選挙とアパート選びの共通点?=どちらもベストは選べない! [社会政治]
選挙とアパート選びの共通点?=どちらもベストは選べない!
毎年春になると、多くの若者が上京してくる。その時に決めるアパート。不動産屋に聞くとほとんどの人がこういうらしい。
「広くて、清潔で、駅から近い、安い部屋!」
そんなものあるわけないだろ!と思わず言いそうになる。だから、精々、皮肉で「まあ、皆さんそう言いますよねえ?」と返すらしい。
でも、その通りだ。部屋が広ければ家賃は高くなる。駅から近いと高くなる。安いと古い建物になり、清潔ではない。あるいは駅から物凄く遠いとか。世の中、都合よく聞かない。都会は特にそうだ。それでも学生生活を送るには、アパートを決めなければならない。
選挙の時も似たようなことを聞く。「あの人は**党だからダメ」「あの候補者は自民と考えが同じ」「俺は自民には入れない」「安倍は嫌いだ」「でも、***も信用できない」「彼は自民時代にしたことの反省をしていない」あれこれ文句をつけて、
「だから、投票したい人がいない。何より自民にだけは投票しない。だから、投票には行かない!」
これって自民支持と同じ。固定票のある自民、公明は投票率が低くなるほど有利なのだ。そして、その人が言っていることは、先のアパートを探す若者と同じ。東京で広くて、綺麗で、駅から近い、安いアパートなんて存在しない。政治家でクリーンで、国民目線で、ごまかしないのない人も限りなく少ない。どちらも同じ。
でも、東京で学生をするならアパートを決めなければならない。日本で生きていくなら、国民のためになる政治家を決めなければならない。ベストではなく、ベターを選ぶしかない。アパートも同じ、狭くても、汚くても、予算内でなければ借りられない。学生時代は皆、そうやって不自由な中で考えてきたはず。
それが選挙となると、ベスト・オブ・ベストを求めた挙句に、なぜ棄権するのか? アパート選びならこう考える。「大事なのは大学に近いこと?」「家賃が安いこと?」「部屋が広いこと?」それで決めればいい。選挙も同じ。もし、自民を止めたいなら、政党や主張や過去はさて置き、勝てる野党の議員に投票すればいい。アパート選びも、選挙も同じ。ベストは選べない。なら、何が大切か?を考えれば答えは出る。
とにかく、あの人を下ろすことが先決。なのに完全無欠のスーパーヒーローを求める友人? [社会政治]
とにかく、あの人を下ろすことが先決。
なのに完全無欠のスーパーヒーローを求める友人?
先日見たBS番組の小沢一郎がこんなことを言っていた。
「前の選挙(2017)で小池百合子は総理になる可能性があったのに、それをみすみす自分で潰してしまったんだよ」
これ、本当にそう思うが、それを指摘する人が意外に少なかった。「ザマーミロ」とか「最初から信用してなかった」とか喜ぶ人が多く、え〜〜〜と思った。あの選挙で当初の期待は野党が政権奪還すること。もっと言えば安倍首相を引き降ろすことだったはず。そこに登場した希望の党。みどりのタヌキと呼ばれたりしたが、多くの人が希望を感じ、応援した。
このまま行けば自民を倒せるかも? というときに「排除発言」で人気急落。排除された枝野ら立憲民主党が同情票で野党第一党になったあの選挙である。安倍政権を終わらせる大きなチャンスがやってきたのだ。が、反安倍の友人たちはみどりの党を支持しなかった。理由は
「小池もタカ派。安倍が辞めても小池では同じだ!」
その言葉に疑問を感じた。今の自民は戦後最悪。日本を戦争できる国にしてしまい、金持ちを優遇、庶民に重い負担を強いている。年金を使い込み、オスプレイを爆買い、経済効果ゼロの政策、それどころか、レイプ犯の友達は逮捕せず、親友には税金から支援金、一刻も早く止めねばならない。それを止めることができる人がやっと現れたのに「小池ではダメだ!」という。そんな余裕ないだろ? 当時から言われていたあれ
「安倍以外なら誰でもいい!!」
が正解だ。ベストでなくてもいい、ベターでなくてもいい、かなりダメでも、あの人以外ならいい!という状態だ。なのに「小池ではダメだ」という発想が分からない。彼女は決して有能な政治家ではない。むしろ世渡りが上手いだけの人。実力ある男性政治家を渡り歩き、のし上がったと言われている。
でも、
「戦争するぞ!」
という強い願望はない。風見鶏なので国民受けすることをしたい人。国民を踏みつけてまで野望を貫くタイプではない。大きな期待はできないが、全力で日本を奈落の底に引きずり込むようなことはしない。少なくてもこれまではしていない。
とりあえず、その人を総理にすることで、あの人が下される。小池総理では大したことは出来ないが、暴走もしないだろう。時期を見て、もう少しマシな人を選ぶ。とりあえず、あの人を下ろす勢いがあるのは小池なのだ。みどりの党が政権を取ることはなくても、自民が過半数割れすれば、みどりの党と連携するだろう。小池を総理に!という提案がなされ、あの人は失墜する。いずれにしても政権を終わらせることができる。なのに
「小池じゃダメだ!」
意味が分からない。完全無欠のスーパーヒーローを求めているのか? そんな人がどこにいるのか? つまり、存在しない人を求めている。挙句に、友人は自分が嫌いな安倍ではなく、小池百合子を潰そうと毎日、批判をツイートしていた。友人以外にもそんな人はかなりいた。それが安倍を応援していることになることに気づいていない。
「安倍を下ろしても、次に出てくるのは石破だ。それでは意味がない」
それも違う。石破の方が100倍マシ。軍事オタクだが「中国と戦争したい!」と心底願ってはいないだろうし、意味不明な「新しい判断」をしたりしない。質問にはまっすぐに答える。漢字も読める。が、友人はいう。
「石破じゃ、もっとダメなんだよ〜」
やはり分かってない。石破は大きな問題あるが、あの人よりましだ。友人はそれぞれの議員を克明に理解せず、クロかシロかという大雑ぱな判断しかしていないようだ。さらにシロが誰だか具体的に上げられない。だから、次の総理になる可能性がある人が出てきても攻撃。結局、彼は反安倍ではなく、親安倍になっている。今、一番大切なのは能力とか政策とかではなく
「あの人以外なら誰でもいい!」
という状況まで日本が追い込まれているという実感がないのだろう。ただ、総理になる可能性があった小池百合子は「排除発言」で支持を失う。後で出たリストは自民が作った偽物だったが、国民からのイメージは決定的になり、奪還のチャンスは無くした。もう一つ。本来は小池、前原、小沢で希望の党を推進していくという動きがあったのに、小沢を恐れて外し、前原と2人で進めた。それも大きなマイナスとなった。小沢を入れておけば「排除発言」で足を救われることもなかっただろう。
冷たい海を航行する豪華客船。船長は異常を来している。このまま行くと巨大な氷山にぶつかり沈没する。船長にどう説明しても理解しない。進言しても意味不明の答えしか返って来ない。寿司はよく奢ってくれるが、もう船長変えなきゃダメな事態。副船長がバカでも、間抜けな新人の船員でも、誰でもいい。船長以外なら。それが今の日本なのではないか? 副船長がやってダメならまた別の人に変えればいい。とにかく船長を止めることが大事。その認識が友人にはないということかもしれない。