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熱い思いがある人は得てして、客観性を失い。思いが伝わらない結果になることがある。 [れいわ新選組応援]

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熱い思いがある人は得てして、客観性を失い。思いが伝わらない結果になることがある。

山本太郎さんの本。いろいろ問題があり読んでいるとイライラする。中身は素晴らしい。マスコミが伝えなかった太郎さんの奮闘と活躍が描かれている。なのに、文章が読みづらい。理由は前回書いたが、太郎さんが一人称で語る本ではなく、インタビューされて答えるもの。

正確にいうと多分、この著者本人が太郎さんにはインタビューしていない。忙しい太郎さんが時間を取れないので、質問事項を書類にして答えてもらったものを文字に起こして、その前後にライター自身が説明を加えたのではないか? インタビューというのは共作だ。聞き手と答え手がぶつかり、格闘して、作り上げるもの。だから印税も半分づつ。

しかし、この本はインタビューではない。だから、太郎さんの発言は質問に対して当時の思いを綴るものであり、聞き手のと格闘はない。それでは血の通った言葉として、読者に届きにくい。街頭演説ではあんなに熱く、感動的な発言をするが、あれば聴衆がいて、思いを届けようとする太郎さんがいるから感動が生まれる。紙に書かれた質問に答えたものをテープで録音。それを文字起こしてライターが前後の説明をするのでは、感動は生まれない。事実確認だけだ。

それがこの本の作られ方なので太郎さんの熱さや思いが伝わりづらく、著者の思いばかりが感じられる。本来、太郎さんが語るべき当時の状況もライターが語ってしまうので誰の本を読んでいるのか分からなくなる。原因は太郎さんが忙しく直接インタビュー出来ていな買ったことだろう。そしてライターの女性がとても熱い思いがあるということ。思いがあるのはいいことだが、得てしてそれが問題を起こすことがある。

沖縄戦のドキュメンメンタリー。取材前にかなり見た。地元製作で一番いい作品がある。が、問題も多かった。製作サイドがとても思いあがり、「沖縄戦の全てを伝えたい!」と思ったのか? 本当にいろんな事件が詰め込まれている。そのために上映時間が長く、情報があり過ぎて、見ていて「もういいよ〜」と思ってしまう。覚えきれない。終わった時には疲れている。作り手に熱い思いがあり過ぎて観客がどう感じるか?考えていないのだ。

熱い人。思いのある人は陥りがち。この本の著者もそうだと思う。三人称で書けばかなり読みやすくなり、太郎さんの思いや行動をもっと読者に強く感じられるのに「私は**と思った」「そこには私もいた」と一人称でバンバン描くので、太郎さんが三人称になり遠くの存在になる。さらに直接インタビューしていないので、過去の証言の検証と補足になってしまう。すでに亡くなった人の発言なら仕方ないが、今まさに走り続けている太郎さんをその手法で描くのは相応しくない。

出版社のタイトルのつけ方も悪い。このタイトルでは「ダマされた」と思う人も出るだろう。太郎さんが書いた著書ではないし、「僕にもできた」という内容ではない。もっと厳しい状態での戦いの記録だ。そして何よりライターの熱い思いと「太郎愛」が暴走、逆に太郎を感じられなくなる。ライターの熱さばかりが印象に残る。映画でもそうだが、思いは大切だ。が、強すぎて客観性をなくすることがある。結局、多くが伝わらない。残念だ。


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