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映画いっぱい観れるのはどっち!Amazonプライム対Netflix? [2018]

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映画いっぱい観れるのはどっち!Amazonプライム対Netflix?

調子に乗ってAmazonプライム以外にNetflixも引いてみた。こちらも30日間は無料。両社ともに宣伝が下手なのか?意図的なのか?どんな映画が観れるか?をあまり公表していない。その辺が映画ファンにとって肝心要なのにだ。

その理由が分かる。どちらも最新の映画はあまり見れない。TUTAYAで5枚1000円で借りる方がいい。amazonに関しては新しい映画もあるが、2日で500円とかの料金。TUTAYAより高い!Netflixは最新作はない! 

古い映画についても問題がある。「カプリコン1」「カサンドラクロス」「ガントレット」「ヘルハウス」という懐かしい映画は両社とも配信していない。amazonは日本映画の旧作。例えば日活ロマンポルノとかはあるが、これも追加料金。

Netflixは数年前の映画は充実しているが、古いのも新しいのもほとんどない。もちろん、映画会社にとって、いろんなメディアで稼げる作品を早々と配信サイトに売ったりしないだろう。なので、すでに賞味期限の切れた作品等が両社ともにメインになる。

とは言え「ジャスティスリーグ」「バットマン[VS]スーパーマン」「ワンダーウーマン」「ダンケルク」という話題作。そして名作、知名度のある作品でいうと「レイダーズ」「スパイダーマン」「2001年宇宙の旅」等は追加料金なしで見ることができる。

だから、マニアな映画ファンでなければ、結構有名作品もあるので楽しむことができる。映画以外のコンテンツも豊富。amazonなら「ガンダム」シリーズ。Netflixなら「鬼太郎」の最新シリーズが観れる。

ただ、最新作はかなり待たないと配信されないので、熱い映画ファンだと不満が募る。また、Netflixは作品のエンドロール途中で次の作品に飛んでしまう。何か最後まで観れる設定があるのだろうが、これはかなり気分が悪い。

多くの人がエンドロールを見ずに再生を止めるからだろうが、それは個人の判断に委ねるべき。配信サイト側がそれを独断でスキップするのは、大きなお世話。感動の余韻に浸っていたら、エンドロールの途中で次の映画が始まるのは無神経。

「ゲゲゲの鬼太郎」でさえエンディングの氷川きよしの歌が終わらない内に次のエピソードが始まる。これは製作したスタッフにも失礼。その点、amazonは全て最後まで流れる。また、追加料金を払えば最新作も旧作も見られるので、どちらか?というとamazonプライムをお勧めしたい。


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「明日にかける橋」ららぽーと磐田にて 来年1月12日(土)( 1日限り)アンコール上映が決定 [2018]



「明日にかける橋 1989年の想い出」

 ららぽーと磐田にて

ロケ地静岡県磐田市

2019年1月12日(土)14:00〜

アンコール上映が決定

9週間のロングラン。大ヒット。

「もう一度観たい!」

という熱い声に応えて1日だけのアンコール上映が決定しました。

最後のチャンスです。5.1chステレオ。大スクリーン! 感動をもう一度!


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【「監督ですよね? いつもFacebook拝見していますよ」と言われてビックリ!】 [2018]

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【「監督ですよね? いつもFacebook拝見していますよ」と言われてビックリ!】

先日、沖縄の空港でスタッフを待っていた時のこと。

「太田監督ですよね?」

と声をかけて頂いた。

「Facebookで沖縄に来ていると書かれていたので、多分、ご本人だと思って!」

と。いやいや、ありがたい。そして、少し前に参加させてもらった忘年会。その時も、いろんな方から

「監督。いつも Facebook読ませてもらっています」

とご挨拶頂いた。ふぇー〜僕みたいなチンピラ監督の Facebook記事を読んでくれているなんて〜。嬉しいより恐縮。そんなことをブログに書くと、いつも応援してくれている方が

