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アメリカに興味のない日本人。それを伝えない日本のマスコミ? [社会政治]

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アメリカに興味のない日本人。それを伝えない日本のマスコミ?

観光で数日間、その町で過ごしても、その街の本当の姿は分からない。日本にいてテレビでその国のことを見ても、ごく一部の断面を知ることしかできない。その意味で、昨年の大統領選挙がどのようなものであったか? アメリカに住む日本人の著者が書いたこの本を読むと、とてもよく分かる。

僕も6年ほどロスアンゼルスに住んだので、ある程度のことは分かるが、著者はシカゴの大学で勉強。その後、アメリカで事業を始めて現在に至る。その情報量は何百倍。腐敗や問題。矛盾。日本とは違う状況を詳しく説明してくれる。これがアメリカ人が著者の場合。日米の違いが分からず、アメリカの常識や生活感、価値観で説明されるので日本の読者には分かりづらい。著者が日本人なので、その辺も解説してくれるところもありがたい。

著者が指摘する大事な点。日本にいてマスコミ報道を聞いていても、特派員というのはニューヨークやLAのような大都会にいて取材する(どちらも民主党の支持基盤)。だから、その他の州のことが分からず、一部の情報しか伝わらない。その通りだ。アメリカのジャーナリストが東京に住み、東京の様子を伝えても、それは日本ではなく東京のニュースでしかない。原発反対デモが注目されても、地方に行くと「原発事故は収拾されたよね」というレベルだったりする。

加えて、この本で指摘しない点を挙げれば、日本のマスコミの問題点がある。ほとんどの局が米マスコミから情報をもらい、それを検証せずに垂れ流しにしているということ。また、日本側も明かにどこからかの指示で事実を歪めて伝える。事実を隠す。フェイクニュースを作り出すということをしている。それでなくてもマスコミ大好きな多くの国民。コロッと騙され誘導されたのが、あの選挙だった。

ハリウッド映画を見て、マクドナルドを食べて、コカコーラを飲んでもアメリカの事情は分からない。人種問題、不法移民問題、教育、経済、労働問題を日本人は関心がない。僕もLAに住まなければ国境の壁問題を正確に把握はできず、メキシコ人可哀想と思ったに違いない。同じように日本にいると聞きかじったニュースで「それは酷い!」と憤慨してしまう。その裏にある社会背景など知らずに、正義を振り回してしまう。だが、その国を知らないのだから事情を把握できないのも当然なのだ。この本を読みながら、そんなことを考えてしまう。


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