僕が原発事故の映画を監督した理由 [2013]
最近、よく訊かれることがある。
「なぜ、太田監督はそこまで『朝日のあたる家』宣伝に力を入れるのですか?
休養も取らず、連日宣伝活動。体が心配です。
それ以前に原発事故の映画を撮ること自体が凄く危険。
先輩たちからも、二度と商業映画を撮れないぞ!と言われたんでしょう?
いろんな意味で心配しています........」
確かに先輩たちから、そう言われた。
実際、日本の原発事故を映画にした監督はまだ2人しかいない。
映画会社が作りたがらないだけでなく、「監督しよう!」という者もほとんどいない。
皆、続けて映画を作りたいし、誹謗中傷されたくないから。
でも、僕は何を言われても、福島を見つめることが大切だと思えた。
もちろん、映画でなくても、それを訴えることはできる。
ただ、どんな手段で伝えるより、映画というメディアを使うことが一番伝わる。
次第に「殺されても作るべき作品!」そう思えてきた。
僕は映画監督という仕事をしていた。
毎回、遺作と思ってかかる。
だったら、二度と映画が撮れなくても、遺作なんだからいいや!。
遺作に相応しい題材だ。
そして映画で福島の現実を伝えることで、誰もが「答え」を見つける。
数値で議論することより、子供たちの未来を考えることで、日本人が進むべき方向が見える。
「親子に伝える大切なこと」
僕の映画のテーマだ。「ストロベリーフィールズ」も「青い青い空」も同じ。それを避けて、今後も商業映画を撮るのなら無意味。だから「朝日のあたる家」を作った。
多くの人の支援、応援、声援で、上映してくれる映画館がゼロだったのに
23館まで広がった。
だったらあとは、1人でも多くの方に映画を見てもらいたい。
ただ、上映館がもの凄く増えたので宣伝費がもうない。
といって、ここで止められないので自腹で続ける。
宣伝スタッフを雇う余裕もないので、配給会社の人と2人でやっている。
2人で地方まわりをすると交通費がかかるので、僕1人でまわる。
それで、多くの人に映画を見てもらえれば「朝日のあたる家」を作った意味がある。
二度と商業映画を撮れなくても、大きな意義が残る。全国での公開も終盤。あと、一息がんばります。
デモクラTV」の”脱原発言論”に出演 [2013]
デモクラTV」の”脱原発言論”に昨年、出演させて頂きました。
朝日のあたる家の宣伝をさせてもらっています。
進行は作家の山川健一さん。
横浜公開時にもゲストで来て頂いた方。
番組の第二部から僕が出ています。(0:20分あたりから、予告編も流れます)
http://dmcr.tv/tv_archive_top_new.html?file=arc_20131020dgg1&width=800&height=450&date=2013-11-02&type=special&comefrom=order&prog=datsu_genpatsu&subkey=1
愛知県豊川コロナー凱旋アンコール公開。 2月15日(土)決定! [2013]
山本太郎さんと舞台挨拶。9月のこと。 [2013]
「朝日のあたる家」思い出の一枚・2013
関西人コンビの漫才.....ではなく、「朝日のあたる家」の舞台挨拶イン東京!
漫才の取材にマスコミ殺到!.......ではなく
「朝日のあたる家」の舞台挨拶。山本太郎+太田監督。
昨年のベストショット。日本縦断公開ツアー② [2013]
リュックひとつで宣伝ツアー
名古屋のデモで「朝日の」告知スピーチをお願いしたが
「時間がない」と断られたとき。
大阪シアターセブンで、ツイキャスト隊の吉岡隊長らと
完成披露上映会 イン 浜松。
この日もソールドアウト。
横浜ジャック&ベティの舞台挨拶を終え
最終列車で京都に向かうとき
この頃はもう疲労困憊。
昨年のベストショット。日本縦断公開ツアー① [2013]
愛知県豊川コロナ公開時のポスター。
ライバルは「ガッチャマン」
豊川コロナ公開初日前日(?)のロビーにて
小倉のFM番組に出演したとき
宣伝ツアーの必需品。
増山麗奈さんのギャラリーで
「朝日」横浜公開時のトークイベントにも来てくれました。
2013年の終わりに.... [2013]
本当に壮絶な年だった。「二度と商業映画を撮れなくなるぞ!」という業界の先輩たちの忠告を振り切って、映画界ではタブーといわれた原発事故を描いた映画「朝日のあたる家」を撮影。そして編集〜完成。LAの映画祭に参加。ロケ地湖西市の完成披露上映会に3000人が押し掛け。
その後、日本各地の映画館から上映拒否。それが多くの皆さんの応援で、上映館が何と23館まで広がり。各地でヒットを記録、年を越えて来年は北海道でも公開される。全て1年内での出来事。
宣伝費がわずかなので、僕も宣伝活動に参戦。日本各地を舞台挨拶で飛び回った。毎日ネットで上映館を告知。横浜では連日のトークイベント。
でも、本当に多くの方が、日本各地の方々が応援支援してくれた。テレビ新聞の広告が一切打てないのに、ここまでヒットしたのは、それら応援団の皆さんの力があったから。感謝しているという言葉では足りないくらいだ。
間もなく2013年は終わる。しかし、2014年は決して明るい年にはならない。このままでは日本はとんでもない国になってしまう。そうしているのは政府というよりも無関心な人たち。
「原発事故は収束した」「福島の事故は大したことはなかった」本当に真剣にそう思っている人たちがもの凄くいること。
何もしようとしない。景気回復しか考えない。福島のことを知ろうともしない。他人事と思い込んでいる人たち。日本各地を宣伝で回って痛感した。だから来年も「朝日のあたる家」を観せてまわらならねばならない。
今、現在、放送中の「紅白」では津波、地震で被害に遭った方にはエールを送るが、今年も「原発事故」には触れない。テレビではもう真実は伝えられない。
しかし、まず「福島」を見つめなければ日本の未来は見えてこない。福島への同情だけではない。そこに日本の未来が見えるからだ。だから映画で、来年も伝えたい。今年1年、応援してくださった方々。本当にありがとうございました。来年も戦いは続きます。がんばります!