「太田監督はネットの世界では有名ですよ!」

とコメントをくれた。はあ、そうなの? だって、Twitterのフォロワー数も、 Facebookもお友達数もそんなに多くない。まあ、映画監督という仕事上、面白がって来る人が多いので、カタギの友人なんかよりはフォロワーも、友達も多いが、同業者なら、凄い数の人はいっぱいいる。なのに、このところいく先々で

「Facebook読ませてもらってます」

と言われることが続いた。最近の若い人はよくいう。

「有名になりたい!」

俳優になりたいのではなく、有名になりたいと。でも、仕事をする有名俳優たちを見ていると本当に大変だ。賞賛と共に批判や中傷もやって来る。プライバシーがなくなる。見ていると有名になることの代償は大きい。さらに僕自身、昔から有名になりたい!という思いがない。

ただ、映画監督を続ける上で、有名というのは武器になり得る。「あの監督が新作を撮ったんだって!」とそれだけで話題になる。宣伝になる。映画を見てもらえる。仲のいい俳優さんからもそう説教されたことがある。

しかし、知名度を一気に高めるには、やはりテレビ。全国放送。それには出たことがない。全国紙、有名雑誌、地方紙、地方のテレビ、ネット番組等には何度も出してもらったが、テレビの全国放送はない。なので、やはり知名度は低い。なのにここしばらく、声をかけてもらえたのはなぜか?考えた。

一般の方々。あるいは普通の映画ファンは僕のことを知らないだろう。メガヒット作がないし。それこそテレビには出ていない。「徹子の部屋」辺りに出られれば凄いことになるのだろうが、絶対に声はかからない。ただ、言葉にある通り Facebookの存在がある。それとTwitter。ブログ。社会に関心を持ち、原発や辺野古問題に向き合おうとする人たちの間では、

「お? 面白い奴がいるな? 原発の映画撮ってんだ」

と思って注目してくれている人がいるのだろう。おまけに FacebookやTwitter、ブログは10年近く続けている。というのが、ここしばらくの背景ではないか?

「やったー」ということではない。今でも僕は「有名になりたい!」と個人的には思っていない。映画は大ヒットして有名になってほしいが、僕はいい。けど、先に書いたように宣伝するには監督も知名度があった方が便利なのだ。その意味では嬉しいことだろう。

ただ、このところの反応は結構大きく、個人的に驚くものがあった。なのに僕は結構、好き放題に Facebook記事を書いている。バカなことも書く。マニアでオタクか?という記事もある。多くの人が読んでいることを改めて意識して書かねばならないこと。感じる。(でも、言いたいこと書くけど!)


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Netflixは本当にいろんな映画が見られます。おーー「朝日のあたる家」も観れるんだ!すごーー。 [2018]

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Netflixは本当にいろんな映画が見られます。

おーー「朝日のあたる家」も観れるんだ!

(写真、右端、上段)


すごーー。



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コミニュケーション能力とは何なのだろう? なぜ、その人はいくら説明しても理解しないのか? [my opinion]

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コミニュケーション能力とは何なのだろう? なぜ、その人はいくら説明しても理解しないのか?

監督業をしていると、業界以外の人たちと接することが多い。映画スタッフならツーカーで理解し合えることも、他業種の方とは難しいことがある。1つには映画用語をご存じないということ。「カラコレ」と言っても分からない。それを説明するのだが、その作業自体が想像できない。でも、これは仕方ないこと。僕が税理士さんと話をする時、あれこれ税制について説明されても、日本語なのに理解できないことが多い。

政治の話をしてもそうだが、「集団的自衛権」と言っても内容が分からないと会話にならない。また、「個別的自衛権」と混同して「攻撃されたら反撃するのは当たり前だ!」と言い「俺は賛成だ!」という人もいる。そうなると議論が噛み合わない。コミニュケーションができなくなる。

用語の問題なら、それを理解してもらえれば解決するが、コミニュケーションがうまく行かない理由はもう一つある。決して「頭が悪い」とか「アホ」とかいうのではなく、コミニュケーション能力が低い人が存在する。

