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「報道ステーション」党首討論会の印象② しゃべりのヘタな党首たち編 [my opinion]

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1960年代。ケネディとニクソンがテレビ討論した話はとても有名。それがきっかけでリードしていたニクソンを追い抜き、選挙戦ではケネディが勝利する。当時のテレビは白黒。なので、クロのスーツを着ていたケネディの方が見栄えがよく。(ニクソンはグレーだったと思う。壁が白なので沈み込んでしまう)体調が悪く、顔色の悪かったニクソンが自信なさげに見えたらしい。

こんなふうに、政策が素晴らしいとかいうより、見た目、話方。態度。衣裳なども有権者の気持ちを左右する。僕ものちにVTRで当時の対論を見たが、やはりケネディの方が衣裳の色もあって前向きに見え、堂々たる態度で政策を訴える姿が印象的だった。

そんな観点で、今回の選挙前に行われた「報道ステーション」での党首対論を見ていると興味深かった。古館さんの名司会者ぶりを以前に書いたが、補足しながら書いてみる。ちなみに、選挙は終わったが、どの党を支持するとか、いうことではない。アピールのうまさから、見えてくるものを伝えるのが目的だ。

一番、印象的だったのは現大阪市長の橋下さん。弁護士でタレントだった経験もあり、テレビというメディアを理解している。短い言葉で端的に表現することが大事。テレビは講演会とは違い、長々としゃべらせてはくれない。視聴者もご飯を食べながら、後片付けをしながら見ることが多い。だらだらとしゃべると、聞いてくれない。

それに対して、一番駄目だったのが、何党の党首か忘れたが、古館さんの質問に書類を取り出して、それを延々読んだ人。何でテレビに出て文章を読み上げるの? それも棒読み。何を言っているか?分からない。全く伝わらない。演説でもそうだが、文章を読み上げるのは一番ヘタなやり方。自分の言葉で、口語調で話さなければ観衆には伝わらない。

僕は討論会には出たことはないが、映画の舞台挨拶は何十回もしている。せっかく来てくれたお客さんに少しでも楽しんでもらえるように、いろいろ勉強している。よくイベントで偉い人が開会の挨拶とかで原稿を読むことがあるが、あれは本当に駄目。言葉が耳に入らないし、心にも残らない。そして、抑揚なしにだらだらとしゃべる人も駄目。なら、どうすればいいか? 研究した。

先に登場したケネディ。スピーチが抜群にうまい! 有名なのは就任演説。「Ask what you can do for your country」というもの。感動し、この人に着いて行こう!と思える。マーティン・ルーサー・キングJrの「 I had a dream...」も名スピーチ。心が震える。やはり、指導者はスピーチで人々の心を掴むこと。重要だ。それに対して、文章を棒読みする党首。それだけでアウトだ。

そして、あの人。あの人です。しゃべりがヘタ。日本語でしゃべっているのに、何を言っているか? まるで耳に入らない。人が話している間も、目がキョロキョロ。不安そうな顔。それをカメラは何度も抜いて画面に映し出す。アメリカの選挙なら確実に落選。これは対抗する党のチャンス。なのに、民主のあの方。負けじと(?)おどおどしていた。

誰の目を気にしているのか? 物怖じしながら、自信無さげに話す。負い目があるの? という感じさえする。原発問題を聞かれて、他の党は「原発はゼロです!」と言い切っているのに、「2030年代までにゼロをめざし...」とか、弱々しく語るばかり。「そんな人が党首の党に投票するかあ?!」とさえ思えてしまう。何か、売り上げの数字が合わない番頭さんが、社長の前で怒られているような感じだ。

一番小さな党の党首さん。しゃべりには慣れているようだったが、街頭演説のような話し方。何だかうさん臭い。怪しい器具を売りつけるセールスマンのように感じる。たぶん、その政策に対する思いがないのだろう。本気でその政策を進めるとは思えない。しゃべりはヘタでも真剣な「思い」がある人は伝わる。小沢一郎がそうだった。決して、うまいとは思えないが、静かに話す。その言葉は重い。「ああ、この人。真剣なんだな」と思える。

もちろん、真剣であってもしゃべりがヘタとか、真剣でなくても表現がうまいという人もいる。本心を見抜くのも、伝えるのもむずかしい。しかし、政治家であり、党首ならば、少なくても自分の政策を伝えられなくては駄目。聞いていて右から左に言葉が抜けて行く人を党首にした党自体が駄目。その意味で、非常に興味深い番組だった。

一番、しゃべりが駄目だった2人は見事に落選。ま、この番組が左右したとはいえないけど、やはり、自信を持って政策を、自分の言葉で語れない人が党首の党というのは支持できない。まして、与党の代表があれだけ駄目なのに、それにまして駄目というのは、もう政権を取る資格なしだと思える。

アメリカでは、その辺を専門家がレクチャー。メイキャップ・アーティストからスタイリストまで付いて候補者を教育する。日本の党って、そういうことをしないのか? その辺からも、「政権を取るぞ!」という意気込みを感じることはできない。今回、あの党が強かったというより、野党が駄目すぎたというのが全てだとも思える。

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