SSブログ

境界性パーソナリティ障害⑪ ー問題あるコメントを紹介 [境界性パーソナリティ障害]

IMG_2281.JPG

 「境界性パーソナリティ障害」の記事にこんなコメントが来た。

 「患者は愛を求めています。だから、それには愛で応えるべきです。そうすれば安心して敵対心を持ちません。私のまわりにもその種の方がいますが、距離を置きながらうまく付き合っています。愛こそが大事だと思います」

  それに答えて別の方がこんなコメントを書き込む。

 「素晴らしい。それが最高の解決法です。傷つけ合っても何も得るものはありません。愛を持って接することが大切。私も見習いたいと思います」

 申し訳ないが、両方を削除させてもらった。非常に問題があり、誤解が広がるものだったからだ。コメント1の方。パーソナリティ障害を多少勉強されているようだ。が、拡大解釈して、きれいごとにしてしまっている。本当の大変さを知らない人が安易な解釈で無責任なことを言っているところがある。さらにコメント2の方が「素晴らしい」と思ったように、感銘を受けてしまい間違った考え方が広がってしまうのを懸念したのだ。


11209397_940056429401995_5311662625478263218_n.jpg


 コメント1の方はそばにパーソナリティ障害の方がおり、うまく付き合っているように言うが、実はターゲットにされていないだけではないだろうか? 或いは「取り巻き」にされているのかもしれない。患者は誰に対してでも攻撃的という訳ではない。自分が取り憑き、コントロールしようとする相手にのみ攻撃的であり、周りの人や「取り巻き」に対しては好意的であり、健気な姿をアピールする。

 それをコメント1の方は「うまく付き合っている」と解釈してはいないか? そして、たいていの場合、一般の人はその人が「患者」だとは気づかない。問題が起きても「変な人」と解釈する。だが、コメント1の方は気づいた。病気の原因が「愛情の欠如」であることも知っていた。だから、距離を置いて付き合った。毛嫌いせずに交流をした。それを「愛」を持って接するといってはいないか?

 知識があるだけに「うまく付き合っている」と解釈。でも、「愛を持って」という言葉を使うが、コメントには「愛」を持って具体的にどう接しているか?は書かれていない。やはり、毛嫌いしていないことを「愛を持って」と表現しているように感じる。

 そういう表現をすれば美しいイメージが生まれる。だからコメント2の方は「素晴らしい」と書き込んだ。が、コメント1の方は患者だと認識しているので距離を置き、付き合っているだけかもしれない。それを賞賛する2の方。もし、それらコメントを読んだ人が、その種の人から攻撃を受けたときに、「愛を持つべきだ」と相手の要求を受け止めたり、優しさを見せれば大変なことになる。

 そんな誤解を生むコメントなのだ。だから、削除させてもらった。精神病について書くのはむずかしい。僕の記事にも「素人が分かったこと書くから、被害が広がるんだよ!」とコメントしてくる人もいる。(その人も専門家ではないことが多い)ある意味でその通りだ。

 そして僕も専門家ではない。だが、このブログで紹介することは、専門書を読み、そこから抜き出したことを出版社名と著者名を上げて紹介。その後は、僕が学んだことと断って、紹介している。そして、僕の意見の場合はそれらと混同しないようにして「意見」として書いている。何よりいけないのは精神病というと、避けて通るところがある風潮だ。先にような批判コメントが来ると、その種の記事を書くのを控えたりする。

 誰かに迷惑をかける。人権問題に抵触するとか考える。しかし、その考え方は「臭いものにはふたをする」的な対応にも感じる。僕自身、その種の方々と出会い、大変な目に遭ったことが何度もある。最初は悪意ある人たちだと思ったが、実は病気。悪意はない。ないからといって許せるものではないが、それを気づかずに争いを続けても不毛だ。

12279112_936091206465184_5798642374334691830_n.jpg


 患者は間違ったことを信じ込んで行動、迷惑でしかないのに、どう説明しても理解しないことがある。でも、その人が病気だと分かれば、違った対応もできる。なのに、世の中、なかなか精神病とは何か?を知る機会はない。以前、みのもんたの番組ではいろんな「病気」について解説してくれたが、「精神病」はなかった。せいぜい「うつ病」。ゴールデンタイムの情報番組では「がん」「心臓病」「肥満」「冷え性」とありとあらゆる病気や症状を説明してくれるが、「パーソナリティ障害」の特集を見たことはない。

 それなら、僕が自身のブログで専門書を読んだ知識を紹介するという形で、説明するというのも意味ありか?と思えた。実際、凄い反響でいろんな方からコメント、相談を頂いた。が、僕は専門家ではない。診断はできない。ただ、知り得た知識や経験談を紹介することはできる。ただ、先のような問題あるコメントが来ることもある。それをコメント欄では紹介できない。なので、今回のように解説した上で紹介させてもらった。

 僕もまだまだ勉強したいが、聞きかじった知識で分かった気になり、間違った対応をすると大変なことになる。まして、それをネットで書き込みー特に僕のブログはその種の人たちの被害に遭っている方が多く読んでくれているー読者が誤解して、よりトラブルが大きくなるコメントは気をつけなければならない。「そうだ!やはり愛なんだ」と思って、患者からの攻撃を受け止め、愛情を注いでも事態は悪くなるだけなのだ。

 このブログを読み、感じるところがあった方は、ぜひ、以下の本を読んでほしい。いろいろ読んだ中で一番分かりやすく、具体的に書かれており参考になる。

つづき=>http://cinemacinema.blog.so-net.ne.jp/2016-02-19-2


12289528_938460886228216_1915420908732033085_n.jpg
nice!(0)  コメント(1) 

nice! 0

コメント 1

亀井

昔思い当たる方とトラブルがあり、検索からこの記事にたどり着きました。

「優しい人間でありたい」という取り巻きの願いと境界性の方は依存関係になりやすいと思います。自身がターゲットにならなければ「距離感が近い少し変わった方」という認識だったと思います。

優しい方程信頼するとズタボロになります。友達だと思っていた人までが取り巻きとして牙を向いてくる悲しさはとても辛いです。

感動ポルノに誤魔化されないで欲しいです。
境界性で自覚ある方には申し訳ないですが、不思議とやっている事を自覚されてない方なのかなと思いました。

by 亀井 (2019-11-30 02:23) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。