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なぜ、政府は本当のことを言わないか? [●「朝日のあたる家」序章 2012]

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 2011年 夏

 ”青い青い空”東京公開後。過労でダウン。自宅入院状態となった。

 そんな中、興味を持った原発事故。

 リハビリを兼ねて勉強を始めた。

 事故当時の新聞、雑誌、専門家が書いた本、テレビ報道、ネット・・。

 と、できる範囲で情報を集めた。

 それで分かったこと。驚愕すべきことばかりだった。

 まず、何より日本の原発がチェルノブイリと同じように、事故を起こしたこと

 衝撃だった。

 人間が作ったものだから、自然災害に勝てる訳はない

 地震や津波で大きな被害が出るのは当然なのだが、

 日本の原発は様々な対応策が取られているから

 チェルノブイリやスリーマイルズ島のような事故にはならない。

いろんなメディアを通して、日本の原発は安全だ。事故などありえない!

 そう言われて、一抹の不安はあっても、それを信じていたのだが。

 実際に事故が起き、大きな爆発まで起こした。

 日本の原発でも事故が起きる・・。

 SF映画やパニック映画ではなく、現実であること。

 感じた。

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 しかし、1日寝たきり状態だった事故当時。

 テレビニュースを見ていて、”単なる水素爆発です。放射能は含まれていません”

 と専門家が説明し、政府も

 ”ただちに健康被害はありません”

 と繰り返す。ああ、日本の原発事故はさほど酷いものではなかったのだな。

 そう思い、安堵していた。

 ところが、新聞を調べると、どこも一面トップ。

 爆発事故を中継で見ていたとき、専門家が緊張感も焦りもなく

 ”単なる水素爆発ですねー”

 と言っていたのとは違って、もの凄く大変なことが起きたのだ。

 さらに、その爆発で放射能が飛散したこと。東京にまで飛んで来たこと。

 テレビ報道では伝えていない。

 新聞を読んでも、よく読まないと分からない状態。
 
 雑誌だけが、センセーショナルに書き立てていた。

 どちらが本当なのか?

 その後、各地でどんどんと放射能が検出される。

 ということは、爆発で放射能は出ていたということなのだ。

 それを政府もマスコミも黙っていたのである。

 (つづく)


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