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時代の大きな変革がやってくる。生き延びるために何をすればいいのか? [心理を分析]

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時代の大きな変革がやってくる。生き延びるために何をすればいいのか?

ファミレスの24時間営業が中止、そんなニュースを見てまた時代の変革を感じる。僕が東京に出て来た頃はファミレスはまだまだ少なく、セブンイレブンも名前の通りに7時から11時までしか営業していなかった。その前に近所のコンビニがなく、正月はほとんどの店が閉まり、外食どころか、カップラーメンを買うこともできなかった。1980年のことだ。

それがコンビニが24時間になり、正月でもファミレスに行けば食事ができる。日本も近代化されて来て、便利になったなあ〜と感じて、もう何年になるのだろう? 1980年からだと40年だ。10年ひと昔というから4つも昔。社会体系が変わるのも当然だろう。

ファミレスが24時間をやめる理由は、単に不況で外食が減ったということだけではなく、若者の生活体系が変化したからだという。深夜にファミレスに行かない。仲間と集まってダベらない。そういえば、よく渋谷のファミレスで初電を待つのに友達と過ごしたことがある。

でも、今の若い連中はスマホで連絡を取り合い、深夜に友達と会わないという。確かに、外に出て金を使わなくても話ができるのなら、ファミレスには行かない。昔は皆、家にピアノ!に憧れた。オーディオコンポ=セパレート、大きなテレビ、車。でも、今の若い人たちはそんなものに憧れない。金がないというのもあるが、免許を取らない人も増えた。そもそも都会で生活するのに自家用車は要らない。

近い将来、数年後に自動運転の車が実用化されれば、さらに大きな変化があるだろう。車を所有する必要がなくなる。同じことは映画の世界で起きている。これまでは家庭では録画したビデオを見る。DVDを買う。借りる。そうやって映画を見ていたが、今はamazonプライム。Netflix。ソフトは要らない。部屋にビデオテープやDVDを収納しなくてもいい。

確かに、ビデオデッキ=>DVD。ウォークマン=>iPodという変化はあった。が、今、起きつつある変化はこれまでにない大きなもので、日本人の生活、価値観をも変えてしまうものだ。そこにAIが入ってくる。必要なくなる職業も出てくる。何より、そんな時代に今の教育ではアウト。なのに改革されるまで、役にも立たない知識を詰め込む授業が続く。新しい時代に適応する大人が育つには十数年かかる。それまでは混迷が続くのか?

幕末。戦後。以来の大きな変革期。友人にいうと「そんな簡単に日本は変わらねえよ」というが、簡単に変わらないのはあんたの頭の方ではないか?と思え、この時代を乗り切ることが生き残ることにつながると感じる。


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時代に置いていかれるおじさんたち。日本の50代がヤバイ!? [心理を分析]

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時代に置いていかれるおじさんたち。日本の50代がヤバイ!?

若い頃。「おじさんたちって、何でズレてんだろう?」とよく感じた。業界の先輩と飲んでも???な説教をされて、「この人、よく仕事できてるなあ」と生意気なことを思ったりした。最近、その理由がよく分かる。時代に置き去りにされているのだ。具体的に説明する。

僕も少し前までは日本は不況だが、メイドインジャパンの電化製品はまだまだナンバー1と思っていた。が、すでに韓国に抜かれ1番ではない。気がつくと身の回りにSONY製品が1つもない。アメリカに行った時もSONYを見ることはなかった。それは過去の栄光であり、現在は違う。

同様に経済大国も過去のこと。今、日本はアジアの開発途上国だ。そういうと同世代の友人が「そんなことある訳はない。中国には負けていない」とムキになって反論して来たが今、アメリカが貿易赤字で苦労しているのは中国である。もはや日本ではない。何でそんな風に時代からズレてしまうのか?

