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「悲しくなるので、原発問題は考えないようにしています」という女性 [「そんな奴はおらんやろ〜?」]

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アルバイトをしながら、ミュージシャンを目指す女の子。E子さん。30代。飲み会でお会いした。ライブで歌を聴かせてもらったこともある。心に染みるいい歌を歌う。そんな素敵な歌を歌う女性はどんなことを考えているのか? 興味があった。

僕が「朝日のあたる家」を監督したこともあり、話題は原発問題になった。友人の1人が「E子さんも、原発事故をモチーフにした歌作ったらいいのに!」と発言すると、彼女は急に表情を曇らせる。

「原発事故はちょっと興味があって、事故直後には新聞とかテレビでよくニュースを見ていたんです。本当に酷い事故で、多くの人が避難して、古里を追われて、仕事も、家もなくして、見ていて耐えられなかった.....」

実はE子さんの古里にも原発があり、人ごとではなかったというのもあるようだ。だが、その後の彼女の言葉に驚かされる。

「もし、古里で原発事故があったら、どうしよう? 両親はどうなるのか? 友達はどうなるんだろう。東京の近くで爆発したら。東京でなくても、またどこかの地方で事故が起こったら、また多くの人が古里を失い、辛い目に遭う。なのに、再稼働を進めている。

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私から見ても、危険だと思うし、また福島と同じことが起こるかもしれないのに。でも、私には何もできないし、考えれば考えるほど苦しくなるので、原発のことはもう考えないことにしているんです」

えーー、何で? シンガーらしく、自分のことだけでなく、被災者のことや、古里のこと。自分とは何の関係もない地方の人たちのことまで思いやる気持ちがあるのに、考えると苦しいから考えない? どういうこと? 友達の1人がいった。「何もできなくはないさ。E子ちゃんが原発の悲惨さを伝える歌を歌って、多くの人に聴いてもらうえば、いいじゃないか? 或いは被害に遭った人を励ます歌を作ることだってできるだろう? E子ちゃんの歌はそういう力があるよ!」

でも、E子はうつむいたまま、何も言わなくなってしまった。それを見ていて、分かることがある。本論からはそれるが、だからE子はプロになれない。自分が感じる悲しみと対峙せず、逃げよう、考えないようにしようとする。それではアーティストにはなれない。楽しい歌だけ歌いたい。差し障りのないラブソングを書きたい。そんな思いだから素質はあるのに、趣味のレベルから脱することができず、プロとして勝負できない。

が、そのことは今回の文章では問題ではない。E子のようなタイプ。決して多くはないだろうが、そこそこいるような気がする。被災者の人たちの気持ちを思いやる。或いは、もし、事故が起こったら、家族は友達は....と心配する人はいるはずだ。でも、みんな彼女と同じように、「どうせ、私には何もできない」「だから、考えないようにする」「考えても悲しくなるだけ、苦しいだけ」そんな結論になる。

それを一言でいうと「見て見ぬ振りをする」ということだ。あの日、311が原因で原発事故というかつてない大きな悲劇が起きた。その事故は未だに収束せず。福島第一原発からは今も放射能が流れ出し、汚染水は海にタレ流されている。


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今も14万人が家に帰れず、未だに狭い狭い仮設住宅で暮らしている。そして、分かったのは、必要と思われた原発がなくても、電気は足りているということ。なのに、再稼働しようとしている人たちがいる。原発問題だけではない。戦争をして、人々を苦しめ、踏みつける国に向かって進んでいる現実もある。

それを知らずに、彼らを支持して、さらに暴走させようとしている人たちがいる。でも、多くの人がその現実に気づきながら、E子と同じように現実から目を背けている。「どうせ、私が選挙に行っても何も変わらない」と自分を納得させる。でも、それは違う。「何も変わらない」ではなく、その人の行動は日本を変える。そう、何もしないことは、日本をより悪くするという作業を応援しているのだ。

今、大事なのは暴走する党を止めること。政権交代はむずかしい。しかし、打撃を与えることはできる。ブレーキをかけることはできる。そのためには、あの党以外が議席数を延ばすこと。勝てない党に入れても駄目。勝てそうな党に入れること。みんなで動けば可能だ。あの党はもともと組織票しかない。それに対して「投票先を決めていません」の人数はその組織票を超える数だ。