1人で仕事をする人。その場合は人と接することが少ないので、何かを他人に伝える経験値が極めて低くなる。人と頻繁に接していれば意思疎通ができないと

「意味が分かりません」

と何度も、いろんな人から言われるだろう。そうすれば

「俺の説明は分かり辛いのだな?」

と気づく。だが、1人だとそんな機会が少ない。そうなると相手が

「分かりません」

と言っても、自分の説明が不十分なのではなく、相手がバカで理解できないと思ってしまい。上から目線になる。相手は気分を害し、距離を置いたり、離れて行ったりする。その人はまた1人になり、コミニュケーション能力が低いままとなる。1人で作業する職人さんとか、学者、ワンマン社長がそうなってしまうことがある。

社員100人の上に立つ社長でも、ワンマンで部下の意見を聞かない。指示するだけ。誰も反論はしない。そんな環境にいると、やはりコミニュケーション能力が低くなる。社長の言う意味が分からなくても、社員は怖くて質問もできない。社長は当然、理解したと考える。

こんな経験はないだろうか? 相手は大学も出ており、それなりの仕事をしている。が、日常的な話をしているのに、いくら話しても理解してもらえない。別の角度から説明しても分からない。当て外れの返答が来てしまう。それはコミニュケーション能力が低い場合が多い。ただ、先のように1人で作業する人以外の場合。どんなケースがあるのだろう?

1人っ子で、幼い頃から1人で遊んでいた。子供時代から友達がいなかった。勉強はできたが、同級生をバカにして距離を置いていた。このような場合も成績は良くても、コミニュケーション能力が十分に育たっていないことがある。あと1つ。精神病や精神障害ということも考えられる。相手が統合失調症や双極性障害の場合は、何度説明しても理解せず、テーマからズレた発言をする。

「なんで、質問に答えないんだ?」

というと

「何度も答えているじゃないか!」

と怒り出したりする。精神病のいくつかは「情報処理能力の欠如」であり、それゆえ様々な奇行をしたり、不可解な発言をするようになるのだ。精神病でなくても、日本の教育も、コミニュケーション能力を育てることをしていない。そもそもが「考える」教育をしていないので、単純なことは理解しても、複雑な状況を把握。理解することができない子供が多い。

いや、子供だけでなく、そのまま成長し、考える力が低い大人になる。「考える力」がないと複雑なコミニュケーションはできない。簡単にいうと長文が読めないというようなことだ。Twitterのような短い文章しか理解できない。つまり、物事をパターンにはめて単純化しないと把握できないということ。その象徴がTwitterである。

興味深いのはコミニュケーション能力が低く、表現力のない人は、自分に問題があり、相手の説明が分からないとは思わず、相手の説明が悪いから理解できないと、結論づけること。だから、努力したり、能力を高めようとはせず。同じ問題を起こし続ける。これは精神病も同じ。

「おかしいのは自分ではない。お前だ」

と患者は良くいう。患者でなくても同じ。なぜ、人は問題が起きた時に、原因が自分ではなく相手にあると思うのか? これはコミニュケーション能力とは別問題なので、別の機会に考えよう。



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「朝日のあたる家」の太田監督の最新作 ドキュメンタリー沖縄戦、=現在、製作中! [2018]

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太田監督の最新作はドキュメンタリー沖縄戦、=現在、製作中!

すでに一部の方には告知させて頂いたが、新作が進行中であること。お伝えする。新作は劇映画ではなく、ドキュメンタリー。太平洋戦での沖縄で何が起こったか? 地上戦はどのようなものであったか?を描く作品である。

かつて公開されたことのない衝撃の事実を伝える作品ではない。だが、多くの日本人は沖縄戦があったことは知っていても、具体的にどうであったか?を知らない。僕もほとんど知らなかった。その歴史的事実を知るだけでも、胸を抉られるような思いの連続。

