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映画作ったのに「何で監督料を取るの!失望した」と批判する人たち? [【再掲載】]

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 ブログのコメント等でも、よくこんなことが書き込まれる。

 「今度、うちの町で映画祭をします。太田監督の作品も上映します。ぜひ、来てください」

 映画祭の主催者ではなく、一般の観客からのコメントだ。好意的であり、応援してくれている人だ。が、真面目に考えると奇妙なところがある。通常、主催者からは招待されることはある。その場合は、交通費と宿泊費が出る。ギャラは出ないことが多い。食事代も出ないのが普通。結構、キツい。でも、自分の映画が上映され、多くの人が見に来てくれる。監督が行くことで観客が喜んでくれればいいと思い、お邪魔する。

 が、先のコメントの場合はどう捉えればいいのか? 

 交通費、宿泊費は自腹だろう。主催者も呼んでいない。それで映画祭に行って何をすればいいのか? トークショーがある訳でもなし。入場料も払わなければならないだろう。そこで自分の映画を観て。どーすればいい? たぶん、コメントをくれた方は舞台挨拶とか、トークショーをすることを期待している。映画の話を一緒にすることを楽しみにしているのだろう。


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 それなら、僕ではなく、主催者に進言するべきことだ。そして映画祭のプログラムにイベントを組み入れて、観客との対話する時間やトークを企画する。それでこそ、観客と接する場がもてる。僕が個人で参加しても意味がない。以前、そんなコメントをする人に直接訊いたことがある。なぜ、来てほしいとコメントをしたのか?

 「ブログを読んでいると、監督はいい人だし、優しいし、お願いすればきっと来てくれると思えたんです。ブログの記事も面白いし、映画の裏話とか、観客が聞けば喜ぶと思ったんです」

 気持ちはとってもよく分かる。ありがたいことだ。でも、それを僕にいっても実現しない。例え自腹でその映画祭に伺っても、その人の思う展開にはならない。その前に僕が映画祭主催者に連絡して「時間とってほしい。トークイベントをしたい」と告げなければならない。が、たいていの場合。スケジュールはすでに出来ていて、急に言われても変更できない。結局、個人で行ってもあまり意味がない。交通費も宿泊費もなしで。理由は「いい人だから、来てくれると思った」ーーこれは違うと思う。

 同じようにFacebookのコメントやメッセンジャーで相談や意見を求めてくる方もいる。それに応える余裕がない。本業の催促が来ている状態で、お返事したり、相談に乗ったりすることはできない。


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 なのに、返事をしないと「裏切られた!」

「優しい人だと思っていたのに!」とあちこちで悪口を書いて回る人がいた。これも勝手に期待しておいて、こちらは多忙で対応できないと、「無視された」「スルーされた」と怒り、批判してくるのである。ただ、その種の人は特に問題を抱えた人というのではなく、ごく一般な人が多い。そう思っていてあるtweetを見た。

 「若手女優の***。ファンで応援していた。この間、ある店で見かけたので手を振ったが無視された。お高くとまっていて幻滅。もう、応援しない!」

 なるほど。これと同じ構図なんだ。女優の***さん。とても好感触で、会えば凄く愛想よく応えてくれそうなイメージがある。芸能人ということを自慢する感じがない。が、だからといって、会ったこともない人に手を振られて、それもプライベートな時間に、笑顔で手を振り返す必要はないのだ。でも、コメントした人は、絶対に笑顔で手を振ってくれると期待した。だから「裏切られた」と思ったのだ。

 勝手にイメージして、それが崩れたから「幻滅」されたのでは溜まらない。もちろん、それでも手を振ってくれる芸能人もいるだろう。でも、それは本人次第。同じように僕も「スピーチのために、ノーギャラで来てくれるだろう」と思われていたのだろう。だが、それは寿司屋の大将に「うちの街まで来て、寿司をタダで握ってください」というのに等しい。「だって、あの大将。いい人だもん!」では理由にならない。

 だが、そこで「交通費なしではいけない」と答えると

「結局、金かよ!失望したよ」と言われたこともある。しかし、交通費も払わずに来てほしいというのなら「金も払わずに、タダ働きさせるのか?」と言われてもおかしくない。けど、そんな発想はまず出て来ない。有名ミュージシャンがボランティアで被災地コンサートをするのと同じ発想でいる。映画監督業がどれだけ貧しいか? 分からないというのも誤解を生む背景のひとつだが...。ある街で映画を撮ったときも

