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なぜ、日本人は政治家に完全無欠のスーパーヒーローを求めるのか? [【再掲載】]

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なぜ、日本人は政治家に完全無欠のスーパーヒーローを求めるのか?

(1年前2019年に書いた記事です)

BS番組で小沢一郎がこんなことを言っていた。

「前の選挙(2017)で小池百合子は総理になる可能性があったのに、それを自分で潰してしまったんだよ」

これ、本当にそう思ったが、指摘する人が意外に少ない。ネットでは「ザマーミロ」とか「最初から信用してなかった!」とか喜ぶ人が多く、え〜〜〜と思った。あの選挙で期待したのは野党が政権奪還すること。もっと言えばあの首相を引き降ろすことだった。そこに登場した希望の党。みどりのタヌキと呼ばれたりしたが、多くの人が希望を感じ応援した。

「このまま行けば自民を倒せるかも?」というときに「排除発言」で人気急落。排除された枝野ら立憲民主党が同情票で、野党第一党になったあの選挙。安倍政権を終わらせる大きなチャンスだったが、反安倍の友人たちはみどりの党を支持しなかった。理由は

「小池もタカ派。安倍が辞めても小池では同じだ!」

今の自民は戦後最悪。日本を戦争できる国にしてしまい、金持ちを優遇、庶民に重い負担。年金を使い込み、オスプレイを爆買い、一刻も早く止めねばならない。誰でもいいから止めることが大事なのに「小池ではダメだ!」という。そんな余裕ないだろ? 当時から言われていた「安倍以外なら誰でもいい」が正解のはず。

ベストでなくてもいい、ベターでなくてもいい、かなりダメでも、あの人以外ならいい!という状態。なのに「小池ではダメだ」という。彼女は決して有能な政治家ではない。むしろ世渡りが上手いだけの人。実力ある男性政治家を渡り歩き、のし上がったと言われている。

でも、「戦争するぞ!」という強い願望はない。「あいつは日本会議だ」と批判する人もいるが、以前は幸福の科学の応援も受けている。要は何でもいいから当選したいという人。確固たる信念がない。風見鶏なので受けることをする。その意味で国民が反対することはしない。大きな期待はできないが、誰かのように全力で日本を奈落の底に引きずり込むようなことはしないだろう。すると後輩は「だったら先輩は小池を100%信用するんですね?」と言われたが、そんなことは言っていない。なぜ、そう極端な意見しか言えないのか?

小池が総理になれば現政権が終わる。彼女では大したことは出来ない。人気はすぐ落ちる。その時に別の人を選べばいい。なのに後輩は「それじゃダメだ。あいつは暴走する!信用できない!」という。完全無欠のスーパーヒーローを求めているのか? 欲得のないウルトラマンのような存在が怪獣を倒すのを期待しているのか? その後、後輩は自分が嫌いな安倍ではなく、小池百合子を潰そうと毎日、批判をツイート。彼以外にもそんな人は多く結果、安倍を応援しているのと同じに思えた。

「安倍を下ろしても、次に出てくるのは石破だと意味がない! あいつは戦争を始める!」

その意見も違う。石破の方が100倍マシ。軍事オタクだが「中国と戦争したい!」と心底願ってはいないだろうし、意味不明な「新しい判断」はしない。何より彼は薬の副作用でおかしな発言をしない。それだけでも意味がある。後輩はその背景も知らず一つでも問題があると「ダメだ!」と否定。だから、今の総理を引きずり下ろす可能性がある人でも皆、攻撃してしまう。これでは安倍防衛隊だ。彼が嫌うネトウヨと同じことをしている。

「あの人以外なら誰でもいい!」

という状況まで日本が追い込まれているという実感がないのだろう。ただ、総理になる可能性があった小池百合子は「排除発言」で支持を失う。後で出たリストは自民が作った偽物だったが、国民からのイメージは決定的になった。もう一つ。本来は小池、前原、小沢で希望の党を推進していくという動きがあったのに、小沢を外し、前原と2人で進めた。それも大きなマイナスとなった。小沢を入れておけば「排除発言」で足を救われることもなかっただろう。

