五年前、五年後 [●「朝日のあたる家」序章 2012]
2011年 秋
5年がかりの”青い青い空”製作を終えて、
この春。過労で倒れた。
自宅入院生活3ヶ月。ようやく外出できるようになり、リハビリ生活。
そんなとき、気づいたのは自動車免許の更新。
忘れたら失効。取り直さねばならない。
僕の住むエリアは都庁で、更新ができる。
巨大なシロアリの等のような建物に行き、写真撮影や目の検査。
そして講習を受ける。
出来上がったばかりの免許書を受け取り、都庁から出る。
その免許。青空にかざしてみる。
あっ・・・5年前。
全く同じことをした。2006年の秋。
僕の監督作”ストロベリーフィールズ” 東京公開が終わった直後。
まだ、次回作が決まらず。
”この次、免許を更新に来るとき、自分はどうしているのだろう?”
と考えたのを思い出す。
この日。5年前の自分に報告。
その翌年、書道に興味を持ち。映画にしようとスタート。
書道取材に2年。製作準備に2年。4年後に映画を撮り。翌年、東京公開。
そんな長い長い激動の物語が待っていた。
もし、5年前の自分に伝えたら、どう思うだろう。
(写真上、5年前。2006年。ストロベリーフィールズ”公開中の映画館前の私)
”えーーー、2作目も5年かかるのぉ?”
そう絶句するだろうか? 絶望するだろうか?
それとも、5年がんばれば、
2作目が撮れることに希望を見つけるのか?
そして、5年後の自分はどうなっているのか?
(写真上、今年2011年・春。LAの映画祭参加時の私)
5年後。免許の更新に来たとき、僕は何をしているのか?
映画監督を続けることができているのか?
それとも、また5年がかりで3作目を完成させているのか?
或いは、もう生きていないかもしれない。
次の5年。何が待っているのだろう。
(つづく)
2012-09-02 17:18
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