E子がいう「悲しくなるから、考えないようにしている」は「暴走するあの党を支持します!」と同じ。現実から目を反らせ、自分の世界に閉じこもることは、彼女が悲しんだ現実をさらに増やすことにつながる。目をつぶってはいけない。2014-12-13




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「やっぱ、あの党にしか政権を任せられない!」というOL [「そんな奴はおらんやろ〜?」]

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2014年12月4日記

OLのD子さん。20代。こういう。「日本はこのままでは駄目。崩壊してしまう」なかなか、しっかりしている。で、飲み会で出会ったそのD子さんに選挙のことを訊いてみた。

「今、日本を立て直すことができるのは、あの党だけ。だから、私はあの党に投票する」

え? まじ? あの党? 意外なことを言い出した。そこで消費税値上げの件を訊いてみた。「消費税UPは仕方ない。日本は高齢化社会でお年寄りが増えるし、保育園の数が少なくて子供を預けられない親が、高い費用を払い民間の保育園に子供を預けて働いている。社会福祉のためには消費税値上げも必要だから」

D子さん。ニュースや新聞をよく見ているようで、社会事情には詳しいようだが、先の消費税値上げ(その前も)で一番使われたのは社会福祉ではなく、大企業の減税分の穴埋めであることを知らないようだ。

「消費税値上げ」実は社会福祉のためではなく、大企業が多くの税金を払わないで済むことで、庶民が余計に多くの税金を負担するというものだった。社会福祉には一部しか使われていない。

さらに「特定秘密保護法」に関して彼女はこういう。「あれは外国から来たスパイを取り締まる法律だから、私たちには関係ない」そして「集団的自衛権」はこうだ。

「日本人が海外で攻撃されたときに助けに行けるものでしょう? 日本が戦争するなんてありえない。平和を大切にする国だし、皆、考え過ぎ。それに他の党はやはり駄目。民主が政権を取ったときは本当に酷かった。他がやっても同じだと思う。いろいろ批判されても、やはり日本の政権を任せられるのは、あの党しかない」

まるで分かっていない。というより、それぞれの件。表向きの理由をそのまま信じている。ま、表向きの理由すら知らないおじさんたちが多い中。彼女はよく勉強しているといえるのだが、ものの見事に表向きの理由を信じこんでいる。

それぞれの本当の理由を説明しても「考え過ぎ! そんな訳ないじゃない?」と言われる。そこで一番分かりやすい原発事故のことを説明してみたのだが、こうだ。

「だって、原発を再稼働しないと、日本の経済が立ち行かなくなるし?」

あちゃーーー、噂には聞いていたが、そんなことをいう人が存在したのか........驚き。その意見は推進派が反対派を脅すときに、よく使う意見だ。ネットで情報を得ている人ならもう皆、知っていると思うが、現在稼働中の原発はゼロ。それでも停電も、電力不足もしていない。

電力会社から「節電しましょう」キャンペーンもされていない。電気は足りているのだ。それどころか日本の電気代はもともと高いので、アルミニュウム関係の工場は海外に出て行ってしまったりする。

原発が経済を支えているというのは嘘で、そこに寄生する人々が甘い蜜を吸えなくなるというのが一番大きな理由。だから「原発がなくなると江戸時代に戻る」とか「経済が破綻する」とか「海外の企業との競争に負ける」とか脅して、再稼働しようとしているのだ。

だが、そのことを説明していると、D子さんが「この人ヘン? 何か政治運動か何かをしている人なのかもしれない?」という不安な表情を見せた。いや、ときどきいる「世界は間もなく滅亡する!」というおかしな人たちを見るような目でこちらを見ていた。説明しても無理だと思えた。

しかし、こんな人が存在するなんて、驚き。でも、D子さんは笑顔が素敵な若い女性。歪んでおらず、なかなか賢い子だ。新聞も読み、テレビニュースも見ているようだが、ネットはそんなにしないという。

もしかしたら、この種の人が今の日本人としてスタンダードではないか? 日本の未来を信じて、D子さんは雪が降ってもあの党に投票しに行く。でも、現実を知り、このままでは大変ことになることが分かっている人は「どうせ、俺1人が投票しても」と棄権。結局、D子さんと同じ行動をしている。何かを変えるには、現実に気づいた人が動くことからスタートするしかないのだ。