一つには歳を取ると感性のアンテナが錆つき、新しい情報が得にくくなるということがある。僕が20歳前後の頃、おじさんたちがバカに見えたのはそれが理由。もう一つはおじさんたちは朝から晩まで仕事。テレビを見る暇もない。頭の中が1980年代で止まっている。給料が上がらないので、不況であることは実感するが、日曜は野球を見て過ごすだけ。情報は入らない。経済大国でないことに気づいていない人も多い。

HazukiメガネのCMで「さすが、メイドインジャパン!」とタレントが叫ぶ場面があるが、それだけでスポンサーがいかに頭が古いか?分かる。もはやメイドインジャパン伝説は崩壊している。それに気づかない会社の上層部が売りになると思っているのだろう。そこにも時代に置き去りにされたおじさんたちがいる。

10年前。テレビが見られないことで、情報が得られずに時代に置いていかれるおじさんがいるのは分かる。でも、今、はスマホを使えば電車の中でも情報は得られる。なのに時代に置いていかれるのはなぜか? もしかしたら置いてきぼりは50代以上だけかも? スマホは電話とメールしか使わないおじさんと違い、若い人は情報をゲットしているのか? 何れにしても僕らの世代はかなりヤバイ。



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映画監督は探偵に近い職業!=主演俳優を選ぶのと、トランプ問題を推理するのは同じ? [映画監督のお仕事]

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映画監督は探偵に近い職業!=主演俳優を選ぶのと、トランプ問題を推理するのは同じ?

僕のFacebookをいつも読んでくれている人は気づいていると思うが「トランプ」等の社会ネタの記事を書くとき。或いは映画界や俳優についての記事。何だか新聞記者と映画監督が交互に書いているかのようにジャンルが違う。

が、社会ネタでも映画界の話でも、僕からすれば同じ。どちらも現状を見て、それを分析し、問題が何であるか? 解決策は何か?というようなことを綴っているのだ。それがトランプであり、映画界の問題であり、俳優の力というトピックであるというだけ。

実は子供の頃からミステリー小説が好きで、大きくなったら探偵になろう!と思っていたくらい。だから、今も事件があると真相は何か?犯人は誰か?謎解きしたくなる。だから、ホームズではないが、疑問があると起きてから寝るまで考えてしまう。

「トランプはなぜ、あれほど批判されるのか? 嫌いな人がいるのは分かるが、誰も褒めない。これはおかしい。どんなクズでも、必ず支持する人がいるのに。不自然だ。何かあるな? 背景に何があるんだろう?では、トランプが嫌われて得するのは誰か?」

なんて考えてしまう。その考え方が大人になって持続されて「なぜ?」どうして?」と常に思ってしまう。それが意外に監督業に向いていたのだ。例えば、

「この俳優さん。いいな。いつも強い役をしている。確かに強そうだし、元気なキャラだ。でも、時々インタビュー等で見せる顔。不安げな。周りに気を使う。それに***が好き。もしかしたら、見かけは強そうだが、本当は繊細で気の弱い人かも? だったら、そんな役を演じたら、いつもと違う芝居が観れて、新しい魅力が出るのでは?」

とか考えてキャスティングする。それが大正解で、その俳優さんの作品のベスト3に入る映画だと言われたりする。その俳優の経歴、趣味、好きな映画、音楽、それらを確認し、その人が何に一番関心があるか? どんな役を演じる時に輝くか? それらを推理して、その俳優さんをイメージして役を作る。

監督業だけでなく、脚本家もそんな発想が大事。どちらも探偵のような資質が大切なのである。そんなだから、原発問題でも、沖縄戦でも、そこからいろんなことを導き出してしまう。それで見つけた答えを伝えたくなる。一つは映画で、もう一つはブログで。まだ、スゲーネタがあるんだけど、流石に書けないものもある。徐々にあれこれ紹介したい。


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太田隆文監督によるプロの俳優のためのワークショップ!第2回 ー2月9日(日) 参加者募集中 [告知]

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太田隆文監督によるプロの俳優のためのワークショップ!第2回
(昨年、第1回が大好評で第2回を開催)

2月9日(日) 13:30〜17:30

場所、東京、大塚(詳しい場所は参加者に通知)

主催、青空映画舎

資格 演劇経験ありの方。初心者育成の講座ではありません。

 通常のオーディションに出すタイプのプロフィールをPDFファイルで添付
(顔社員。名前、住所ー事務所で可ー 所属事務所、身長、体重、3サイズ、学歴、出演作品等)

 参加希望理由を書いて、以下のアドレス(青空映画舎)宛にメールしてください。

 aozoraeigasya@yahoo.co.jp


 参加費5000円(当日払い) 領収書あります。


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小川キャスターの奮闘が見えた瞬間! 田原総一郎とのコンビネーションプレイ? 山本太郎応援! [2020]

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小川キャスターの奮闘が見えた瞬間!

