SSブログ

映画スタッフが参加すればリアルなニュースは簡単にできる? [ウクライナ]

275619256_4893283680792613_353404072381302068_n.jpg


映画スタッフが参加すればリアルなニュースは簡単にできる?

以前、戦争の再現ドラマ制作に関わったことがある。が、低予算。俳優も数人。僅かな費用で洞穴(病院として使われている)に収容された傷ついた兵士たちの物語を見せねばならない。本来は400人ほどの負傷兵が収容されていたが、兵士役は4人しかいない。が、カメラの位置を切り替えるたびに俳優に移動してもらい、4人を40人に見せた。

包帯。血糊。傷のメイク。それらを加えると本物の負傷兵のようだ。俳優はプロなので傷つき、苦しそうな演技も得意。軍医や看護婦が手当てをする。最後の場面は洞窟が攻撃されるので、歩ける患者だけを看護婦たちが連れ出すというもの。看護師に肩を借りてよろよろ歩く負傷兵の俳優たち。とてもリアル。

そんなことを思い出しながらTwitterを見ていると、ウクライナの病院から出てくる傷ついた患者たちの動画ニュースが流れていた。こちらも人数は少なく、誰かの肩を借りてよろよろと歩く患者たちが建物から出てくる。なんだか僕が関わった作品と大差ない。あまりにも似ていて驚いた。

これがありなら、先の映画をニュース映像だと流しても、本物だと思うだろう。しかし、戦争は戦略「こんな被害を受けた!敵軍許せない」ということをアピールするために偽映像を流すことがある。戦争を推進するために莫大な金をかけて偽写真や偽動画を作る。ただ、映画屋から見れば、偽物か?本物か?はすぐ分かるんだけどね。

じゃあ、爆撃は? それも簡単!CG合成。今の技術は凄い。あるいは記録フィルムを流用。映画「ミッドウェイ」(1976)も当時の記録フィルムを交えて使っている。今回の報道でもウクライナ国民の避難時の写真と言って映画「ディープインパクト」のスチールが使われいるしね? 他にも映画技術を使えば、どんな戦闘シーンでも作れてしまう。

究極は自国の軍が自国の建物を攻撃!それを撮影して「敵にやられた〜!」と報道する手もある。何事も疑ってかからないと誘導されるよね。



%E3%82%B9%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%83%E3%83%88%202014-10-17%208.29.01.png
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:映画

「ナイル殺人事件」とウクライナ問題の共通点? [ウクライナ]

275669043_7139988036075439_2930255440685646625_n.jpg

「ナイル殺人事件」とウクライナ問題の共通点?

現在上映中の映画「ナイル殺人事件」僕らの世代にすれば、1978年版の印象が強い。歌もヒットしたし。けど、今回も見た。一番の理由はCG合成。この物語。全編ほとんどの背景がCGなのだ。あのピラミッドも、スフィンクスも、戦場も、船の背景もコンピューターグラフィックス。それを確かめたくて見た。

とてもよくできている! 豪華船は実物大をセットで作っているが、背景やひき絵はCG。俳優たちはほとんどセットで芝居をし、その背景にCGで描かれた風景を合成している。しかし、よくできている。オープニングの戦場は一部がセットだが、あとはCG。プロの目で見てもそれが見分けられない。映像技術の進歩は本当に凄い。

そう考えると今、テレビやネットで流れる戦場のシーン。空爆の映像も果たして本物なのか?と疑ってしまう。巧妙なのは全てがCGではないということ。過去の記録映像。過去の写真との合成。使い回し。そして実際に建物を爆破。その前でクライシスアクターたちが芝居をするというパターンもある。それを見て視聴者はコロッと誘導。「酷い!」「許せない」と感情を揺さぶられる。それも戦争時の作戦の一つ。

アメリカは太平洋戦争時からやっている。沖縄戦でも16ミリカメラの撮影部が何人もいた。その映像を編集、加工し、本国の映画館でニュース映画として上映。米軍がいかに勇敢か?住民に親切か?日本軍がいかに凶悪か?をアピールするのだ。(米軍の残虐行為は絶対に見せない)その時代にやっていて、現代の戦争ではやらない?てことはあり得ない。ニュース映像とはそうやって戦争に利用される。

「嘘だ!そんなはずない!」と思う人はぜひ「ナイル殺人事件」をご覧あれ。ただ、残念なのはラストに「ミステリーナイル」の歌は流れない。それが物足りない。私の世代は。


%E3%82%B9%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%83%E3%83%88%202014-10-17%208.29.01.png
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:映画