映画「マッドシティ」=マスコミは白を黒と報道する。国民はそれを信じ込む? [映画感想]
映画「マッドシティ」=マスコミは白を黒と報道する。国民はそれを信じ込む?
コスタガブラス作品にしてはエンタテイメント色が強い作品か?と思って見ていた。ダスティンホフマンがテレビのレポーター。ジョントラボルタが人質事件の犯人。クビになった彼が働いていた博物館に銃を持って抗議に行ったことから事件になる。居合わせたホフマンがそれを中継。「狼たちの午後」のような話か?と思いきや...
この作品が描くのはマスコミの暴走。視聴率を取るためには白を黒と報道。黒を白と伝える。ウケればいい。そのためにトラボルタは次第に極悪人に仕立てられていく。逆にいうと、真っ黒でもマスコミが扱えば真っ白になる。日本の政権がまさにそうなっている。そのマスコミをうまく使えば、真っ黒が緑になり都知事になれたりする。
マスコミ酷い。許せない!と感じる人もいるだろう。しかし、それに振り回され、安易に喜んだり声援を送るのは我々、市民なのだ。私たちが乗せられなければ黒を白にはできない。あの政権がこの間まで圧倒的な支持率があったのも同じ。フジサンケイグループのように嘘のデータを出していても、それを信じ込み。「やっぱ人気あるんだな」と思っていた人は多いはず。
そんなことを感じながらこの映画を見た。ラストはやはり悲惨なもので、同じ結末を日本でも現実の中で何度も見ている。
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