「監督は映画撮れたんだから、ギャラもらわなくてもいいよね」

という地元の方がいて驚かされた。街に公園を作った土建屋さんに「公園作れたんだから、工事費いらないよね?」とは言わないだろう。それも映画=趣味の延長という発想なのだろう。好きでやってるんだからいいよね? でも、映画作りに1年近く専念して、そのあとどうやって生活して行くのか? それを想像せず、「好きなことをやっている」=「お金なくてもやるはず」と思われることが多い。

 いろいろ考えて行くと、映画&芸能関係に対する誤解。経済的に恵まれた人という錯覚。「いい人だから分かってくれる」という思い込み。そんなことがいくつも重なって、まったく悪意のない人たちが無理なリクエストや頼み事をしてくるのだろう。だが、ストレートに説明すると、ほとんどが「失望した」「裏切られた」という。それを少しでも傷付けないようにどう説明すればいいか? でも、それを説明するだけでも時間を取られる。

 そんな訳でFacebookやブログへのコメントひとつひとつにはお答えできないといつも書く。本業だけでも、時間が足りず、いつも返事が遅れて迷惑をかけるのに、その種の対応にまで手が回らないのが一番の理由だが、なかなかむずかしい。友人は「有名税」というが、僕は有名ではない。だったら、何の税だ? と思える。





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「誰が都政を殺したか?」上杉隆著ー読み終わりました。 オリンピック利権。よく分かります。 [2017]

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「誰が都政を殺したか?」上杉隆著ー読み終わりました。

オリンピック利権。よく分かります。

オリンピックという名の印籠で一部の人達が大儲け。

開催はもう返上した方がいいかも?



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僕の監督作品ー沖縄のTSUTAYAでもレンタル中! [2017]

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【沖縄のTSUTAYAでもレンタル中!】

「向日葵の丘」「青い青い空」「朝日のあたる家」DVDは

レンタル中とのこと。

情報ありがとうございました!



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「双極性障害を勉強中。学んだことを書き出してみる」② [【再掲載】]

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「双極性障害を勉強中。学んだことを書き出してみる」②

専門家の本から引用する。

「同じ仕事をしている仲間が双極性障害になるというのは、どういうことでしょう?(中略)より大きな問題になりやすいのは、やはりうつ状態よりも躁状態です。今まで何の問題もなく仕事をこなし、信頼や信用を得ていた人も、躁状態になると気が大きくなり、会社のお金を使い込んでしまったり、必要のないものを買い込んでしまったりすることがあります」

「会社にとって躁状態の患者さんは社会的に、或いは法的に問題を引き起こすリスクになる可能性があるのです。躁状態を放っておくと、患者さんは会社に多大な迷惑をかけ、自分自身も社会的信用をうしない、社会復帰の足がかりもなくしてしまいます」

「双極性障害ー躁うつ病への対処と治療」(著・加藤忠史、ちくま新書)より







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「双極性障害を勉強中。学んだことを書き出してみる」① [【再掲載】]

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「双極性障害を勉強中。学んだことを書き出してみる」①

まず、双極性障害とはいわゆる「躁鬱病」である。が、その印象のまま理解すると、本質は分からない。そこで専門家の本より、分かりやすい記述を引用する。

「大きな問題となるのは躁状態です。患者さんが躁状態になると、とにかく口数が多くなり、休む間もなくしゃべり続け、その上、家族が言うことを聞かないと怒り出したりします。そのとき患者さんがいうことは統合失調症のような精神病状態とは違い、ある程度筋が通っていることです。

躁状態の患者さんがいうことは、事実と違っているわけではなく、病気だからとすませることもできないような内容が特徴なのです。家族にとっては、非常に腹が立ち、また傷つくことをばかり休みなく言い続け、家族を責め立てます。家族はときには一睡もできず、疲れ切ってしまい、精神的にも追い込まれ、憔悴しきってしまいます。

その上、激しい言動のせいで仕事を失ってしまい、一家の収入が減ってしまうこともあります。さらに、躁状態になるとお金使いが荒くなってしまい、何百万円、場合によっては何千万円という借金を背負ってしまったりすることがあります」

「双極性障害ー躁うつ病への対処と治療」(著・加藤忠史、ちくま新書)より





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