選挙は一生住む家を買うわけではない。今、1年ほど住む家を見つけ家賃を払い、不具合があれば、別の物件を見つければいい。問題ある家でも今住む倒壊しそうな家よりベターならいい。またすぐに引っ越せばいいのだ。先の心配より今、あの人を下ろすことが未来を築くことになると思える....。

(1年前に書いた記事です)



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日本人はなぜ100点満点を求めるのか?=教育で歪んだ心。減点法でしか人を判断できない? [社会政治]

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日本人はなぜ100点満点を求めるのか?=教育で歪んだ心。減点法でしか人を判断できない?

小学校時代。教師は成績表を見せて、こう言った。「今回は算数、成績が上がった。でも、国語がまだまだだ。次は国語も頑張ろうね」算数の成績が上がっても、それは当然であり、まだ国語の成績が悪い。だから、まだまだ努力が必要というのだ。

アメリカの大学に留学して分かったこと。アメリカ人はよく褒める。「good job!」「That's the point!」「Great!」教師だけでなく、大人は子供を褒めて育てるところがある。対して日本では「褒めると調子に乗るから、厳しく言った方がいい」「安心せず、もっと努力することを求めるべき」という教師や大人が多い。僕自身。教師や親に褒められた記憶はほとんどない。

最近、教育における心理学で「否定されると萎縮して、自分に対して否定的になり、ネガティブになる。自信を持てない大人になる」という話を聞く。「褒めて育てる方が有効だ」とも。そう考えると日本では真逆を実践していたのだ。子供の頃に見たドラマもそう。「巨人の星」では父。一徹は息子の飛雄馬を絶対に褒めない。それどころかライオンのように谷底に落とすようなことをする。あの時代のアニメや漫画は鬼コーチ的な存在が主人公を応援しているのに、厳しく接するものが多かった。

甘やかしてはいけない。厳しく接するのが愛。という発想が日本人の根底にあったのだろう。だから、テストで90点取っても褒められることはなく「次は100点を目指そうね」と教師に言われた。成績表でも美術で「5」を取っても、数学が「2」化学も「2」だと褒められることはない。日本人は100点満点。オール5を取ることが大事なのだ。

そんな子供時代を過ごした友人たち。安倍政権に不満をぶつける。誰が次期総理に相応しいか?と聞いてみた。「小池はダメだ」「石破は危険だ」「山本太郎もまだ早い」とケチを付ける。しかし、誰を取っても安倍よりは遥かにマシなのだが「いやいや。小池は日本会議だ」「石破は戦争を始める」「太郎は頼りない」とか言う。現政権がどれだけ危険か?理解していないのか? 誰でもいい。彼以外の人に変えねば日本が終わるということに気づいていないのか?

いや、多くの人は気づいている。だが、子供の頃の100点主義が出てしまう。「***はイメージはいいが、経済が弱いから30点」「***はリーダーシップはあるが、失言が多いから40点」とか、減点方式で誰にも100点を与えない。だから認めない。そもそも100点満点の政治家なんている訳がない。今は30点でも、その人を国民が支持し、育て、応援して行けばいいのに「あいつは**があったからマイナス30点。もう支持しない!」とかいう人も多い。

巨大な隕石が落ちようとしているのに、減点方式で重箱の隅を突いていて何になるのだろう? 以前は日本人ってアホだなあ。と思っていたが、これもまた戦後の教育による歪みなのかもしれない。30点の人材も2年後には70点になる可能性がある。なのに烙印を押し否定する。いいところを見つめ、伸ばそうとしない。自分たちが教育でされたことを再現しているようだ。それは自分たちの未来を閉ざそうとしているように見えてしまう。



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