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もう一度観たい名作映画「チャイナシンドローム」ー「朝日のあたる家」の原点! [映画感想]

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 高校時代に観たこの映画。もの凄いインパクトを受けた。だが、そのときは33年後にまさか自分も原発事故の映画を撮るとは思いもしなかったのだが。

 当時、スリーマイルズ島事故のニュースは日本でも報道されていたが、遠い国の話であり、また放射能の怖さというのも知らず、完全な他人ごとだった。が、この映画を観て、その意味を知った。

 振り返って日本の原発はどうなんだろう? そう思って10年ほど。今度はチェリノブイリ原発の事故。再び、この映画を思い出した。当時の日本では学者たちが「日本とロシアの原発は違うタイプだから大丈夫だ」と発言。しかし、そうだろうか? 同じタイプなら問題点を研究。改善できるが、違うタイプなら問題点が見えないではないか?

 それとも完全無欠の絶対に事故が起きない原発なのだろうか? そんなものは存在しない。。。とか考えていた。そして311。福島。やっぱり、事故ったじゃん!!そこまでは、アメリカも、ロシアも遠い世界の事件だったが、福島は国内。もの凄いリアリティを感じた。そこから原発問題に興味を持つのだが、(写真下は「朝日のあたる家」1場面)

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 同時に感じたのは事故の情報を隠蔽しようとする会社、人々が出てきたこと。まさに「チャイナ・シンドローム」ではないか? その辺を調べて行くと、隠されていた日本の実像が見えて来たのだが、そのことはこのブログでも何度も書いた。とにかく、いろんな意味で「朝日のあたる家」の原点がこの「チャイナシンドローム」である。

 社会派ドラマではあるが、サスペンス映画ともいえ、ハラハラドキドキして観てしまう。往々にして社会派映画は問題提議に力が入り過ぎ、教育映画のように退屈なものになってしまう。客は当然、来ない。結果、伝えるべきことが伝わらない。原発問題も同じで、興味のない人に伝えるには、一般的な映画であることが大事。その意味で「朝日のあたる家」はこの映画をもの凄く参考にした。

 ハラハラドキドキできるとはどういうことか? それは「恐怖」が伝わるということである。理屈や情報を並べ原発事故のことを説明しているだけでは、学校の授業と同じ。「怖い」「悲しい」「酷い」と感じてもらうことが大事。それはつまり、娯楽映画と同じなのだ。いくら情報と知識を伝えても、原発事故の怖さを実感することはできない。だから、他人事になる。

 その意味でも「チャイナシンドローム」は怖く、イライラした。ドキドキした。ハラハラした。映画が終わると怒りに震え「このままじゃいけない!」「真実を伝えない」といけない。と感じた。「朝日のあたる家」はそこから学んだ。観終わって、「許せない!」「何とかしないといけない!」そう感じてもらてこそ、意味がある。

 情報は新聞やテレビの報道で知ることができる。でも、「恐怖」や「悲しみ」を伝えるのは難しい。それを伝えるのは映画だけだ。得意技といえる。だからこそ「朝日」は映画にしたこと。思い出す。


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