これ良かった。想像するに、小川さんは山本太郎を応援している。選挙時に直接インタビューに行ったし(番組は後でしか放送しなかったが、本人の希望で取材したのだろう。Pにも何度も放送を頼んだが拒否され選挙後になったはずだ)何かの形で太郎さんを伝えたい。でも、キャスター自ら褒めるのはまずい。

そこで昔仕事をした大先輩、田原総一郎を呼び「注目している人は?」と振って、太郎さんのことを答えてもらったいう流れだろう。小川さん、努力している。対して番組は消極的。視聴率が伸びないのは番組作りのせいなのに、キャスターのせいにする局。詩織さん事件も正面から取り組まない。オウムにビデオ見せたことで弁護士が殺されたり、問題多い局に思える。


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生き残るのはテレビドラマではなく、映画??=「月9」がダメになった背景! [映画業界物語]

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生き残るのはテレビドラマではなく、映画??=「月9」がダメになった背景!

テレビが普及。家庭で気楽に見られる娯楽の王者となり、その昔は「映画館はやがてなくなるだろう」とさえ言われた。が、まだ、映画館は無くなっていない。それどころかシネコンという形に変えて増えいる。これは何だろう? 映画界はかなり腐っていて、プライドが高いばかりで、努力をしない衰退産業の代表になっているが、それでも映画は生き残っている。それどころか今、テレビの方が存亡の危機だ。

テレビを見ている世代は50代以上。僕らの世代より上だけ。そのために視聴率は低く、昔は30%40%のドラマもあったが、今は10%の二桁が取れれば万々歳。紅白歌合戦なら昔は70%。今では半分近く。昨年は史上最低を記録したという。そして僕と同世代の親たちに聞くと、子供たちのほとんどがテレビを見ない。スマホに噛り付いているという。

十数年前から感じていたことだが、テレビドラマが現代のニーズに合っていないのだ。かつて「月9」は大人気ドラマ枠だったが、月曜の9時からドラマを毎週観れる人が今の日本にどれだけいるのか?僕の友人たちの帰宅時間は10時が多い。飲みに行けばすぐ終電。今時、ドラマ観たさに急いで帰宅する人はいない。

一昔前はそれでもタイマー録画した。が、面倒臭い。そもそも、何でテレビのために急いで帰宅したり、タイマーかけたりせねばならないのか? 21世紀になぜ、機械を優先した生活をする必要があるのか? それに応えたのがビデオデマンドであり、進化系がNetflixだ。観たいときに観たいものが観られる。

その背景にあるのはレンタルビデオだ。「24」がヒット。「続きどうなるの?!」と思えば、来週まで待たないでTSUTAYAに行けばいい。できれば、まとめて10枚借りてきて日曜の午後に一気見すればいい。その便利さ。面白さを経験した日本人が毎週月曜日にテレビの前で待っているだろうか?

おまけに90年代は面白いドラマがあった。「東京ラブストーリー」「101日目のプロポーズ」「ひとつ屋根の下」「ビューティフルライフ」続きはどうなるの!という見逃せない番組があった。今、月曜の9時(土曜の8時でもいいが)に絶対に観たいドラマなんて存在しない。おまけに報道番組はフェイクニュース。見る価値はほとんどない。こうして若い世代はテレビを見なくなった。

不思議なのはそのテレビ以前から存在する映画が、今も消えずにあること。考えてみよう。テレビドラマ。その時は夢中でも見ても5年後にまた見たいと思うだろうか? 映画はどうだ? 5年どころか50年前の映画でも見ることがある。一生忘れない作品もある。そして映画は映画館公開の後、テレビで、ケーブルで、衛星で、ネットで、流される。DVDにもなる。海外でも上映される。

