリー沖縄戦」今年3月に完成。少し前に、出演いただいた沖縄戦体験者の方々と、地元関係者の一部に映画を観ていただいた。その感想を紹介。

【80代・女性・体験者】
「映画を見て昨日のことのように戦争を思い出しました。涙が溢れて、見ていて本当に辛かったです。でも、この映画を観てもらえれば沖縄戦が本当によく分かります。作ってくださり本当にありがとうございました」

【70代・男性 C・Sさん】
「この映画は沖縄だけでなく、東京でも大阪でも、世界のどこで観ても沖縄戦の悲しみが伝わる。1人でも多くの人に見て欲しい」

【90代・女性・体験者】
「私は戦争中。北部に避難したので、それほど酷い目に遭いませんでした。でも、南部に批判して戦闘に巻き込まれた人たちの話は聞いていました。聞いてはいましたが、映画を観てここまで酷かったこと。今回初めて知りました。映画を観てよかったです」

【60代・男性・研究家】
「沖縄戦のドキュメンタリーは意外なほど少ないです。特に全貌が分かる作品がありません。でも、この映画を見れば沖縄戦がほぼ分かる。そして軍の視点で描かず、民間の視点で描かれている。だから、悲しみや苦しみが伝わる画期的な作品。ラストシーンは涙が止まらなかった。日本中の人が観るべき映画です」

かなり評判がいい。衝撃の1時間45分。沖縄戦とはどんな戦争であったか?を観客自身が体験できる作品だ。現在、沖縄で完成披露試写会を準備中とのこと。秋に予定。大きなホールで上映するので、ぜひ多くの方に見て頂きたい。

「沖縄戦」監督日記を連載中=>https://okinawa2017.blog.so-net.ne.jp

特報=> https://youtu.be/Wv5MK0fRauI


nice!(3)  コメント(0) 
共通テーマ:映画

「ドキュメンタリー沖縄戦 知られざる悲しみの記憶」はこんな感じの映画だ。 [沖縄戦]




 「ドキュメンタリー沖縄戦 知られざる悲しみの記憶」

  特報みたいなものを試しに作りました。

  まだ、正式なものではないですが、イメージ伝わるかな?


  「沖縄戦」監督日記を連載中=>https://okinawa2017.blog.so-net.ne.jp


70205490_2979004485507169_8465717918687035392_n.jpg
nice!(3)  コメント(0) 
共通テーマ:映画

熱い思いがある人は得てして、客観性を失い。思いが伝わらない結果になることがある。 [れいわ新選組応援]

70700408_2991884707552480_4987104320882212864_n.jpg

熱い思いがある人は得てして、客観性を失い。思いが伝わらない結果になることがある。

山本太郎さんの本。いろいろ問題があり読んでいるとイライラする。中身は素晴らしい。マスコミが伝えなかった太郎さんの奮闘と活躍が描かれている。なのに、文章が読みづらい。理由は前回書いたが、太郎さんが一人称で語る本ではなく、インタビューされて答えるもの。

正確にいうと多分、この著者本人が太郎さんにはインタビューしていない。忙しい太郎さんが時間を取れないので、質問事項を書類にして答えてもらったものを文字に起こして、その前後にライター自身が説明を加えたのではないか? インタビューというのは共作だ。聞き手と答え手がぶつかり、格闘して、作り上げるもの。だから印税も半分づつ。

しかし、この本はインタビューではない。だから、太郎さんの発言は質問に対して当時の思いを綴るものであり、聞き手のと格闘はない。それでは血の通った言葉として、読者に届きにくい。街頭演説ではあんなに熱く、感動的な発言をするが、あれば聴衆がいて、思いを届けようとする太郎さんがいるから感動が生まれる。紙に書かれた質問に答えたものをテープで録音。それを文字起こしてライターが前後の説明をするのでは、感動は生まれない。事実確認だけだ。

それがこの本の作られ方なので太郎さんの熱さや思いが伝わりづらく、著者の思いばかりが感じられる。本来、太郎さんが語るべき当時の状況もライターが語ってしまうので誰の本を読んでいるのか分からなくなる。原因は太郎さんが忙しく直接インタビュー出来ていな買ったことだろう。そしてライターの女性がとても熱い思いがあるということ。思いがあるのはいいことだが、得てしてそれが問題を起こすことがある。

沖縄戦のドキュメンメンタリー。取材前にかなり見た。地元製作で一番いい作品がある。が、問題も多かった。製作サイドがとても思いあがり、「沖縄戦の全てを伝えたい!」と思ったのか? 本当にいろんな事件が詰め込まれている。そのために上映時間が長く、情報があり過ぎて、見ていて「もういいよ〜」と思ってしまう。覚えきれない。終わった時には疲れている。作り手に熱い思いがあり過ぎて観客がどう感じるか?考えていないのだ。

熱い人。思いのある人は陥りがち。この本の著者もそうだと思う。三人称で書けばかなり読みやすくなり、太郎さんの思いや行動をもっと読者に強く感じられるのに「私は**と思った」「そこには私もいた」と一人称でバンバン描くので、太郎さんが三人称になり遠くの存在になる。さらに直接インタビューしていないので、過去の証言の検証と補足になってしまう。すでに亡くなった人の発言なら仕方ないが、今まさに走り続けている太郎さんをその手法で描くのは相応しくない。

出版社のタイトルのつけ方も悪い。このタイトルでは「ダマされた」と思う人も出るだろう。太郎さんが書いた著書ではないし、「僕にもできた」という内容ではない。もっと厳しい状態での戦いの記録だ。そして何よりライターの熱い思いと「太郎愛」が暴走、逆に太郎を感じられなくなる。ライターの熱さばかりが印象に残る。映画でもそうだが、思いは大切だ。が、強すぎて客観性をなくすることがある。結局、多くが伝わらない。残念だ。


asahi20_edited-1.jpg

nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:映画

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。