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論理性を問う日本人は嫌われる=その背後に潜むこの国の正体?< [日本の教育]

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論理性を問う日本人は嫌われる=その背後に潜むこの国の正体?

50年以上生きてきてやっと気づいたのだが、僕は「合理性」ということにこだわるようだ。合理的でないと許せない。映画という仕事は「芸術」分野であり、高校は「文系コース」だったので、理屈では説明できない感覚や感性が重要なファクターになるべきもの。なのに「論理性」のこだわる。

高校時代も制服について問題を感じた。6月1日から夏服というが、それ以前に猛暑の日がある。でも、あの黒い詰襟の制服を着ていかねばならない。それでなくても教科書やノートが学生鞄に入っていて重い。生徒のほとんどは電車通学。もちろん毎朝満員。その中で制服を着ていると汗だくになる。また、脱いで手に持っても邪魔。猛暑の日には必要のないもの。なのに、学校側は夏服で登校することを認めない。

これは理屈に合わない。論理性がない。暑い日に冬服を着て登校することに何の意味もない。が、教師にいうと「規則だからな」といい。同級生にいうと「決まりだから、シャーないやろ」(大阪の高校でした)という。逆に夏服時期でも寒くてもyシャツで登校せねばならない理不尽なこともある。だが、クラスメイト達は不満を持っていても文句も言わず、耐えていた。

社会に出ても同じ。例えば、家賃の更新料に1ヶ月分の家賃を払うという習慣も変。不動産屋に礼金として、1ヶ月分の家賃と同額を払うのもおかしい。なぜ、1ヶ月分なのか? なぜ、手数料ではないのか? LAのアパートでは不動産屋を通さず、直接アパートと交渉。デポジット(敷金)を払うだけだ。更新料もいらない。手続きだけだ。非常に合理的であり、納得行く。その辺も友人と話したことがあるが、「昔からの習慣だからな」とか「シャーないやんか!」(大阪の友達)と言われ「だったら、アメリカに住めよ」という奴までいた。

どうも日本は合理性、論理性よりルール、習慣を優先して、無意味なことに金や時間、労力を使わなければならないことが多い。高校時代の話に戻るが、おかしな規則がいくつもあった。それを指摘しても、「俺たちにどうすることも出来ない」「嫌なら、学校辞めろ」とまで言われた。なぜ、皆、我慢するのか?自分たちの学校であり、無意味な校則で、そのために余計な出費や労力を使うことを無駄とは思わないのか?

髪の検査があった。耳にかかるとアウト。床屋に行けと言われる。少し前に床屋に行ったばかりでも、耳にかかるとダメ。月に2回床屋に行かねばならない。当時は3500円くらいだったか? 検査があり、アウトだと7000円の出費となる。1ヶ月経ち髪が伸びれば床屋に行くのに、中途半端な時期に検査するから無駄な費用がかかる。でも、それがルールだといい。生徒たちは誰も逆らわない。

校則だけではない。授業そのものが全く無意味だった。10年も勉強するのに英会話ができない。社会に出て全く使わない数学。年号を覚えるだけの歴史。小説の断片だけを読ませる国語。役に立たないことだらけ。「おかしい」というと「それを我慢してやるのが勉強だ。勉めて強くなると書くだろう」と説教をされる。が、無味なことに10代の貴重な時間を費やして何の意味がある?ある時から勉強を辞めた。ひたすら映画を見て、「スクリーン」や「ロードショー」を読んで、ロックのレコードを聴き続けた。それが今、とても役に立っている。

社会に出て気づいた。皆、あれこれ不満を抱えているが、声をあげず耐えている。カラオケでウサを張らし、飲み屋で愚痴を言って我慢する。政権批判をすると「日本から出て行け」といわれる。あー、高校時代と同じだ。矛盾した習慣やルールを受け入れ、我慢している。不満をいうと周りから叩かれる。そうか、高校時代はそんな社会に出るための訓練だったのだ。無意味なことをやらされても、矛盾したことを言われても受け入れ我慢する。

そうして大人になり、立派な日本人になって行く。それがこの国なのではないか?なのに僕は論理性にこだわる。矛盾したことを押し付けられて我慢できない。だからはみ出した。「落ちこぼれ」と言われた。つまり、支配する側に都合のいい社会なのだ。軍隊と同じ。上が命令したら意味など考えずに、言われた通りに動く。そんな社会だ。

そのために庶民が反抗しないように教育している。論理性を持ち、「無意味だ」「理不尽だ」と逆らわないようにしつける。それが日本の教育。論理性を持たず、与えられたことだけをする。そんな大人を育てる。社会に出てから支配層に逆らわないように、理不尽に耐えられる人材を育成している。その意味で僕は不適合者。失格なのだ。なるほどね。と考える冬の日。



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