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感想「この国がやってきたことは、信じられないほど酷いこと」 [「朝日のあたる家」観客の感想]

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 女優・仲代奈緒さんがFacebookにアップした感想

 心に届くものなので、

 許可を頂き、紹介させて頂く。

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日本人が観るべき物語「朝日のあたる家」



先日、太田隆文監督の「朝日のあたる家」を見ました。


自然溢れる素敵な町で起こった原発事故。

放射能汚染により、美しい風景は形をとどめたまま奪われ、人々は当たり前の幸せを失って行く…。


福島のドキュメンタリーではなく、「物語」として作られたこの作品。


福島原発事故の後に停止中の山岡原発で起こった事故の物語。

止まっていても原発が危険なのは同じ。

藤波心ちゃん演じる女子大生の、

「(原発が)止まっているから大丈夫でしょ。」

と言うセリフも印象的でした。

上映後監督の舞台挨拶があり、驚いたのは、起こった事、

テレビの中の報道、学者達のコメント、この映画に登場すること全て、

時系列までもが、福島原発事故のままと言うこと。


当時は地震、事故…

私も人生で初めて起こった大きな緊急事態に何をどう信じていいかもわからず、

正しい判断ができなかったこともありますが、

改めて冷静に見ると、この国がやってきたことは信じられないほどひどい事。


御用学者のコメントなんて、ひど過ぎて苦笑いしてしまいました。


そして、多くの国民には伝えられていなかった周辺住民の苦悩。

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そして、それでも、今まだ、国の発表、

テレビの報道だけを信じている国民も多くいると思うと、

本当に我国が国民に対してやっている事はひど過ぎて、許せないと思いました。

映画は様々な人の生き方が、色々な角度から描かれています。


原発事故に合い、知らずに被曝し、不安に生きる主人公姉妹、

その姉妹を思う母、

長年育った故郷を捨てられない父、

その家族を救いたいと沖縄から駆けつける父の弟…。

必ず何かが見る人の琴線に触れると思います。


私は放射能汚染されたこの町は危ないからと、

主人公の少女の父を説得に来た山本太郎さん演じる弟が、

色々な理由をつけ故郷に固執する兄に言った言葉が忘れられませんでした。


「沖縄で一緒に暮らしましょう。

どんな仕事をしても生きて行けますよ。」


日本人は今ある生活を変える事がとても苦手のようですが、

一番大切なものは「命」と私は思います。



どんな場所でも、どんな家でも、どんな仕事をしても、命があれば生きて行けるし、

命があればまた、幸せを感じる事が出来ると思うのです。

終わってから、監督と久々に会えた心ちゃんと、

311を経た今の日本の事、

映画に描かれている実情などお話ししましたが、

今起こっている事は私たち日本人が無関心をやめ、

真剣に考えなければならない事だし、

気づいている人は1人でも多くの人に伝えていかなくてはならない事だと、

改めて思いました。

今まだ現在進行形の福島原発の事故。


その被害を受けてる東日本の人たち、そして、

それでもまだ再稼働させようとしている50基もある日本の原発。


この物語は他人事でなく、日本国民一人一人に起こり得る事なのです。

あなたの周りにある、ごく当たり前の幸せに気づくため、

本当に大切なものに気づくため、

ぜひ、1人でも多くの方にこの映画を見て欲しいです。


http://asahinoataruie.jp/index.html



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