それをまだ存命中の体験者の方々の証言を中心に紹介する作品である。路線で言えば「朝日のあたる家」と同じ社会派。あの作品はドラマではあるが、劇中のエピソードのほとんどが実際に起こったことの再現。それゆえ、観客の心を揺さぶり、大反響があった。

今回はそれをドキュメンタリーでやる。体験者の方々の話は涙なしで聞けないものが多く、こんな悲惨な事件が当時の沖縄で起こっていたこと。本当に知らなかった。過去を見つめるだけではなく、沖縄戦を見つめることは、現代の日本。これからの日本を見つめ、考えることにもつながる。

来年の春に完成予定。沖縄での取材は2年がかり。先日、最後の取材を行った。これからは数ヶ月に及ぶ編集作業である。完成後は上映会等も予定している。沖縄の現実。多くの人にお伝えしたい。


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原発事故の悲劇を描き大ヒットした映画 「朝日のあたる家」今、Netflixで配信中 [2018]

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原発事故の悲劇を描き大ヒットした映画

「朝日のあたる家」

山本太郎さんも出演。

全国23箇所の映画館で公開

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世界7カ国で上映されました。

その映画が

今、Netflixで配信中

お試し期間は無料。のはず。

是非是非、ご覧ください。

HP=>http://www.asahinoataruie.jp


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【誰かその暴走社長を止めろ!映画製作が破綻する?=双極性障害とは何か?】 [双極性障害]

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【誰かその暴走社長を止めろ!映画製作が破綻する?=双極性障害とはどんな症状なのか?】

後輩のA君。30代の若き映画監督。僕と同じように地方を舞台に町興し映画を撮っている。3年がかりの努力が実り、ある地方で町興し映画を撮ることになり、製作会社を探した。

お願いしたのは、前々から彼がお世話になっていた会社。映画の製作会社ではないが、映像の仕事をしているし、何よりも社長がいい人、日頃からいろんな相談に乗ってくれていた。信頼できる人だ。

「いつか映画を作りたいんですよ!」

社長は常々そう言っいた。見るからに出来ると言う50代。いつも「不眠症で..」と言うくらいに仕事を頑張っている。頭もいいし、映像の知識もある。製作経験はないが何よりも信頼できそうだ。話をするとこう言われて決めた。

「ぜひ、うちでやりましょう。私は監督を守るタイプのプロデュサーです。自由に映画を作ってください」

そうも言われたが、それが悲劇の始まりだった。製作がスタートすると社長は次々に事件を起こすことになる。最初はA君も信頼を寄せていた。それが次第に社長の態度が変わって行く。撮影に必要な物資を大量に何度も提供してくれた地元の会社。値段にして数百万円分。そこの担当者からA君にクレームが来た。
「あれだけの応援をしたんだから、せめて製作会社お礼の電話かメールがあってもいいんじゃないですか?」

その担当者はとても真面目で熱い人。上司を説き伏せて映画の応援を決めてくれた。なのに製作会社からお礼すらない!A君は社長に聞いたらこう言われた。

「何かの勘違いではないですか? 物資をもらうたびにお礼の連絡はしています」

A君は確認したが、製作会社の連絡係の社員も指示を受けていないし、自分から連絡はしていない。担当者も会社の全員に聞いたが知らないという。社長は自身で電話したというが、その会社との連絡は一度もしてない。なのに社長は

「お礼の連絡は毎回しています!」

と言い張る。1度連絡し忘れたなら分かるが、1度も礼がなく、担当者は社内で面目が立たないと辛そうだ。何よりその人が嘘を言うようなタイプではないし「お礼の電話がない」とクレームをつけることで何ら徳することはない。結局、製作会社の社員がわび状と送った。

しかし、その後も社長はおかしな事件を起こす。社長が勝手なことを始める。監督のA君にも知らせていない。指摘すると

「私は前々からそう言っていました!」

と言い出す。だが、何度も繰り返し言っていたことを「私はそんなことを言っていません!」と言い張ることもある。現場も会社も混乱した。

ほとんどをA君と社長の2人で決める。2人の合意で作業を進める。その決めた通りに進めているのに、社長が見事に引っ繰り返し、何も言わずに別のことをしてしまう。それを言っても