 ①はこちら=>http://cinemacinema.blog.so-net.ne.jp/2014-12-11-1

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そんな奴はいっぱいおるんじゃあ〜!と伝えたかった。 [「そんな奴はおらんやろ〜?」]

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5回に渡って「そんな奴はおらんやろ〜?」シリーズを掲載した。その前に書いた「親がバカではいけない」シリーズが好評だったので、選挙までの間に何かもうひとつシリーズが書けないか?と思った。が、すでに、いろんな危ない法案の解説はしてしまったので、書くべきことがない。で、思い出したのが、ある映画祭で聞いた記者さんの言葉。

何度も紹介したが、僕の映画「朝日のあたる家」を見て「この映画の主人公のように、二度目の原発事故があっても、呑気にしている人はいませんよ。リアリテぃがないんです」と、ある新聞記者さんから批判された。

実は似たようなことを数人から言われている。その多くがマスコミの方。でも、その批判は間違いで、実際に原発事故はすぐに収束した。被害は少なかったという人はかなりいる。実際に僕はお会いしている。

なのに、マスコミ関係の方が「そんな人いない」というのはヘンだな?と思っていた。が、考えてみると、彼らは被災者の方には取材する。そして自身も原発問題を勉強する。同僚や友達も、それなりの知識がある。が、彼らは決して、原発問題に関心のない人に取材はしないのだ。福島には行っても、九州や四国に行って、原発のない地区で「どう思いますか?」という取材はしない。

記者さんたちは記事を書き、情報を発信している内に、「日本人なら誰でも原発事故に関心があり、知識を持っている。非常に危険で止めた方がいいと思っている」と思い込んでしまったのだろう。

実際、僕も映画の取材と自主的な勉強をしている内に、多くの人がその脅威を感じているはず。と思っていた。それが映画の舞台挨拶ツアーで地方に行き、いろんな人と話し、え====!という意見を聞かされ、予想以上に原発事故の現実を知らない人がいることに驚愕した。

そんなことがあったので、もしかしたら、ネットをやっている人も同じように、「皆、原発問題に関心があり、特定秘密保護法や集団的自衛権の本当の意味を理解している」と思い込んでいるのではないか?と考えたのだ。そんなとき、ここ1ヶ月くらいでお会いした人たち。「そんな奴はおらんだろう?」という人がたくさんいたことを紹介しようと思った。

原発を反対している人と会うとよく感じることなんだけど、彼ら彼女らはすごく勉強している。「原発反対!」とは叫ぶけど、その豊富な知識を伝えることをあまりしない。逆に、原発に関心を持ち始めた人に「勉強不足!」と上から目線で批判。やる気を奪うことをしているのをよく見かける。

同じように、「集団的自衛権」や「特定秘密保護法」に反対する人も「反対反対」とはいうが、何が問題なのか?ネットで書いている人は少ない。

でも、今回のシリーズで紹介したように、理解していない人はいっぱいいる。その人たちから見たとき「反対反対」だけでは、怪しい宗教団体にしか見えない。だからまず、「そんな奴おらへんやろ〜」という人が多くいることを伝えたいと思った。彼らは決して声を上げない。「反対!」と叫ぶ人からはそっと離れて行く。

そんな人に大切なこと伝えること。これは誰でもできること。それを伝えたいと思った。明日の選挙前。この2つのシリーズ。ぜひ、ぜひ、読んで、「全部、知っているよ!」で終わらずに、誰かに伝えてほしい。皆で動けば、明日、日本を変えることだってできる。がんばろう!


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「やっぱ、あの党にしか政権を任せられない!」というOL [「そんな奴はおらんやろ〜?」]

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OLのD子さん。20代。こういう。「日本はこのままでは駄目。崩壊してしまう」なかなか、しっかりしている。で、飲み会で出会ったそのD子さんに選挙のことを訊いてみた。

「今、日本を立て直すことができるのは、あの党だけ。だから、私はあの党に投票する」

え? まじ? あの党? 意外なことを言い出した。そこで消費税値上げの件を訊いてみた。「消費税UPは仕方ない。日本は高齢化社会でお年寄りが増えるし、保育園の数が少なくて子供を預けられない親が、高い費用を払い民間の保育園に子供を預けて働いている。社会福祉のためには消費税値上げも必要だから」

