「些細なことが気になる困った性格」を振り返る? [my opinion]
昔バイト先で「男のくせに細かいのよ!」と中年女性の店長から言われたことがある。だが、細かいことが気になる性格だから、のちに映画の仕事に就けたのだ。監督業は細かいことにこだわる仕事。また、その店長は自分の小さなミスを男性に指摘されたのが悔しかったようだ。「男は黙ってサッポロビール」?であるべき!という古い価値観を持つ人だったのだろう。
ただ、本来なら相手は店長だし「はいはい」と言っておけばいいのに、その女性の心理を分析してしまう。「なぜ、店長のミスを指摘したことで僕を批判するのか? それもー男のくせにーと性別で批判。なぜか? 自分が多少ミスしても女性なのだから、男性は笑って受け止めるべきだ。という男性に対する甘えがある。古い価値観、男は大らかで、細かいことをいうべきではない。という古い発想をするのだろう」とか考えてしまう。
昔からそんな風に「え?」と思うと、「まあ、いいや」とは考えず、理由を考えてしまう。その人の心理を分析する。同世代の友達は子供時代は「なんで?なんで?」と疑問を持つたびに大人に質問していたが、高校時代くらいからは理由の分からない理不尽があっても「世の中、こんなもんだよ」と疑問や憤りを持たず、納得するようになった。これも考えた。
大人になると理不尽なことがあっても、個人レベルで解決できないことが多い。学校、会社、国。大きな組織が理不尽を行っていても個人は対応できない。だから、友人たちは諦め、受け入れ、世の中そんなもんだと考える。そして、なぜ理不尽が行われるか?を分析しようとはせず「考えても無駄!」と考える。それがどうやら高校生くらいから始まるようだ。そんな人が30歳を超え、50歳を超えたら余計に「考える」作業をしなくなる。本人は「俺だって考えるよ」とはいうが、「夕飯は何を食べようかな?」というレベルの「考える」。
でも、僕は諦めたくない。些細なことでも、気になることは考えてしまう。答えを見つけたいのだ。そのために嫌な思いをするし、血圧も上がる。が、背景を理由を動機を知りたくなる。そこから解決の糸口が掴めるかもしれない。理不尽を押し返せるかもしれない!そんな性格だから映画業界が向いていたのだろう。
旅客機がWTCビルに突っ込んだ。ビル倒壊?何で倒壊したのか?と気になる。調べると飛行機の機体を作る金属は柔らかく、ビルの支柱となる鋼鉄を砕くことはできない。つまりビル内に飛行機が入り込むことはない。正面で砕け散る。でも、ニュース映像はそうではない(やっぱCGね!)そんな風にあれこれ考えてしまう。原発も、沖縄戦も、同じようなきっかけで興味を持った。それを映画にした。
何年も考える。時間があれば調べる。人に聞く。そうすると、いつか答えが見つかる。ただ、そこまでする人は少ない。「お前、変わっているな〜」と昔から言われるが「些細なことが気になる困った性格なのだ」ただ、映画業界には向いていたようだ。
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