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コミニュケーション能力とは何なのだろう? なぜ、その人はいくら説明しても理解しないのか? [my opinion]

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コミニュケーション能力とは何なのだろう? なぜ、その人はいくら説明しても理解しないのか?

監督業をしていると、業界以外の人たちと接することが多い。映画スタッフならツーカーで理解し合えることも、他業種の方とは難しいことがある。1つには映画用語をご存じないということ。「カラコレ」と言っても分からない。それを説明するのだが、その作業自体が想像できない。でも、これは仕方ないこと。僕が税理士さんと話をする時、あれこれ税制について説明されても、日本語なのに理解できないことが多い。

政治の話をしてもそうだが、「集団的自衛権」と言っても内容が分からないと会話にならない。また、「個別的自衛権」と混同して「攻撃されたら反撃するのは当たり前だ!」と言い「俺は賛成だ!」という人もいる。そうなると議論が噛み合わない。コミニュケーションができなくなる。

用語の問題なら、それを理解してもらえれば解決するが、コミニュケーションがうまく行かない理由はもう一つある。決して「頭が悪い」とか「アホ」とかいうのではなく、コミニュケーション能力が低い人が存在する。

1人で仕事をする人。その場合は人と接することが少ないので、何かを他人に伝える経験値が極めて低くなる。人と頻繁に接していれば意思疎通ができないと

「意味が分かりません」

と何度も、いろんな人から言われるだろう。そうすれば

「俺の説明は分かり辛いのだな?」

と気づく。だが、1人だとそんな機会が少ない。そうなると相手が

「分かりません」

と言っても、自分の説明が不十分なのではなく、相手がバカで理解できないと思ってしまい。上から目線になる。相手は気分を害し、距離を置いたり、離れて行ったりする。その人はまた1人になり、コミニュケーション能力が低いままとなる。1人で作業する職人さんとか、学者、ワンマン社長がそうなってしまうことがある。

社員100人の上に立つ社長でも、ワンマンで部下の意見を聞かない。指示するだけ。誰も反論はしない。そんな環境にいると、やはりコミニュケーション能力が低くなる。社長の言う意味が分からなくても、社員は怖くて質問もできない。社長は当然、理解したと考える。

こんな経験はないだろうか? 相手は大学も出ており、それなりの仕事をしている。が、日常的な話をしているのに、いくら話しても理解してもらえない。別の角度から説明しても分からない。当て外れの返答が来てしまう。それはコミニュケーション能力が低い場合が多い。ただ、先のように1人で作業する人以外の場合。どんなケースがあるのだろう?

1人っ子で、幼い頃から1人で遊んでいた。子供時代から友達がいなかった。勉強はできたが、同級生をバカにして距離を置いていた。このような場合も成績は良くても、コミニュケーション能力が十分に育たっていないことがある。あと1つ。精神病や精神障害ということも考えられる。相手が統合失調症や双極性障害の場合は、何度説明しても理解せず、テーマからズレた発言をする。

「なんで、質問に答えないんだ?」

というと

「何度も答えているじゃないか!」

と怒り出したりする。精神病のいくつかは「情報処理能力の欠如」であり、それゆえ様々な奇行をしたり、不可解な発言をするようになるのだ。精神病でなくても、日本の教育も、コミニュケーション能力を育てることをしていない。そもそもが「考える」教育をしていないので、単純なことは理解しても、複雑な状況を把握。理解することができない子供が多い。

いや、子供だけでなく、そのまま成長し、考える力が低い大人になる。「考える力」がないと複雑なコミニュケーションはできない。簡単にいうと長文が読めないというようなことだ。Twitterのような短い文章しか理解できない。つまり、物事をパターンにはめて単純化しないと把握できないということ。その象徴がTwitterである。

興味深いのはコミニュケーション能力が低く、表現力のない人は、自分に問題があり、相手の説明が分からないとは思わず、相手の説明が悪いから理解できないと、結論づけること。だから、努力したり、能力を高めようとはせず。同じ問題を起こし続ける。これは精神病も同じ。

「おかしいのは自分ではない。お前だ」

と患者は良くいう。患者でなくても同じ。なぜ、人は問題が起きた時に、原因が自分ではなく相手にあると思うのか? これはコミニュケーション能力とは別問題なので、別の機会に考えよう。



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