昨日の選挙。絶望ではない。小さな希望が見える！

午後に投票に行き、

夜の選挙速報は池上さんが出演するテレビ東京と、テレビ朝日の「選挙ステーション」を録画しながら見た。感想は一言。屈辱の連続！だった。怒りの連続。「自民圧勝！」と言われて、テレビを消したくなったが、それでは意味はない。そこから新しい現実を見つめることが大事。

確かに酷い結果ではあるが、「お！」と思う結果もいくつかあった。まずは石原慎太郎の落選。あれだけ人気があり、余裕で知事選を勝ち抜いて来た人なのに？もちろん、この数年の暴言。身勝手な行動に批判は殺到していていたが、知事の椅子を半ばで投げ出しても、衆議院で当選する人気ではあった。が、さすがに、ここへ来て「原発推進！戦争賛成」を連呼していて「もう、いい！」という人が、過去を評価する人たちの声を凌いだのだろう。

そして元みんなの党の代表・渡辺喜美。この人、僕も以前は応援していた。何といっても官僚の古賀茂明さんを起用。構造改革をしようとした人。なのに、このところ、自民党にすり寄り。改革への思いを捨てたようにしか見えない。多くの人もそう判断したのだろう。

また、民主党党首・海江田万里も落選。

これも民主党を与党に！と応援した多くの人たちの失望の反映だと思える。「報道ステ」の党首討論に出たときも、情熱が感じられず、誰を気にしているの？という感じのトーク。「原発反対！」といえば自民との違いが明確になるのに、「２０３０年代までにゼロ」としか言わない。つまり、２０３９年までは原発を使い続ける。原発利権を受けたいと言っているのと同じだ。

誰もが知る大物の３人が落選した理由。その辺にあるような気がする。「だったら、枝野や野田はどうなんだ？」と言われそうな気がするが、まずはトップの、戦犯的な責任のある人たちに怒りが向けられたのだろう。その意味で比例代表で助けられ当選はしたが菅直人も同じ形。ただ、彼の場合は他の３人とは事情が違い、小沢一郎同様にかなりのネガティブキャンペーンを行われたこともあると思える。実際、彼は３１１直後に浜岡を止めている。それがどれだけ凄いことであるか？意外に理解されていない。



さらに、こういう人もいるだろう。「民主より、自民で落選すべき奴がいるだろう！」しかし、それは構図が違う。自民が何をしようが支持する応援団がいる。他の人たちが投票に行かないことで、今回もその票であの党が議席を取った。が、それ以外の人が全然、投票しなかったか？というと、そうではなく、投票している。その結果が上記である。支持していたのに裏切られた！という思いが、みんなの党、民主党党首、次世代の党に向けられた。その結果、みんなの党は選挙以前に消滅。次世代の党はー１７席でたった２議席となった。

だが、民主党は党首が落ち、

元党首も危なかったが、党としては議席を１１席も増やしている。これは何か？というと、「とりあえず自民以外」と多くの人が呼びかけた結果だと思える。諸手を上げて支持はできないが、自民に対抗できるのはここしかない。という人たちが投票したのだ。１３席増やした共産党にも同じことがいえる。こうして見て行くと、少しは民意が反映されているように思えてくる。

結論としていえること。まだまだ、あの党の政策が危険であり、金持ちはより金持ちに、貧乏人はより貧乏になるということが伝わっていない。このままでは日本は戦争になり、原発はどんどん再稼働されること（それ以前に原発が危険であること）を理解する日本人がまだまだ少ないということだ。あの党の支持者はそれを理解していないーだから支持する。理解している人の多くは、投票に行かない。その一部の人だけが「怒りの票」として、民主や共産に入れたのだ。

「選挙に行かない国民が駄目」と言われるが、マスコミの責任も大きい。「集団自衛権」や「特定秘密保護法」がどんな意味を持つのか？　福島の原発事故は未だに収束せず１４万人が今も古里に帰れずにいること。その他の原発も非常に危険であることを伝えていない。

言われるがまま、大本営発表を続けるテレビ局。

選挙前に「＊＊党圧勝」とやる気のなくす記事を一面で掲載する新聞。これらが結果として国民は大切なことを知らずに、選挙よりレジャー。「どこに入れても同じ」「自分が投票に行っても何も変わらない」と思い込んでしまう。ま、そのためのキャンペーンだとは思うのだが。

大いに失望はしたが、上記のように、選挙結果をよくよく見ると、少しではあるが、民意は反映されている。つまり、投票で「思い」を伝えた人たちと、失望で投票に行かなかった人たちが、力を合わせれば、今回、大きな変革を実現することができたのだ。でも、その前に私たちがもっと賢くならなければならない。まずはマスコミを疑うところから始めよう！