過労を説明するのは難しい [●「朝日のあたる家」序章 2012]
2011年 夏
3ヶ月を越える自宅入院状態。
最初は寝たきりだったが、本当に少しずつ実感が伴わない速度で回復。
近所のスーパーや駅には行けるようになる。
が、この間。友人たちへの連絡はしなかった。
現状を知らせても、過労というものを理解してもらえないからだ。
”風邪ひいたんだ?” とか ”2、3日寝れば良くなるよ!”
必ず、そんな対応になる。
1ヶ月以上寝込んでいるといったら、心配するより不審がられる。
”大丈夫だよ!来週、飲みに行こう”
なんて言われる。
そんな体力はなく、電車で新宿まで行くなんてまだ無理。
これが骨を折ったとか、胃潰瘍だなら、理解してくれるが
過労というのはピンと来ないようだ。
”怠け病じゃないのか?”
”映画1本撮ったくらいで、そこまで疲れるか?”
とまでいう輩もいるので、説明していても、むなしくなることが多い。
逆に理解ある友人だと、過労は過労死に繋がる大変な症状。
連絡すると、凄く心配される。
それも申し訳ない。結局、誰にも連絡しない。
しかし、業界の友人にはこういう人もいる。
”監督は毎回、映画が終わると倒れる!”
連絡がない・・・、今度こそ死んだのではないか?
(つづく)
2012-09-02 08:32
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