が、テレビドラマはまず海外には行かない。ケーブル、衛星のコンテンツも圧倒的に映画。テレビドラマは「懐かし劇場」的な扱い。要はコンテツとして息が長く、時代を超えて見られる作品があるということなのだ。もしかしたら、テレビドラマは無くなっても、映画は無くならない。そしてテレビはドラマや映画を流すメディアではなくなり、バラエティと報道のみになるような気がする。

ドラマを見たければ映画館。あるいはNetflix。(DVDもなくなりそう!)時代は映画ではなく、テレビドラマを葬るように思える。映画はまだ可能性がある存在なのだろう。その理由。また、詳しく書く。



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日本映画が貧しくなった理由=アジアの国々をバカにしていたから? [映画業界物語]

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日本映画が貧しくなった理由=アジアの国々をバカにしていたから?

日本映画がダメになった話。まだまだ、いろんな検証ができるのだが、長くなるので一度まとめる。映画会社のトップが無能だったというのが一つある。他の業界と比べれば分かるが、努力が足りない。古い習慣をいつまでも引きずる。僕が何よりも感じるのは海外展開しないことだ。カンヌだ。ベネチアだ。アカデミー賞だと欧米で賞を取ると大喜びするが、アジアに目が向いていない。

1990年代から日本のテレビドラマは台湾、香港、中国を中心としたアジアで大人気だ。のりピーは今でも中国で有名。欧米で日本映画を大ヒットさせるのは難しいが、アジアなら可能。すでにドラマで実証済みだ。なのにアジア展開を多くの映画会社はしていない。バカにしているところがあり、マスコミも欧米で賞を取ると騒ぐが、アジアで受けても無視することが多い。

つまり、日本の人口は約1億2千万。1人が1年に見る映画は1.4本。そこから換算すれば映画にかけられる製作費が割り出せる。マーケットが狭い。電化製品も、自動車も海外輸出して大儲けした。ならば映画も中国、韓国、台湾、さらにはシンガポール、タイに出して行けばいい。ジャッキー・チェンはすでに実践。だから彼の映画に高額の予算をかけられる。アジアの国、全てがマーケットとなるからだ。

アメリカ映画が何百億もかけるのは、世界がマーケットだから。日本人が主演の映画で世界中でヒットさせるのは難しいが、アジアなら可能。事実、ジャッキー・チェンの映画はアジア中でヒットしている。のりピー主演で(難しいものもあるが)映画を撮れば中国マーケットが狙える。すでに韓国映画は日本で何年も前から公開されており、ヒットしている。ポン・ジュノ監督の「パラサイト」も現在、日本でヒット中だ。

もちろん、韓国での日本映画上映は、20年ほど前まではできなかった。が、その後、緩和されている。韓国こそが日本のドラマを一番理解してくれる国民。日本語曲禁止の1980年代から中島みゆき、オフコースは大人気。「泣ける、感動する」は韓国でも求められる。映画も行けるはず。欧米だって、やり方を考えれば行けるはず。ルーカス、スピルバーグは黒澤のファンだし、タランティーノは千葉真一、深作欣二のファン。ピクサーの人たちは宮崎アニメをリスペクトしている。

マーケットが広がれば収入が増える。製作費が上がる。ギャラが上がる。有能な人材が集まる。映画のクオリティが上がる。なのに、日本の映画会社はそれをしない。アジアをバカにしているからだ。関心を持たないから。ハリウッド進出というと皆、注目するが、アジア進出は話題にならない。

だが、日本映画は韓国映画にも抜かれた。クオリティはアチらが上。何だか自動車業界に似ている。「自動車王国アメリカ!」と思っていたのに、日本の車に追い抜かれた。詰まらぬプライドが会社をダメにすること。ここからも分かる。


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日本映画が貧しくなった理由=腐りきった映画人が業界をダメにした? [映画業界物語]

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日本映画が貧しくなった理由=腐りきった映画人が業界をダメにした?

