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「あの党はもう支持できない。だから、白紙投票する!」という男 [「そんな奴はおらんやろ〜?」]

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サラリーマンのC君。50代。なかなか、勉強家。「集団的自衛権」も、「特定秘密保護法」もちゃんと理解している。原発に特別な関心がある訳ではないが「もう、さすがに原発は駄目だ。止める方向で行かないといけない」と断言する。原発が動かなくても電気が足りていることは、すでに証明されている。福島の事故でどれだけ危険であるかもよく分かった。だから、やめるべきだという。

だが、そんなC君。前回の選挙までは、毎回あの党に投票して来た。「何だかんだいっても、あの党しかない。政権を担える力があるのは、あそこだけだ。政権交代があって余計にそれを痛感した。民主党では無理だ」そう痛感していたという。しかし、この2年間を見ていて「特定秘密保護法」「消費税のUP」「原発再稼働」そんな政党を見てみて、もうさすがに駄目だ。あの党に投票すべきではないと思った。

「だったら、どこに投票する?」と訊いてみた。「そうなんだ。それが問題。あの党も駄目だけど、他はもっと駄目。日本をよくしてくれそうな、信頼できそうな党がひとつない」これには共感できる。そして、何よりあの党が一番駄目なことも同感だ。が、そのあとのC君発言に驚かされる。

「だから、選挙では白票を入れる。支持政党なしであることを伝えるよ」

何それ? そんなことをしたら、棄権するのと同じ。結果、組織票の強いあの党に1票を入れるのと同じだ。それをC君に説明したら、こうだ。

「けど、支持できない。駄目な党に投票する気にはならない」

でも、あの党はもう駄目だと思ってんだろう? どこか、あの党に勝てる党に入れてこそ意味が出てくる。そう説明すると、

「だったら、自分の名前を書いて投票する!それが俺なりの抗議だ!」

それも無意味。結果、あの党を支持するのと同じ。今回、大事なのはあの党が駄目だと思ったら、他で勝てる党に投票することが大事。もし、支持する党があればいいが、その党が勝てる見込みがないなら。支持できなくても、勝てそうな党に入れること。それが、あの党の議席を少しでも減らし、暴走を止めることになる。もし、暴走を止めたいなら白紙投票をしてはいけない。といったのだが、彼はこうだ。

「支持もしていない、ろくでもない党の名前なんて書けない! だから、俺は白紙で投票する! 自分の思いを曲げて投票するつもりはない」

.............ため息。彼のいうことは分かる。意思を曲げたくない。あの党に対する抗議として白票を投じたい。それも分かる。が、C君の行動はあの党を応援するのと同じなのだ。投票所まで行こうが、それは棄権と同じ。日本の未来をちゃんと考え、あの党が暴走し、おかしなことになることを理解しているのに、その最後の行動が、結局「支持」と同じ。悲しいことだ。

少し前でネットで話題になった広告。「支持政党がなければ白紙投票しよう」その無意味さと作意は早い段階で見破られて、あちこちで問題が指摘された。きっと、白紙投票が増えれば喜ぶ人たちのまわし者がキャンペーンをしたのだろうと言われている。「あんな広告にダマされる奴いるのかな?」というコメントも何度も見た。が、それがまさにC君だ。彼はネットをやらないので、その広告は知らない。が、やっていることはまさに広告通り。

つまり、あの白紙キャンペーンはあながち的外れではなく、それを実践してしまう人がたくさんいるからこそ、狙い打ちしたものだったと思える。「白紙投票で意思を示そう」=「あの党の応援」になっていること。日本の状況を理解するC君でさえ、嵌ってしまったのだから。この手の人も意外に多いのではないだろうか? 

「あの党を止めねば!」と思う人は、絶対に白紙投票や棄権ではなく。どこか勝てそうな党に1票を入れてほしい。何もしなければ、それは即、あの党支持ということになる。戦争賛成。秘密賛成。消費税値上げ賛成。という人は、ぜひ、白票を!


とりあえず、あの党以外の意味=> http://cinemacinema.blog.so-net.ne.jp/2014-12-04-3


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