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状況を把握する力のない日本人たち=空気を読むな時代を読め! [my opinion]

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状況を把握する力のない日本人たち=空気を読むな時代を読め!

「空気が読めない」という言葉がよく言われたが、それは単なる同調圧力であることが多い。周りの反感を買わないための生活の知恵のようなもの。似ているようで違うのだが「状況把握力」がある。状況を把握する力。空気を読むことではない。現在の状態を吟味、検証、過去と比較して、今の流れ、あり方を理解、把握すること。それによって次の一手。あるいは進むべき方向を考えるための元となる判断である。

映画の世界ではこれはとても重要。撮影のための天気だけでなく、スタッフ、キャストの体調、心理。スケジュール。予算。そして誰と誰が揉めているとか? 衣裳部が洗濯できないで苦労しているとか、その背景と現状。理由を把握しておくことは大切。映画を制作するのは会社でも、その辺をスタッフ自身が把握。考えねばならないので映画人は「状況把握」に対して比較的、敏感な人が多い。

ただ、この能力。会社員では低い人が多い。学校時代から教室で与えられたことをするだけの教育を受けてきたからだ。生徒が勝手に判断してはいけない。教師から言われたことを忠実にこなすのが基本。会社に入っても同じ環境であることが多い。上から与えられたことを実行する。自分で状況を判断して行動することは少ない。そのために「状況把握」する必要がなないので、その種の力が育たない。

例をあげよう。アメリカ留学時代に友人たちがグループ遊びに来た。彼らは大学の卒業旅行。僕は学生。だが、彼らは懐かしさもあり、一緒に旅行に来た気分になってしまう。こちらは授業もあるし、観光地の高いレストランで飯を食うのに付き合い。時間をやりくりして案内、運転、通訳までしているのに、彼らは一緒に遊んでいる気分。車のガソリン代。Uスタジオの入場料(すでに何度も行っている)まで負担。不機嫌な僕の態度にようやく1人が気づき、それら費用は彼らが割り勘で払うことになった。

これも子供の頃から「与えられたことをするだけ」の教育の影響ではないか? いつものつもり。以前と同じ。日本と一緒。いつもと違う状況であることに気づかない。深く分析しない。観察がない。何か経験のあることに当てはめて納得。その違いを把握せずに考えるのをやめてしまう。

僕の世代の親たちも、今の親たちも、今がどういう時代か把握していない。把握力が低いからだ。「安倍が悪い」「菅が悪い」「どちらも同じだ」そのレベルで終わっている。なぜ、安倍が総理になったか?なぜ、長期政権を維持できたか? なぜ、菅になったか?と、考える人をあまり見かけない。不満をいうだけ。「菅になっても何も変わらない!」と得意げにいう人までいる。それも長年の教育で「状況把握力」が育っていないので、分析、検証、把握することができないからだろう。

それでは政治家たち。そして会社の上層部にとって好都合。文句は言っても指示してやらなければ何もしない。何もできない。奴隷同然。その力がないので、子供たちに「これからどうするべきか?」を教えてやれない。「今の時代がどういう状況か?」を伝えてやれない。だから、「世の中こんなもんだ」という。そして自分たちの経験を伝える。「真面目に勉強して、いい大学に入り。いい会社に就職しなさい」空気なんて読めなくてもいい。でも、時代を読めないと悲しみしか待っていない。


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