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なぜ、人はカテゴリー分けしたがるのか?=「考える力」のない人。他人を踏みつけて優越感を持ちたい人? [my opinion]

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「戦争論」結局、全部読んだ。著者がかなり個人的な思いで戦争を解釈した作品ではあるが、それも一つの意見。他と比較することで見えてくるものあるので、興味深い作品ではあった。ただ、巻頭から「右翼だ」「左翼だ」「リベラルだ」とカテゴリー分けがやたら出てくる。多分、戦争を理解する上で著者は、そこから入ったのだろう。映画を知らない人が映画を語るときに「文芸作品」「恋愛映画」「スリラー」「サスペンス」「SF」とカテゴリー分けして把握しがちなのと同様。

しかし、以前にも書いたがカテゴリー分けはあまり意味がない。そういうと「分類することで理解できる側面もある!」と言われたことがあるが、そうではない。分類は自分なりに分けること。カテゴリー分けはすでに作られたカテゴリーに嵌めて分けるこという。そのカテゴリーが古くなり過ぎて現代には通用しなくても、無理にでも当てはめがち。そこから誤解が生まれ、齟齬が出て、間違った認識が生まれる。

れいわ 新選組が登場した時も、あるフリージャーナリストが「左派ポピュリズムの台頭」とタイトルをつけて記事を書いた。カテゴリー分け仕切れないので組み合わせで来た。そんな発想だから記事は的外れなもの。総じてカテゴリー分けする人は、鋭くない。だから、巻頭から「右だ」「左だ」という先の漫画は、その時点で著者は現実を把握し描くことができないのではないか?と思えた。念のために「新・戦争論」まで全巻読んだが、予感は正解。かなり歪んだ視点で戦争を描いていた。

同じことはネットの世界にも言える。「左翼だ」「反日だ」と批判するのが「ネトウヨ」(この表現自体も問題だと思うが、他に形容できないので使う)彼らもまた鋭い人たちではないので、そういったカテゴリー分けを使いたがる。そういえばネトウヨを産んだのが「戦争論」とも言われる。なるほど、繋がるものだ。カテゴリー分けしたがる人をもう少し解説すると「鋭くない」だけでなく、「考える力」が乏しく。物事を「見る力」も貧しい。自分で分析、把握する力がない。だから、過去に作られたカテゴリーに当てはめて理解しようとする。

楽して、考えずに、物事を把握したい、ある種、怠け者とも言えるタイプが多いのだろう。さらに言えば、考える努力をしないで、有意な立場に立ちたいという思いを持つ人も多いようだ。つまり、カテゴリー分けには分類とは別に「蔑称」としての意味もあるからだ。「左翼」というのは「反政府」「反抗的」「良からぬ国民」という意味も含む。何か国に対して不満をいうと「お前は左翼だ」という使い方をする。それは「不穏分子」というレッテルを貼ることにもなる。

原発事故直後も、原発を反対する人たちを「プロ市民」「放射脳」「黒い奴ら」と批判する者がいた。そんなカテゴリーを作り、レッテルを貼り貶め、バカにする。それがカテゴリー分けのある一面でもある。同じことは戦時中にも行われた。「非国民」「売国奴」国の政策に従わない者をそう呼んでバッシング。カテゴリー分けはレッテルを張り、差別する。貶める。批判するということにも繋がる。

そうやって差別する側に立つには、カテゴリー分けするのが有利。「あいつは左だ」「あの野郎は反日だ」そう言ってレッテル貼り、自分には叩いていい正義がある。と感じ攻撃する。「反日だから叩いてもいい」「ポピュリズムだから信用してはいけない」という大義名分を持つことができる。もし、「あいつはいやな野郎だから」という理由なら、個人的な嗜好で叩いていると思われる。でも相手を「左翼」と設定するなら「世の中のためだ」と自分を納得させることができる。安心して正義中毒になれる。

なぜ、攻撃するかというと、以前にも書いたが、日常で何かの不満、ストレスがある。それを発散させたい。が、会社で八つ当たりはできな。そこに政府批判をする人=「左翼だ」「なら叩いてもいい」「あいつは左翼なのだから」とコメント欄に誹謗中傷を書き込む。客観的に見たら大人として恥ずかしいことをコメントしているのだが、「左翼だから何をしてもいい」という思いが生まれる。その上、ネットでは実名も出ない。顔もバレない。安全地帯から攻撃できる。要はストレス解消。

カテゴリー分けするのは、そのようなタイプが多い。また、先のジャーナリストのように時代の推移に付いて行けない人もいる。いずれにして、その種の人は、問題あるので注意している。最近、彼ららがよく使うのが「陰謀論者」ーこれも楽して優越感を持てるレッテルだ。しかし、本当は自分の目で見て、考えて、相手を、現実を把握すべきなのだ。過去の価値観に当てはめても答えは出ない。それができないなら、過去に生きるしかなくなる。


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