脚本を書くということ(9)1年がかりのシナリオがボツ! [映画監督のお仕事]
僕自身の話をしよう。
USC(南カルフォルニア大学)映画科で学んで帰国したあと
日本で映画監督になるべく、バイトをしながらシナリオを書いていた。
シナリオは高校時代から書いていた。
キネマ旬報に載ったものを見て、マネして書いた。
横浜時代(高校卒業後)も自主映画をしていたので、シナリオを書いた。
そんな延長で帰国後もシナリオを書く。
映画界では「助監督」=>「監督」というコースが崩壊しており
可能性があるのは自主映画を撮って認められること
あるいはシナリオを書き、認められて監督デビューしかなかった。
今回の主人公。若い友人もそれを実践したのだが、
今から20年前。僕も同じことをしていた。
1年がかりで書いたシナリオ。
業界の友人が気に入り、ビデオ映画化を考えてくれたが
会社側が拒否。潰されてしまう。
その後もシナリオを書いては、業界の友人や映画ファンの友人に見せて
批評してもらった。あとで分かってくることだが、
プロデュサーという人たちが「いい!」ということはまずなかった。
彼等に「いいもの」を見抜く目はない。
(のちに僕が書いたシナリオを見た、とあるテレビ局映画部のプロデュサー。
「これは映画として成立していない」と言われたが、
映画化すると映画館では何度も拍手が起き、場内号泣となった)
結局、彼らの価値観は原作が100万部売れているとか、
人気アイドルの***さんが出演するから
そんなことでしかシナリオを判断できないのだ。
(つづく)
2013-06-15 16:00
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