僕が映画界で働き出したのは19歳の時。まだ、日本映画黄金期のスタッフもいた。が、その後、斜陽になってから働き出した先輩たちを見ていて疑問に感じることも多かった。

製作担当とか、今でいうラインPのような立場の人たち。数百万円を預けられる。が、制作中にいなくなることがある。撮影が終わり、映画が完成するとまた会社に顔を出す。預かった金のことには触れない。関係者は彼が誤魔化していることを知っている。が、いろいろあって追求しない。

助監督の先輩が後輩を連れて飲みに行く。あれこれ飲んで食べて、ボトルまで入れて、領収書をもらう。それを製作会社に持っていき「ロケハンで行きました」と金をもらう。明らかにロケハンではない。ただ、演出部でコミュニケーションを取るためには必要なこと。線を引き難い。

僕は一番下っ端だったが、時には5千円とか預けられることがある。深夜の作業で朝までかかるので、夜食代、タクシー代となる。それを見ていた先輩が寄ってきて「さっき、金預かっただろう? あれで一杯飲みに行こう!」違うだろう? そんなタカリ体質がある先輩たちもいた。

つまり、1億円とか製作費が出ると、それをあれこれ理由をつけて食い物にしてしまう人たちがいる。というより、そんな体質の人たちがいる業界なのだ。分かり易く言えば官邸と同じ。「桜を見る会」という名目で総理の支援者を呼ぶ。おまけに前夜は一流ホテルで3000円の豪華バイキング。領収書を発行したというが1枚も出てこない。支援者への御礼だったのだろう。全て税金。それを自分たちのために使っている。同じ構図が映画界でも頻繁に行われていた。共通点はどちらも長らく続く団体であること。自民党も、映画会社も、一時は隆盛を極めた。

だが、現在は違う。にも関わらず、未だにプライドだけは消えず、長年の悪癖も残る。前回紹介したSONYと同じ「おごり」もある。どうせバレない。分からない。皆、見て見ぬ振りをするはず。長年の習慣だ。いいだろう。そんな思いが背景にある。当時の映画界も同じ。

昔からそんな習慣はあったのだろう。でも、同時に素晴らしい作品を作るスタッフもいて、映画は大ヒット。利益がどんどん上がる。その中で多少のつまみ食いや流用は許されたのだ。だが、80年代。作品に質は下がり、収入も下がったのに、悪癖は治らず、作品を作るより、目先のつまみ食いを続けている人たちがいた。

素晴らしい作品を作ろう!という思いは次第に失われ、目先の利益、個人の得、楽して金が入るやり方に流される。製作費が削減されれば、現場のスタッフのギャラを削ればいいと考える上層部。現場では製作費の流用やつまみ食い。こうして、年月が流れ、現在の低予算映画はつまみ食いすらできないほどの低価格になってしまった。それでもまだ、映画界にぶら下がり、ごかましで小遣いを稼ぐ輩はいる。

自民党が国民のための政治を辞め、自分たちに都合がいいことだけを続ける現在の構図ととても似ている。そんな映画界だが、「どうせ儲からないなら、せめていい物を作ろう!」と頑張るところもある。その辺の話はまた。



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日本映画が貧しくなった理由。=脚本がダメになったのはギャラ? [映画業界物語]

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日本映画が貧しくなった理由。=脚本がダメになったのはギャラ?

僕が映画界で一番最初に仕事をしたのは1982年。今ら38年前である。まだ、黒澤明や木下恵介も活躍していた頃。日本映画黄金期のスタッフも健在。先輩たちから当時の話や匂いを感じることができた。

1960年代の日本映画はそれこそ、黒澤、小津、溝口と世界に轟く名匠がおり、世界レベルの作品を作っていた。それがテレビの登場共に、次第に映画人口が減って来て、今や日本映画は漫画原作の作品やアニメが主流。世界が評価する作品はほとんどない。(ジブリくらいか)

だから、黄金時代の話を聞くのは嬉しいものだった。が、当時を築いて来た古参映画人とは別に、その後に映画界に入った先輩たちの言動や行動は困惑するものがあった。当時の映画はメジャー会社で低予算で3000万。通常作品なら1億円くらいの製作費が用意された。スタッフのギャラも今ほど悪くなく、初任給が20万ほどの時代だが、それなりの演出部は1ヶ月で50万ほどもらっていた。