「私は前からそう言っていた!」「そんなことを言った覚えはない!あなたの勘違いだ!」

また、スタッフに対しても、急ぐ必要のない作業をあれこれ嘘の期限を伝えてプレッシャーをかけたりした。A君に当人から苦情。

「最初から急ぎではできないからと引き受けたのに、何でこんなに急がされるんです...何度も何度も、僕が悪いみたいに...いい加減にしてください....」

A君は社長を問い詰めると、

「私はそんな連絡はしていません。もし、そんなことをする人がいたら注意しておきます」

スタッフの間では不信感が募ったが、地元は年配で「社長」という肩書きを持つ彼を信用していた。それをいいことに社長は暴走。次第に監督の合意なしにプロジェクトを進めていく。すでに決まっているキャスティングを変更したり、監督であれば激怒することを続ける。監督であるA君の思いを踏みにじりられて行った。

「私は監督を守るタイプのプロデュサーです」

そう言っていた社長がまるで反対。A君は思った。

結局、嘘をついてでも自分が実権を握り、全てをコントロールして、自分の趣味の映画にしたいんだ...」

そんなPは業界に多い。あるいは製作費を抜いて自社の利益にする。なるべく経費のかからない撮影をして、儲けを増やそうとしているのか?と考えた。

ところが、社長は無駄なことに多くの制作費を注ぎ込んでいた。制作費は決して十分ではない。地方映画だし、節約に節約を重ねないとならない。交通費も大事。有名俳優は現地まで新幹線の指定席にせねばならないが、若手俳優ならロケバスに乗せる。レンタカーを借りて複数で移動すれば経済的だ。なのに、社長は若手にまで新幹線の指定席券を配りまくっていた。現地でもタクシー移動を奮発。A君は不安になる。

「社長は映画製作は初めてだから暴走しているが、社長業は何年もしている。限られた製作費の管理は流石にちゃんとやっているだろう...」

撮影がスタート。やはり社長は次々にトラブルを起こす。また、撮影に揉め事は付きものだが、社長が対処すると、さらに問題は大きくなった。

A君は社長の行動を先読み、それを先回りして止めるようにした。撮影中は本来、演出に専念せねばならないのに、社長の監視もせねばならなかった。イライラで何度も爆発しそうになった。撮影が終わると、また問題。A君のギャラが半額にされていた。それを伝えても社長は言う。

「最初からその額でしたよ」

撮影前から立て替えていた経費清算を頼んでも、

「もう締めが終わったので無理です」

と言い出す。建て替えの経費は数百万。その費用を撮影前から何度も請求していたのに、社長は

「待ってください。時期が来たらこちらから伝えます」

と繰り返した。そして撮影終了。今度は

「もう払えません!締めが終わりました」

とあっさり言うのだ。流石のA君も我慢の限界を超える。彼はこの数年間。映画を作るために、地元に通い、地元の人たちと共に、企業や個人を訪ね、寄付金集めまでやっていた。現地までの交通費、宿泊費、そして取材費。月の半分が現地のこともあった。生活費は友人、親戚からの借金。さらにはサラ金から借りた。そんな努力があって映画がスタート。そのあとに社長を訪ねた。

その最初の費用を一切払わないというのだ。これは映画製作では当然、認められる費用。本来は製作会社が担当する。社長が参加した段階からそれを肩代わり、支払うのは当然のことだ。それを散々延ばしておいて...A君は激怒。地元の人たちにそれを伝える。が、こう言われた。


「あんたは金のために映画を作っているのか? 町の人間は皆、ボランティアで働いた。誰もギャラも交通費ももらっていないんだぞ! ところで芸術家って遊んでばかりいて、働かないって聞いたけど、そうなの?」