D子さん。ニュースや新聞をよく見ているようで、社会事情には詳しいようだが、先の消費税値上げ(その前も)で一番使われたのは社会福祉ではなく、大企業の減税分の穴埋めであることを知らないようだ。

「消費税値上げ」実は社会福祉のためではなく、大企業が多くの税金を払わないで済むことで、庶民が余計に多くの税金を負担するというものだった。社会福祉には一部しか使われていない。

さらに「特定秘密保護法」に関して彼女はこういう。「あれは外国から来たスパイを取り締まる法律だから、私たちには関係ない」そして「集団的自衛権」はこうだ。

「日本人が海外で攻撃されたときに助けに行けるものでしょう? 日本が戦争するなんてありえない。平和を大切にする国だし、皆、考え過ぎ。それに他の党はやはり駄目。民主が政権を取ったときは本当に酷かった。他がやっても同じだと思う。いろいろ批判されても、やはり日本の政権を任せられるのは、あの党しかない」

まるで分かっていない。というより、それぞれの件。表向きの理由をそのまま信じている。ま、表向きの理由すら知らないおじさんたちが多い中。彼女はよく勉強しているといえるのだが、ものの見事に表向きの理由を信じこんでいる。

それぞれの本当の理由を説明しても「考え過ぎ! そんな訳ないじゃない?」と言われる。そこで一番分かりやすい原発事故のことを説明してみたのだが、こうだ。

「だって、原発を再稼働しないと、日本の経済が立ち行かなくなるし?」

あちゃーーー、噂には聞いていたが、そんなことをいう人が存在したのか........驚き。その意見は推進派が反対派を脅すときに、よく使う意見だ。ネットで情報を得ている人ならもう皆、知っていると思うが、現在稼働中の原発はゼロ。それでも停電も、電力不足もしていない。

電力会社から「節電しましょう」キャンペーンもされていない。電気は足りているのだ。それどころか日本の電気代はもともと高いので、アルミニュウム関係の工場は海外に出て行ってしまったりする。

原発が経済を支えているというのは嘘で、そこに寄生する人々が甘い蜜を吸えなくなるというのが一番大きな理由。だから「原発がなくなると江戸時代に戻る」とか「経済が破綻する」とか「海外の企業との競争に負ける」とか脅して、再稼働しようとしているのだ。

だが、そのことを説明していると、D子さんが「この人ヘン? 何か政治運動か何かをしている人なのかもしれない?」という不安な表情を見せた。いや、ときどきいる「世界は間もなく滅亡する!」というおかしな人たちを見るような目でこちらを見ていた。説明しても無理だと思えた。

しかし、こんな人が存在するなんて、驚き。でも、D子さんは笑顔が素敵な若い女性。歪んでおらず、なかなか賢い子だ。新聞も読み、テレビニュースも見ているようだが、ネットはそんなにしないという。

もしかしたら、この種の人が今の日本人としてスタンダードではないか? 日本の未来を信じて、D子さんは雪が降ってもあの党に投票しに行く。でも、現実を知り、このままでは大変ことになることが分かっている人は「どうせ、俺1人が投票しても」と棄権。結局、D子さんと同じ行動をしている。何かを変えるには、現実に気づいた人が動くことからスタートするしかないのだ。

 ①はこちら=>http://cinemacinema.blog.so-net.ne.jp/2014-12-11-1

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「あの党はもう支持できない。だから、白紙投票する!」という男 [「そんな奴はおらんやろ〜?」]

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サラリーマンのC君。50代。なかなか、勉強家。「集団的自衛権」も、「特定秘密保護法」もちゃんと理解している。原発に特別な関心がある訳ではないが「もう、さすがに原発は駄目だ。止める方向で行かないといけない」と断言する。原発が動かなくても電気が足りていることは、すでに証明されている。福島の事故でどれだけ危険であるかもよく分かった。だから、やめるべきだという。

だが、そんなC君。前回の選挙までは、毎回あの党に投票して来た。「何だかんだいっても、あの党しかない。政権を担える力があるのは、あそこだけだ。政権交代があって余計にそれを痛感した。民主党では無理だ」そう痛感していたという。しかし、この2年間を見ていて「特定秘密保護法」「消費税のUP」「原発再稼働」そんな政党を見てみて、もうさすがに駄目だ。あの党に投票すべきではないと思った。

