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自分のことって、なかなか分からない。 50代になり、あーそういうことか!と思ったこと [映画監督のお仕事]

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自分のことって、なかなか分からない。

50代になり、あーそういうことか!と思ったことが何度もある。長年の謎が解けたりする。長生きするものだ。僕に限ったことではないだろう。人は50代になると脳は、自分が「経験」したこと、培われた「能力」を把握し、機能的に使うことができるようになるらしい。その意味で「若い頃にいろんなことやっておくことが大事」というのは正しいのだ。

この仕事を始めて理解したのが、作業によって使う脳が違うということ。論理的な思考は左脳。感覚的なものは右脳と言われるように、作業や思考によって使う脳が違う。それらを同時に使うことはできない。

その意味で僕の場合は「シナリオを書く」「編集をする」というのは脳が「ライティング・モード」に入るようだ。そうなると話ができない。言葉を司る中枢とは違う部分が活発化するので、声を出して話すという作業能力が落ちるのだろう。逆に「トーキング・モード」に入ると書く、編集するという作業ができなくなる。切り替えはすぐにはできない。どちらもエンジンをかけて回り出すまでに数日かかる。

なので編集中に講演会の仕事とかあると最悪。会の前後に数日間、何もできない日が続いてしまう。だから、執筆中、編集中は人に会わない。電話も取らない。近年、メールはまだいいが(返事しないし)メッセンジャーはダメ。返事を出すとすぐに次のが来てしまい、チャット状態になる可能性がある。そこで世間話とかされると最悪。「ところで、最近どう?」とか一番ダメ。そのことで、あれこれ考えてしまい。作業中の題材から離れてしまう。それを引き戻すのにまた数日かかる。

今は編集中なので「ライティング・モード」ーだから、手紙は書ける。なのにある手紙が書けないで悩んでいる。FB記事は書ける。書くのは大丈夫なはず。なのに、もう1週間以上書けずにいる。あれこれ考えて、その手紙はテンションが高くないと、書けないもののようだ。むしろ「トーキング・モード」の方が、フィットするかもしれない。編集、シナリオ執筆はモードに入らないとできないが、手紙、メールくらいは「トーキング・モード」でも書ける。「書く」だが、「ある種のもの」はこのモードでは対応しないのかも?

或いは「ライティング・モード」を切ることで、その手紙がかけるかもしれない。「トーキングモード」でなくても、ノーマル状態で大丈夫かも? しかし、今のモードを切ったら、また編集作業に戻るのに何日もかかってしまう。それはまずい。どうしたものか?せっかく何週間もかけて、誰とも会わず、話さず、電話もせず、ここまで来たのに!一瞬でそのモードが解除されてしまう。どうすべきか?

こんなことを書くとまた「大きなお世話」コメントが来そうだ。「**したらどうでしょうか?」「私の場合は**します」とか、要らないからね。過労問題もそうだったが、この問題に関して理解できる人はまずいない。業界でも同僚と会話しながら編集する映画人がいる。僕には信じられないが、結構いる。ましてカタギの皆さんは別世界の話。精神異常の世界だろう。編集モード時は通常の10倍感度が高いので、あまり無神経なコメントが来ると即「友達削除」してしまいそうなので、ご注意くだされ。監督業をする人間なんて、皆、奇人変人ですからね。


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