A君は怒り心頭。2度とこの街に来ることはないと思った。が、実は地元の人たちに社長からこんな連絡が行っていた。

「監督から約束以上のギャラを要求されて、困っているんです...」

こうして映画は何とか完成したが、A君は3年も走り回ったのに1ヶ月暮らせる程度のギャラしかもらえず。数百万の借金を負った。さらに最後のトドメ。映画は完成。東京公開になった時、社長の会社が当初の予定通り配給も兼ねることになった。が、彼はこう言った。

「もう制作費はありません。ですので宣伝活動は一切できません!」

はあ。バカか?製作費というのは宣伝費も含まれており、それが残るように予算を立てて使うものだ。配給をやるということは宣伝をするということ。それも彼の口調から「現場費が予想以上にかかって...」ということではない。

「ないんだから、宣伝はできないんだよ」

という二アンス。考えれば撮影前から新幹線チケットやタクシーを奮発。節約しようという意識がほとんど見られず、製作費をバンバン使っていた。いくら映画素人でも社長だしとA君は考えていたが、その不安が的中した。50歳を過ぎた大人で、会社を経営する者が

「お金はもうありません!」

で済むと思うのか! とA君は社長を殴りそうになり、社員に止められた。結局、社長は宣伝活動は一切せず、A君1人で宣伝を始めた。が、社員の一部がこう言ってくれた。

「せっかくここまで来たのだから宣伝を手伝いたいです」

いい話だが、本来、会社が配給をしているのだから宣伝する義務がある。それを製作費の管理ができなかった社長のために予算がない。投げ出した。それが真実ではある。でも、A君は嬉しかった。その社長から連絡。

「彼らは会社の仕事があります。宣伝活動はさせないでください!」

結局、東京公開はボロボロだった。A君は数百万の借金を背負う。最初は熱く応援してくれた地元の人たちとの関係も、ギャラの件で不信感を持つ人が増えた。そして何より信頼していた社長があんな人だと分かったこと。自分の見る目の無さを嘆いた。この3年は何だったのか?そんな彼に製作会社で宣伝を手伝ってくれた男性がこう話してくれた。

「監督もやられましたね? 社長は最初、できる人に見えて、頑張り屋だし、皆、好感を持ちます。でも、親しくなると本性を発揮して、人の気持ちを踏みにじることを始めます。理不尽なことを平気でします。でも、外部の人は気付かず。いい社長じゃないですか?という。

外から見ていると気付かない。監督も親しくなったので社長は本性を現した。社員は皆、悪魔と呼んでいます。飲み会でも、社長は専務のことを無能だ。バカだ。といつも詰りますが、専務がいるから会社が回っているんです。その専務をいつもこき下ろす。飲み会はいつも苦痛ですよ。

やがて我慢は限界に来て2年ほどで皆、辞めていきます。何年からで社員が全員入れ替わります。僕も来月で辞めるつもりです。あんな社長の下では働けない。人の気持ちを全く考えない。逆なですることばかり。監督ももう関わらない方がいいですよ」

その話を後輩のA君から聞いた。僕も似たような酷い経験があるので考えた。悪徳社長は業界にはよくいる。が、その社長は何も得していない。昔から映画製作に乗り出したかったという。せっかくのチャンスを自分で潰している。

儲けに走ったにしては、無駄使いが多く、結局、損している。よくいる悪徳社長ではない。では、単なるアホか? 素人か? いや、それなりに会社を経営している。映像技術には詳しい。なのにあまりにも愚かな行動と言動。

精神病ではないか? 僕は当時、統合失調症の勉強をしていた。共通する症状がある。そこでA君にできる限り思い出してもらい、社長の発言を文章化した。A4で30ページ。それを知り合いの精神科の先生に見てもらった。結論はこうだった。

