映画「朝日のあたる家」はDVD化されないという話。そして、

「朝日のあたる家ーDVD化希望」という問い合わせがまた増えてきました。うれしい話ではありますが、以前にも何度も書きましたように「出さない」のではなく、「出してくれない」のです。原発事故を題材とした映画を販売しようというDVDメーカーはありません。自費出版という提案もありますが、それではTSUTAYAでも、どこでもレンタル店に並ぶことはありません。量販店で販売されることもない。

でも、ひとつだけ方法があります。映画館で大ヒットすること。原発関連の映画でもメーカー側から「うちで出したい」といってきます。ただ、そのことを書く前に、お伝えしたいのは、なぜ壁にぶつかると、多くの人がすぐに安易な方法論を提案してくるのか？

思い出してほしいのは、各地の映画館で上映拒否に遭ったとき。多くの人から「だったら自主上映で！」という声が多数寄せられました。でも、それだけはやってはいけない理由を何度もブログで書きました。あのときも、ちょっと努力して駄目だとすぐに安易な方法を提案する人が数多くいました。

　考えてください。もし、あのとき自主上映を選択していたら、どうなったか？　現在、全国２０館くらいで「朝日」は次次に上映されていますが、そんな展開を全て捨て去る選択となったのです。映画館で公開されたことで新聞、雑誌、ネット、様々なメディアで「朝日」が紹介。多くの人に映画の存在を伝えました。でも、自主上映を選択したらそんな展開はありえなかったのです。

　人は壁にぶつかるとすぐに安易で簡単な選択をしがち。それでは本来の目的を達成することはできません。DVDも同じです。DVD化を希望してくれるなら映画館でまず観てください。上映館がない地区なら映画館にリクエストしてほしい。映画館のない地区ならネットで宣伝の協力をしてください。そうやって多くの人に映画を観てもらい、評価が高まれば、メーカー側から「うちで！」といってきます。「自費出版がある」と提案する前に、より多くの人に観てもらえる展開。考えて行こうではありませんか！