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2017年春から、毎朝お茶を飲むことにした。 [2021]

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静岡県西部で撮影した「明日にかける橋」

製作スタートの2017年春から、毎朝お茶を飲むことにした。

それまでは学生時代からずっとコーヒーだったのをお茶にした。

それから4年。今も毎朝、お茶。

そのせいか、この4年間。風邪を引いていない。

過労で倒れるが風邪はない。お茶は凄い。


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映画監督の仕事は演技指導ではない。嘘を見抜くこと?=何でやねん!説明する。 [映画業界物語]

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映画監督の仕事は演技指導ではない。嘘を見抜くこと?=何でやねん!説明する。

何度も書いたが、映画監督は俳優に演技指導をする仕事ではない。自身が芝居できないのに指導なんて出来る訳が無い。そこをよく誤解する人が多い。では、何をするのか?というと、本物と偽物を見分ける作業をする。俳優が芝居をする。それがいい芝居か?どうかではなく、リアリティはあるか? 嘘はないか?を見極めるのである。

友人が死んだ時に、そんな顔をするか? 嬉しい時にどんな笑顔をするのか? 辛い時はどんな風に泣くのか? 俳優はシナリオを読み、設定や流れを理解し、その場面を演じる。監督はそれを見ていて、正しい動きであるか?喋り方はそれでいいか? 演技に見えないか? 自然に見えるか?を確認。判断する。それが監督の本来の仕事。

つまり、監督は演技ができたり、演技を指導する必要はない。日常生活の中で、あるいは通常でない事態の中で、人がどのような振る舞いをし、話し、動くのか?ということを日頃から観察し把握する。

それを俳優が演じた時に、その嘘を見抜く、不自然さ、リアリティのなさを見つける仕事なのだ。いかに上手に人を騙すか?を俳優は努力し、それをいかに見抜いてより巧妙にするか?を監督が指摘する。それが撮影現場なのだ。

だから監督は映画技術や映画の歴史に詳しいより、人を見る目、物事の真理を見抜く目が求められる。それが映画監督がするべき仕事なのだ。オリバーストーン監督が映画化のためにロシアでスノーデンと会った時。いろいろ話した。ご存知の方も多いと思うが、彼はアメリカの情報組織NSAで働くエージェントで、国内の重要機密を持って亡命した実在の人物。アメリカの陰謀を世界に暴露した。

彼を描いた映画を作るために、ストーン監督はスノーデン本人に会ったのだ。が、本当に彼は機密情報を持ち、本当にNSAで働いていたのか? 嘘で注目を集めているだけかもしれない。だとしても、それが嘘だと証明する手段はない。機密情報なのだから。ストーン監督はこういった。

「もし、彼が言っていることが全て嘘ならスノーデンは世界1の俳優だ。数々の名優の演技を見てきた私をも騙せたのだから」

ここにも監督業の本質が見える。演技指導ではない。嘘を見破る。見抜くことこそが映画監督の仕事なのだ。

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考えること。調べること。把握すること。伝えること。ーそれがクリエーターの仕事。 [映画業界物語]

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考えること。調べること。把握すること。伝えること。ーそれがクリエーターの仕事。

映画監督業で大切なこと。いや、監督だけでなく、作家でも、漫画家でも、クリエーター、それらの仕事は皆、同じものが大切ー「考える時間」だ。もちろん、締め切りがあり、それまでに上げなければならず、十分に考えられずに終わることが多い。「このスピード時代に何、甘えたこと言ってんの?」「俺は短時間でもやれるぞ」とか言う人もいるが、必要な時間をかけた作品には絶対に敵わない。インスタントでは伝わらないのだ。おまけに時代は大きな曲がり角。今までのように時間に追われていては正しい方向には進めない。

映画は数ヶ月では出来ない。企画、取材、シナリオ、準備、撮影、編集、完成、宣伝、興行と長い戦いが続く。その最初の部分に年月が必要。1作目の「ストロベリーフィールズ」と2作目の「青い青い空」は製作費集めに4−5年かかった。が、その間にあれこれ考えることができた。その後は順調に2年に1本くらいのペースで監督。毎回7人分の仕事をするので、終わると毎回、過労で倒れて数ヶ月寝込む。そして、また次の作品。

監督デビューから15年。6作の監督作。が、幸運と言える。映画が撮りたくても撮れない監督たちがいっぱいいる。その意味で妬まれたりもする。が、仕事が続くと考える時間が削られる。1年も2年も物語を考え続けることはできない。題材の勉強が十分にできない。「青い青い空」の時は書道を4年勉強。「朝日のあたる家」では原発を2年取材。しかし「沖縄戦」は取材と撮影が同時進行。ドキュメンタリーで、3年の歳月があったので何とできた。ゼロから知ることで、同じく沖縄戦を知らない人たちに分かりやすい作品にできた。

ただ、劇映画はその方法は使えない。ハリウッド映画のように3年もかけてシナリオを書けるだけのギャラ、日本ではもらえない。取材ということにさえ理解がなく、Pによく言われた。「調べなくてもいいから、早くシナリオを上げてよ」そんな姿勢が作品をダメにする。それに従い、あるいは自ら取材を放棄、同じ題材の漫画を読んで「こういうことね〜」と映画を作ってしまう人たちもいる。それでは心に届く作品は作れない。