「本人を診断してみないと確実なことは言えませんが、双極性障害という可能性が非常に高いです。統合失調症と似た症状ですが、こちらだと思えます」

双極性障害? 調べてみた。昔でいう「躁鬱病」でも、その言葉では理解しづらい。「そう状態」の時は以下のような状態が代表的だ。

●自尊心の肥大: 自分は何でもできるなどと気が大きくなる。

●睡眠欲求の減少: 眠らなくてもいつも元気なまま過ごせる。

●多弁: 一日中しゃべりまくったり、手当たり次第に色々な人に電話をかけまくる

●観念奔逸: 次から次へ、アイデア(思考)が浮かんでくる。具体的には、途中で次々と話が飛ぶことなども含まれる

●注意散漫: 気が散って一つのことに集中できず、落ち着きがなくなる。

●活動の増加: 仕事などの活動が増加し、よく動く。これは破壊的な逸脱行動にも発展しうる。

●快楽的活動に熱中: クレジットカードやお金を使いまくって旅行や買物をする、逸脱行動に出る

他にもこんな症状があるという。

「皆で決めた約束をあっさりと覆し、約束を破るのではない。新しい判断だ。と言い出す」

「言ったことを言わない。言わないことを言ったと言い張る。どんなに説明しても理解しない」

「質問したことに答えず、あれこれ別のことを延々と喋る。質問に答えてください。というと、答えているじゃないですか? あなたこそ同じ質問を何度もして失礼だと言い出す」

「人の悲しみや苦労が分からず、平気で踏みつける言動や行動をする」

「周りにいる人が振り回されるが、本人は自分が問題とは思っておらず。皆のために頑張っていると思い込んでいる」

まさに社長だ。気分がハイになることで気が大きくなり、自分は何でもできると勘違いしてしまう。誰が聞いても「それは無理だ」と思うことでも「大儲けできる!」と思い込み、誰が言っても聞く耳を持たず大金を投じたりする。躁状態が終わり、うつ状態になった時に

「あーなんてことしたんだ」

と後悔する。が、うつ状態が短い人もいる。つまり、そんな症状が出て、社長は製作費を無駄使い。宣伝費まで使い果たし。監督の思いを無視して、決めていないことをガンガンして。やらなければならないことをせず。暴走した。

が、社員の証言にもあるように、周りで見ていると病気と気付かないだけでなく、ガンバっているなあと思われる。地元の人たちも社長を信頼。監督を「金に汚いやつ」と批判した。何度も書いたが、精神病の場合。本人に自覚がなく、正しいと思って間違ったことを突き進める。悪意はないが、周りが振り回され大変なことになる。

A君がまさに、その被害に遭った訳である。その後、彼はそのことを地元の何人かに説明したが

「いくら何でも精神病なんて言い方は失礼だし、すべきじゃないよ」

「社長より監督の方が精神病っぽいですよね?」

と言われ、誰も信じなかったという。A君は本来なら製作会社が持つはずの経費ー数百万。それを製作会社の代わりに今も返済し続けている。

社長はもう映画製作をすることはなく、以前の業務を続け、社員は相変わらず2年ほどで辞めていくという。でも、社員も、関係者も、当時のスタッフも、誰も社長が精神病だったとは思っていない。当時の映画スタッフの一部は「嫌な野郎」と思っているが、「何も問題はなかった」と思い、別の仕事を一緒にしている者もいるという。

精神病とは何か? どんな症状か? が分からないために、誰も報われない、皆が傷つくという結末を迎える。特に組織のトップに立つ人が患者である場合は大変なことになる。今回紹介した例だけでなく、患者は政治家にも、芸能人にもいる。精神科の先生は言う。

「誰もが知るあの人も双極性障害です。日本中の精神科医はそれを知っている。でも、誰も言えないので、多くの国民が振り回されて大変な思いをしているんですよ...」

精神病のこと。多くの人が知ること大切。でないと悲しい事件は続き。多くの人が傷つくことになる。まずは伝えること。知ることだと考える。患者のためにも、周りの人たちのためにも。


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今、沖縄関係以外で一番読みたい本。 読みかけの本。この4冊。 全て背後で繋がりそうな真実が? [2018]

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今、沖縄関係以外で一番読みたい本。

読みかけの本。この4冊。

全て背後で繋がりそうな真実が?


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原発事故を描き大ヒットした映画「朝日のあたる家」がNetflixで配信中!(予告編) [2018]


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