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「考える力」がない人の怖さ。考えないので自分の愚かさにも気づかない? [my opinion]

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「考える力」がない人の怖さ。考えないので自分の愚かさにも気づかない?

日本人は「考える力」が十分に育っていないこと。何度も記事にしている。「バカ」なのではなく「考える力がない。そのために上から言われたことを疑わない。検証しない。短絡的に結論を出すということ。そして怖いのは本人は考えているつもりであるということ。これが一番ヤバイ。

映画レビューを見ていると「突っ込みどろこ満載!」とのコメントをよく見かける。でも、その映画を見ると別におかしいところはない。その人が「あれ?」と思う場面があると「私にはなぜ理解できないのだろうか?」とは考えず

「おかしい」=>「映画を作る側に問題ありだな」=>シナリオがダメ=演出がダメ=>また、意味不明の場面=>突っ込みどころ満載だな!

と感じてしまうのだ。僕が学生時代にはその種の感想はほとんど聞かなかった。が、この10年ほどよく耳にするようになったのは、管理教育、詰め込み教育が完成し、その効果が出たということだろう。その教育で育った子供達が大人になったのだ。

「与えられたことを確実にこなす」ための教育。優秀なサラリーマンを育てるためだ。逆にいうと与えられないことはできない。方程式でも解き方を考えるのではなく、教わった方法論で解く。その与えられた方法論を理解、把握。活用できるようになることが日本の教育。つまり、与えられたことのない作業はできない。

そんな教育で育った子供。大人になり映画を見る。映画は省略の芸術と呼ばれる。テレビドラマと違いセリフで全てを説明しない。特にヨーロッパ映画は真剣に考えなければ分からないものがある。それを与えられてばかり来た大人が見れば「へ? よく分からない」「なんでそうなるの?」と思うだろう。

もし、「考える力」があれば、「なぜ、理解できないのだろう?」「ストーリーに整合性がないからか?」「役者が下手だからか」「舞台となる国の生活習慣を知らないからか?」「過去の時代が舞台なので価値観が違うのか?」とかあれこれ考える。さらに「外国映画を観るのに慣れてないからか?」「私は大事な部分を見落としてしまったのか?」と自己批判もしてみる。

そんな風にいろんな角度から考えるという教育は受けていない。与えられた方法論に従い作業ばかりしてきた。だからあれこれ考えず、安易に「理解できないのは映画に問題があるからだ」と結論付けてしてしまう。「ダメだなこの映画!」と、むしろ優越感に浸る。そして自身に「考える力」がないことに気づかず、また日常生活を続けてしまう。教育が行き届いている人ほど、自身の愚かさに気づかないことになる...。


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