「だったら、どこに投票する?」と訊いてみた。「そうなんだ。それが問題。あの党も駄目だけど、他はもっと駄目。日本をよくしてくれそうな、信頼できそうな党がひとつない」これには共感できる。そして、何よりあの党が一番駄目なことも同感だ。が、そのあとのC君発言に驚かされる。

「だから、選挙では白票を入れる。支持政党なしであることを伝えるよ」

何それ? そんなことをしたら、棄権するのと同じ。結果、組織票の強いあの党に1票を入れるのと同じだ。それをC君に説明したら、こうだ。

「けど、支持できない。駄目な党に投票する気にはならない」

でも、あの党はもう駄目だと思ってんだろう? どこか、あの党に勝てる党に入れてこそ意味が出てくる。そう説明すると、

「だったら、自分の名前を書いて投票する!それが俺なりの抗議だ!」

それも無意味。結果、あの党を支持するのと同じ。今回、大事なのはあの党が駄目だと思ったら、他で勝てる党に投票することが大事。もし、支持する党があればいいが、その党が勝てる見込みがないなら。支持できなくても、勝てそうな党に入れること。それが、あの党の議席を少しでも減らし、暴走を止めることになる。もし、暴走を止めたいなら白紙投票をしてはいけない。といったのだが、彼はこうだ。

「支持もしていない、ろくでもない党の名前なんて書けない! だから、俺は白紙で投票する! 自分の思いを曲げて投票するつもりはない」

.............ため息。彼のいうことは分かる。意思を曲げたくない。あの党に対する抗議として白票を投じたい。それも分かる。が、C君の行動はあの党を応援するのと同じなのだ。投票所まで行こうが、それは棄権と同じ。日本の未来をちゃんと考え、あの党が暴走し、おかしなことになることを理解しているのに、その最後の行動が、結局「支持」と同じ。悲しいことだ。

少し前でネットで話題になった広告。「支持政党がなければ白紙投票しよう」その無意味さと作意は早い段階で見破られて、あちこちで問題が指摘された。きっと、白紙投票が増えれば喜ぶ人たちのまわし者がキャンペーンをしたのだろうと言われている。「あんな広告にダマされる奴いるのかな?」というコメントも何度も見た。が、それがまさにC君だ。彼はネットをやらないので、その広告は知らない。が、やっていることはまさに広告通り。

つまり、あの白紙キャンペーンはあながち的外れではなく、それを実践してしまう人がたくさんいるからこそ、狙い打ちしたものだったと思える。「白紙投票で意思を示そう」=「あの党の応援」になっていること。日本の状況を理解するC君でさえ、嵌ってしまったのだから。この手の人も意外に多いのではないだろうか? 

「あの党を止めねば!」と思う人は、絶対に白紙投票や棄権ではなく。どこか勝てそうな党に1票を入れてほしい。何もしなければ、それは即、あの党支持ということになる。戦争賛成。秘密賛成。消費税値上げ賛成。という人は、ぜひ、白票を!


とりあえず、あの党以外の意味=> http://cinemacinema.blog.so-net.ne.jp/2014-12-04-3


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「だって、もう原発事故は収束したんでしょう?」というOL [「そんな奴はおらんやろ〜?」]

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友人の飲み会でお会いしたOLさん。30代。とても可愛く、仕事ができそうな方。映画ネタで盛り上がった。そんな彼女が「刺身」を注文したいという。友人が注意した「ダメダメ。東京の居酒屋は東京近郊の海の魚が多いから!」すると、彼女は「あー原発事故ね? 私も事故直後は気にしたけど、もうそろそろ大丈夫でしょう?」と笑顔でいう。

友人は原発問題にも詳しいので解説。「福島の原発事故では70%の放射能が海側に出ている。その上、今も出続けていて、どこかの首相のいうようにコントロールはされてなく。海にだだ漏れなんだ。そんな海で育った魚を食べてどうするの?」それを聞いた若いOLさん。「えーだって、原発事故は収束したんでしょう? もうニュースでもやってないし!」

友人は続ける。「収束なんて、この先何十年もできない! だって、まだ、メルトダウンした核燃料がどこにあるかも分からない。たぶん原子炉の底に穴を開けて、その下のコンクリートにめり込み。それを溶かし続けているんだけど、それを突き破ると、その下には地下水が流れているので、そこまで到達すると、地下水は海に流れ出ているので、本当に大変なことになるんだ」