というのは映画人は会社員ではなく、フリーなので、今月仕事があるから来月もあるというものではない。そして誰でも出来る仕事でもなく、経験と技術が必要。その意味でそれなりの額が支給されていた。脚本家も1本書けば100万以上。でも、それは当然のことで、建築で言えば設計図。さらに脚本を書くにはあれこれ調べる必要もある。100万でも執筆に4ヶ月かければ1ヶ月25万。初任給に近い。決して高い額ではない。

なのに最近は脚本料が数十万ということが多い。そんな額で取材したら赤字。若手の脚本家は調べずに、お手軽に書けるシナリオを書いてしまう。ギャラが安いので脚本を目指す若者が減る。実力あるものが他の世界に行く。時間をかけて書くと生活できない。やはりお手軽に書く。それで面白い映画ができるわけがない。これも日本映画衰退の一因となる。(ハリウッドでは1本書くと3年生活できるギャラが出る。だから、時間をかけていいものを書ける)

話を戻す。黄金期時代の後、衰退が始まった時代以降に映画界で働き出した先輩たち。問題がある人たちが多かった。そこには映画界の悪しき習慣があり、それが日本映画をダメにしていった原因の一つなのだ。そのことは次回に。


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日本映画が貧しくなった理由=将来を考えない経営者たち?「カツ定食」って何だ! [映画業界物語]

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日本映画が貧しくなった理由=将来を考えない経営者たち?「カツ定食」って何だ!

今の日本映画は本当に貧しい。もちろん、テレビ局が出資する大作はそれなりに金がかかっているが、多くの低予算映画はテレビドラマより安く作られている。ヒットメーカーの園子温監督の作品でさえ、1億円以下、数千万円だ。なぜ、そんなことになってしまったのか?

SONY等の日本のメーカーが高いプライドで努力しなくなったことで、韓国に抜かれた。アメリカの自動車会社ビッグ3も、同様に日本の車に抜かれたと書いたが、どうも王者に君臨すると時代の推移と共にプライドばかりが高くなり、努力を怠り、衰退して行くという構図が見えてきた。日本映画も同じではないか?

1960年代。大映映画。勝新太郎が看板俳優。彼の映画は面白く痛快で、大ヒットした。「座頭市」シリーズ「悪名」シリーズ「兵隊ヤクザ」シリーズ。3つも人気シリーズがあり、大映はそれを順番に上映。「カツ定食」とさえ呼ばれた。勝新太郎さえいれば安泰。そんな安心感があったはずだ。同期には市川雷蔵もいたがが若くして死去。そんな大映が映画会社5社で一番最初に倒産する。

社長がかなりワンマンで問題ある人だったというのもあるが、やはりカツ定食に頼りきり、次世代を育てない。それ以外の作品で勝負しない。将来を見据えて戦略がなかったのが原因だろう。だが、他の映画会社も似たようなものだ。映画会社に関わらず、先に挙げたSONYも、アメリカのフォードも、一時代を築いた会社は皆、プライドだけ高くなり、努力を怠る。そして今の盛況ぶりが未来永劫に続くと勘違いし、将来への投資をしない。

これは経営者だけでなく、人間としての愚かさかもしれない。バブル景気のとき、多くの日本人は好景気はずっと続くと思っていたはずだ。現在のように20年も不況が続く時代が来ようとは想像しなかった。これは経営者の質ではなく、人としての問題なのかもしれない。その辺を突っ込んで行こう。映画界もテレビの登場でヤバイ!となった時、重役達はこういったという。

「あんな小さな箱のようなもので、ドラマを見ても面白くない。やはり映画の大スクリーンで見てこそ面白い。テレビなんか問題じゃないよ」

これが当時の映画会社の平均的な意見だったそうだ。現在の視点から見ると、批判するのは簡単だが、原発事故だって、震災前は多くの人が「日本の原発は優秀だから安心」と思っていた訳で、あとからなら何でも言えるというのはある。が、当時から危険を指摘していた人たちも少なからずいる。そう考えるとトップに立つ人たちがいかに時代を見据えることができないか?ということが問題なのだ。

当時の映画人たちはどう思っていたのだろう? 次回はその辺を考えてみる。


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