リアリティを追求するとか、嘘を描いてはいけないということだけではない。作家がしっかりと現実を見て、学び、知り、取材して、理解し、把握。その上で「何が大切か?」「どう生きるべきか?」を提案するのが映画だ。90分笑えるだけの作品であっても、「笑いとは何か?」を考えると2ー3日でシナリオは書けない。コメディでも現代の反映がある。観客は今の時代を生きている。その時代を作家が把握せず、撮影や編集に追われるばかりで映画を作っていてはいけない。

そんな疑問を感じている時にコロナ禍。多くの仲間や俳優たちが仕事を失い大変な思いをした。それは悲しいことだが、いい方にも考えよう。時間ができた。「沖縄戦」の宣伝で半年以上は走り回ったが、あとは自宅謹慎。いや、ステイホーム。その間に沖縄戦だけでなく、戦争の勉強を続けた。戦争は数ヶ月だけ勉強、数冊の本を読んだだけでは把握できない。そして過去の悲劇だけではなく、これからも起こる可能性がある。現代も把握せねばならない。

そんな時に大統領選。この背景にも戦争が大きく関わっている。戦争で大儲けしている人たちがいる。クリエイターがそれを「陰謀論だよ」で終わらせてはいけない。「バカが多いよなー」と笑ってはいけない。テレビニュースを疑わない者に作品は作れない。本当にフェイクなのか?を確かめるのがクリエイター。嘘か誠か?検証することで、さまざまなことが見えて来る。時代の流れを感じことができる。そこから作品が生まれてくる。

それを学び!考える!大切な機会に転用した。「朝日のあたる家」の時だって、過労でダウンして寝込んでいる時に原発事故。興味を持ち調べ始めた。映画にするつもりなんてなかった。ま、大統領選を映画化することはないがーハリウッドでやるべきーあれこれ考えること。過去を学ぶこと。現在を知るための時間が持てたことは重要。沖縄戦で終わらずに、「戦争とは何か?」を見つめ、考えて、「大切なことは何なのか?」を伝えねばならない。それが僕の仕事なのだと思えている。


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考えること。調べること。把握すること。伝えること。ーそれがクリエーターの仕事。 [映画業界物語]

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考えること。調べること。把握すること。伝えること。ーそれがクリエーターの仕事。(短縮版)

映画監督業で大切なこと。いや、監督だけでなく、作家でも、漫画家でも、クリエーター、それらの仕事は皆、同じものが大切ー「考える時間」だ。もちろん、締め切りがあり、それまでに上げなければならず、十分に考えられずに終わることが多い。

「このスピード時代に何、甘えたこと言ってんの?」「俺は短時間でもやれるぞ」とか言う人もいるが、必要な時間をかけた作品には絶対に敵わない。インスタントでは伝わらないのだ。おまけに時代は大きな曲がり角。今までのように時間に追われていては正しい方向には進めない。

そんな疑問を感じている時にコロナ禍。多くの仲間や俳優たちが仕事を失い大変な思いをした。それは悲しいことだが、時間ができた。その間に沖縄戦だけでなく、戦争の勉強を続けた。戦争は数ヶ月だけ勉強、数冊の本を読んだだけでは把握できない。そして過去の悲劇だけではなく、これからも起こる可能性がある。現代も把握せねばならない。

それを学び!考える!大切な機会に転用した。過去を学ぶこと。現在を知るための時間が持てたことは重要。沖縄戦で終わらずに「戦争とは何か?」を見つめ、考えて、「大切なことは何なのか?」を伝えねばならない。それが僕の仕事なのだと思えている。


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クリエーターと言う仕事。真偽ではなく人々が関心を示す事件を見つめることが大事。 [映画業界物語]

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クリエーターと言う仕事。真偽ではなく人々が関心を示す事件を見つめることが大事。(短縮版)

戦争で大儲けしている人たちがいる。大統領選でもその種の人たちが蠢いている。いろんな疑惑がある。それをクリエイターが「陰謀論だよ。くだらない」で終わらせてはいけない。「バカが多いよなー」と笑ってはいけない。本当にフェイクなのか? 真実なのか?を確かめる。人々はなぜ騙され、誘導されるのか?を見つめる。どちらが勝つか?だけではない、様々な時代の反映が分かって来る。それがクリエーターの力になる。

「安倍総理、桜を見る会に疑惑あり」と言わて「どうせデマだろ?」と馬鹿にしている人にジャーナリストは務まらない。事実かデマかを調べるのが仕事。「安倍が好きか?嫌いか?」は問題ではない。映画監督業も同じ。「トランプ好きか?嫌いか?」ではない。大きな事件に関心を持たず、調べもせず「どうせ、陰謀論だろ?」と興味ある人たちをバカにするならば、その仕事が向いていないと言うこと。

見つめることで真偽だけではなく、いろんなことが分かり時代が見えて来る。そこから作品は生まれて来る。


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