若いOLさん。顔面蒼白。「もう、収束したと思っていたのに.....避難した人は福島に戻り、事故は終わったんじゃなかったの? だから、魚も安全だって...」友人は解説する。「いや、例え、事故が収束しても、原発から放出されたセシウムから出る放射線が半減するには30年かかる。他にも多くの放射性物質が海に流れ出ていて、それが魚に入り、蓄積される。それを人間が食べれば被曝するんだよ」

OLさん。泣そうになる。「でも、そんなに危険なら何でテレビで言わないの?」友人「言ってるさ。でも、報道の数は激減している。ひとつには視聴者が原発事故に関心を持たなくなったので、マスコミ側が取り上げなくなったこと。もうひとつは、原発事故を早く忘れてほしいと願う勢力が報道を止めているという構図があるんだ」OLさん「事故が収束したからニュースで言わなくなったんじゃないんですね?」

友人「そう。まさに君が収束したと思ったように、報道しないことで、多くの人が収束したと思い込むことが目的で、報道を控えている側面も強い。だから、原発報道に力を入れる局は何かと叩かれる。そうやって、みんなに事故を忘れてもらい、収束したと思い込んでもらい、今止まっている原発を再稼動しようと思っているのさ」OL「全然、知らなかった.....あれから3年も経つのに、未だに収束してないなんて、よほど酷い事故だったんだ.......魚はもう食べない」

が、友人はさらに畳み掛ける「魚だけじゃないよ。ファミレスのSは食材のほとんどが福島産。コンビニのEも同じ。食べて応援グループ。福島の食材が全て危険という訳ではないけど、安全基準値は事故後に上がった。以前は危険と言われた値でも安全と言われるし、それ以下なら食べてもいいということになっている。でも、それが本当に安全かどうか?は誰にも分からない。

その上、検査して基準値以下だと報道されたのに、あとで危険値の食材が発見されたり。そのファミレスに通っていた都内の女子高生の尿から、セシウムが検出されたり。今は自分の身を自分で守らないと、知らない内に食べて応援してしまうことになんだ」

そんな会話を聞いていて、思い出す。マスコミで働く記者さん。「朝日」を見てくれたあと。「主人公のように、二度目の原発事故が起こって、あんな呑気にしている人はいません。皆、大騒ぎするはず」という感想。でも、この日あったOLさんも、事故は収束した。大きな事故にはならなかったと思い込んでいた1人。

日本中、映画の舞台挨拶でまわって、この種の方とは何度もお会いした。原発問題を真剣に考えているのは、ネットを使う人たちだけかもしれないとさえ思える。実は「収束した」という人たちがマジョリティなのかも?

だから、このシリーズのタイトルでいえば「原発事故は続いているーそんな奴はおらんやろ?」が一般的な考え方なのかもしれない。ちなみに、先のOLさん。当分はコンビニやファミレスに行かず、自炊するとのことだ。


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「尖閣を攻められて黙っていていいのか?」という会社員 [「そんな奴はおらんやろ〜?」]

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ネットの上では、「戦争」大好きな政治家の方々。笑いの対象になっている。が、一般人には「そんな奴、おらんやろ~」と思っていた。が、先日。友人と「集団的自衛権」は危険ではないか?という話をしていたら、こんなことを言われた。

「尖閣列島がもし、攻められても何もせずにいていいのか? 日本は戦争をしません、だから、はい、どーぞと、敵国に差し出していいのか? それは違うだろう!」

彼は普通のサラリーマン。政治活動もしていないし、特に軍事オタクという訳ではない。家族もいて、平穏にくらす一般の方。なのに、かなり感情的に、「それを許していいの!」と強い口調で訴えた。意外だった。彼に似た意見はネット上で何度か読んだことがある。が、「ん〜」と思えるものばかり。それを友人が同じことを言い出すとは思わなかった。

それと話題にしていたのは「集団的自衛権」。危険ではないか?と僕は述べた。それに対する反論が上記の言葉。でも、彼がいうのは「個別的自衛権」である。「自国を攻められたときに反撃する権利」彼はそれと「集団的自衛権」=友好国が攻められたら一緒に戦うことができる。と勘違いしている。

