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映画「Fukushima50」=結局「東電は日本を救った英雄」と言う映画なの? [Fukushima50を検証]

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「Fukushima50」=結局「東電は日本を救った英雄」と言う映画なの?

内容面と製作面から2つの記事を書いたが、著名な方々がTwitterで紹介してくれたので、2万件を超えるアクセス。凄い事になっている。原発問題に関心がある人がまだまだ多いということ。これは嬉しい。事故から9年。多くの人はもう過去のことと思っているが、現在進行形の事故であること。忘れていない人たちも多いということだ。

あの映画。一言でいうと「東電の職員さん。ありがとう。お陰で日本は救われました! あなた方は英雄です!」という作品。事故を起こした責任者として、批判を浴び続けた悪役であるはずの東電が、一転。正義のヒーローになってしまう物語。そして「菅直人総理と民主党政権こそが事故を混乱させ、終息を遅らせた張本人!」つまり、悪役として描かれている。普通に映画を見ていると、そう思えてくるプロパガンダ作品なだ。

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そのテクニックを一部紹介する。嘘をつくとき100%の嘘では騙せない。90%の事実と10%の嘘を混ぜてこそ、人はそれを信じる。この映画でも実に細かく事実をあげて事故を描いている。東電、吉田所長は、実名で登場する。誰がどう見てもノンフィクション。。日時、時間も正確だ。が、ベントが遅れる原因を「総理が福1を訪れたから」と描いている。が、これは当時流されたデマであり、事実ではない。のちの裁判でも確認されている。なのに、そのデマを否定せず事実のように描いている。

さらに炉心を冷やすために海水を使うのを止めようとしたのは「官邸の指示」と映画では描いているが、実際は「東電本社の指示」。塩水を入れると2度と使えなくなるからという理由。「官邸の指示」も当時流れたデマ。これも事実として描く。両方に共通するのは「民主党政権の失態」が強調できる。混乱の責任は官邸だと印象づけることができる。そうやって観客を誘導。東電をヒーローに、民主党を悪役に仕立て行く。そんな作品を多くの観客に見せて喜ぶのは誰か?

おまけに俳優たちの熱演。感動的な場面もある。見ていると「東電は頑張ったんだなあ〜。命がけで日本を守ったんだ! 彼らがいればもう原発は事故らないだろう。もう大丈夫だ!」とさえ思えて来る。だが、映画は事故の深刻な被害。その後の住民の苦悩。自殺者まで出したことは全く描かれない。ベントや爆発で拡散した放射能はどうしたか?も説明しない。まるで事故は収束したかのような桜満開のエンディング。情報を制限、操作して見る者の意識をコントロールする作品。

同じパターンの映画がある。特攻隊もの。命を捨てて敵に体当たりするという人道的に問題ある戦法であるのに、それを批判せず、死んで行った隊員たちを賛美。「彼らが日本を守った!」と描く。若い隊員たちを死に追いやった軍部の責任は追及しない。その特攻隊役が吉田所長と50人の職員。軍部が東電。同じパターンなのだ。それがこの映画の特徴。ご覧になる方は注意して見てほしい。

内容面=>https://cinemacinema.blog.ss-blog.jp/2020-03-06

製作面=https://cinemacinema.blog.ss-blog.jp/2020-03-07


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早田 快人

"国策映画" というやつですね。
このタイミングでその内容というのは、フクシマは終結した!
と思わせるための "国策オリンピック” とタイアップしている
のでしょうか。

911テロが起きる ”数か月前” に「パールハーバー」という
アメリカ万歳映画が公開されて、その後、そっくりな展開に
なったことを思い出します。

「パールハーバー」は、日本からの攻撃を事前にアメリカが
把握していたとされる問題をどう描いているか?という興味
で観に行きましたが、その描写は一切なし!

いわく ”卑怯な日本軍” による攻撃という試練を経て
アメリカは強くなった!とのこと。その後のドゥリットル攻撃隊
による日本本土への報復爆撃を

 "不可能を可能にした 感動美話" !として描くばかり。

911の後には、江戸の仇を長崎で、の如く、アフガン攻撃が
ありましたが、なんだか薄気味悪いほど展開が似ていました。

余談ですが、つい先日知ったところでは、軍需施設のみが攻撃
対象とされたはずの、このドゥリットル隊B25からの機銃掃射
で14歳の中学生が二人犠牲になってます。

さらに幼い子供を含む一家六人が焼死したり、民間も含め50名
前後が死んでおり、当時の大本営はこれを「軽微な被害」として
発表。真珠湾で四千人殺しているのと比べれば確かに・・・。

これを感動美話に仕立てることも可能なのが映画でもあり。

by 早田 快人 (2020-03-08 15:22) 

支持政党が変わりました

このブログを見て、さっそく「朝日のあたる家」を購入してみようと思いました。
ところで、新社会党の新聞「新社会兵庫」No.557号(2020年4月28日号)で、映画 Fkushima50 をきわめて好意的に紹介されていたのを見て、びっくりしました。この映画の原作者がどういう人物かを考えても、この政党がこの映画を支持するはずがないだろうと思っていましたので。今は支持政党が変わりました。
by 支持政党が変わりました (2020-05-12 17:11) 

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