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森達也監督「 A」を見た。ドキュメンタリー映画。昔は大嫌いだった。そのスゴさに近年、衝撃を受けるばかり! [映画感想]

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ドキュメンタリー映画。昔は大嫌いだった。だが、そのスゴさに近年、衝撃を受けるばかり!

退屈。真面目。押し付けがましい。でも、それらは学校で無理やり見せられた「人権」や「差別」がテーマの映画だった。大事なテーマだが映画の作り方が悪い。説教されている気がする。あとはNHKのドキュメンタリー。これも退屈。途中で休憩したくなる。

ドキュメンタリーを作る人たちには「これは大事なことです。あなたたちは知らねばなりません!」と高いところから強いる姿勢が感じられる。「退屈とか、関係ない。文句言わずに見るべきだ」的な傲慢さがある。それほどの思いがあるから、正義感を持っているからこそ、ドキュメンタリーという儲からない仕事をしているということもある。

ただ、テーマが素晴らしくても「退屈させる」というのは許せない。僕は劇映画の監督であり、基本はエンタテイメントだ。退屈させ、見ることを強いるのは作家として技量がないと思える。その意味でドキュメンタリーだが、マイケルムーアはうまい。あざとい。とも言えるが、真面目にダラダラ見せるだけがドキュメンタリーではない。

しかし、近年、素晴らしいドキュメンタリーに数多く出会う。先に見た森達也監督の「「A」は本当に凄い。単にオウム信者を描くだけでなく、マスコミ、警察権力、それらに振り回されている一般市民とは何か?まで描いている。物事には多面性があることも分かる。そして何より商業映画やテレビでは絶対にできない作品であること。同じことは三上智恵監督の「標的の島」シリーズにも言える。三部作と「沖縄スパイ戦史」は見たが、圧倒された。

沖縄の基地問題があんな風になっていること。全く知らなかったし、マスコミはほとんど伝えていない。先の森監督も、三上監督も物凄い労力と時間を注いで作品を撮っている。それはもう仕事を超えた作業だ。その時を撮れなければ、後で撮ることはできない瞬間を捉えている。劇映画撮影も大変だが、まだリテイクができる。が、どんな高額な費用を使ってもドキュメンタリーはできない。

完成した作品はテレビや新聞のようなスポンサー付きの報道では絶対に映し出せない現実を届けてくれる。凄いとしか言えない。今回、僕は初めて長編ドキュメンタリーを監督した。12月に沖縄で上映。絶対にNHKではできない作品。これまでの沖縄戦ドキュメンタリーでは描いていない面がたくさんある。ぜひ、見て欲しい。

予告編=> https://youtu.be/81I-BLROlxY


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