このタイプの人は多く、ニュース番組で賛否のインタビューを取ると「賛成」の意見のほとんどが、その勘違いによるものだ。ここまではまだ、分かる。が、????と思ったのは、そもそも多くの日本人は「いかなる戦争もいけない」と思い、戦後何十年も生活してきた。友人もまた、今日まで「攻められたら、反撃してもいい!」という意見をいうような人ではなかった。

「戦争になる前にそれを回避するのが政治」というのが、その手の話をしたときに僕らの世代で出る結論。それが軍事オタクのように「攻められたら、反撃しろ」ということを友人が言いだしたことに驚かされた。されに言えば、尖閣がどこかの国に攻められとき、大本営(?)が「敵国は尖閣を占領。本土をも侵略しようとしている」と発表。ニュースで流れれば、きっと彼は「だったら、敵を殲滅しろ!先手をとって敵国の本土を攻撃しろ!」というだろう。

しかし、真珠湾攻撃、トンキン湾事件もそうだが、ある国は敵に先制攻撃をさせて、わざと自国に犠牲を出すことで国民の怒りを爆発させて戦争に参加。或いは、やらせで「敵の攻撃があった!」と発表して戦争開始!ということが得意だ。同じように、「尖閣が攻められた!」と事実でもないのに、あるいは事実を捻じ曲げ、大げさに騒ぐことで、知人はまんまとその策略に乗せられ戦争開始に賛同することになるだろう。

そんな彼は「だから、集団的自衛権には賛成!」という。が、先にも説明した通りに、それは「個別的自衛権」と勘違いしている。その権利は日本にすでにある。「集団」は日本が直接被害を受けなくても、友好国のために戦争できる権利である。それを理解していない。戦争したい人たちにとって、非常に都合のいい解釈をしている。だから、驚いたし、危険だと思えた。

では、なぜ、知人は「反撃するべきだ」というようなことをいうのか? 決して愛国精神が強いとかいう人ではない。それは不況続き、給料も上がらず、厳しい生活が続く、子供の学費も大変。不満が鬱屈している。それでなくても資源が少ない日本の領土が奪われるということ。その攻めて来る国に全ての不満をぶつける。だから、殺し合いをしてもいい。相手が悪いのだから。と単純に思い込んでしまったのだろう。

その知人は特別な思想もなく、戦争好きでもない。温厚で、まじめなサラリーマン。そんな彼が、そんなことを言い出すのであれば、同じ発想の人はかなりいると思える。もし、そんな人たちを利用して、「日本は今、攻撃を受けています!」とマスコミが伝えれば、彼らは皆「戦争やむなし!」と賛同するはずだ。そんな人たちは「集団的自衛権」を誤解し、支持し、やがて戦争になっても、うまくコントロールされて、戦争さえも賛成してしまうと思える。

戦争をしたい人たちが「集団的自衛権」の本当に意味。詳しく説明したがらないこと。よく分かった。誤解させておいた方が全てにおいて、うまく行くからだろう。


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(序章)原発、集団的自衛権、消費税などを一般の人に聞いてみた。 [「そんな奴はおらんやろ〜?」]

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このところ、社会復帰(?)のために、業界の友人ではなく、カタギの人たちと会い、話をするようにしている。そこで「えー!」と思うことをいう人たちとお会いした。が、決して、彼ら彼女らが異常なのではなく、実はそんな人が多数派であるように思える。

「朝日のあたる家」を見て、ある記者さんが「この主人公はおかしい!二度目の原発事故なのに、危機感がまるでない。そんな人はいないだろう」といった。マスコミ関係で同じことを言う人は他にもいた。でも、それは不勉強。日本には原発に関心がなく、危機感がまるでない人がゴマンといる。

マスコミ内にいて、多くの情報があると、当然一般の人も同じように情報を持っていると思い込み。そんな大きな勘違いをしてしまう。僕も同様で、映画やテレビ関係の人は何だかんだいっても、仕事上で特殊な情報や事件とも接すので、普通に働き、普通に生活する一般の感覚が分からなくなる。

なので、機会あるごとに、一般の人とお会いして話を聞く、飲み会に参加させてもらうということしている。新シリーズ。1回目は「戦争も必要!」というサラリーマン?(つづく)

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