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「原発映画には出演できない!」有名俳優の事務所からNOの連続 (後編)=しかし、日本の俳優には熱い人たちがいた! [思い出物語]

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「原発映画には出演できない!」有名俳優の事務所からNOの連続 (後編)
=しかし、日本の俳優には熱い人たちがいた!

2012年。前年に起こった原発事故を映画化しようと考えた。「原発映画を撮ったら2度と商業映画は撮れない」と映画界では言われたが、製作をスタート。企業からの出資は1円もなく、多くの心ある方々からの寄付で制作費を賄う。が、問題は続く、出演俳優。次々に拒否された。「原発事故の映画」というと多くの俳優事務所が断ってきた。

テレビや映画で活躍する主役級の俳優やCMに出ている俳優は当初からダメと考えていた。原発以前にギャラが高いし、CMでもらえる高額なギャラを失いたくないという思いがある。何より銀行や電力会社のCMに出ているのは原子力ムラ側だ。ただ、それらではない俳優からも拒否が続いた。

社会派映画で活躍する人。硬派俳優。一匹狼タイプの役者。そんな人たちもダメ。理由は原発デモ等に参加、発言を続ける山本太郎さん。出演依頼がなくなり、事務所に誹謗中傷。辞めざるを得なくなった。そのことからも「原発に関わると仕事がなくなる」と考えたのだ。いや、それ以前から「原発関係」の作品はヤバいという噂があり、太郎さんの事件でそれを実感したのだ。

しかし、どこも「原発映画なので出れません」とは言わない。別の理由で断ってくる。メインキャスト候補のリスト。20人ほどいたが、次々に削除線が引かれ候補が減って行く。だが、日本の俳優。捨てたものではない。誰もが「原発映画は...」と萎縮する訳ではなかった。「シナリオが素晴らしいから出たい」というベテラン俳優。原発事故が題材というのに「よろしくお願いします」といってくれる俳優事務所もあった。それも大手だ。

ある有名俳優は「私も出たい!と連絡して来た。が、事務所が猛反対で諦めることになる。テレビに毎週出ているタレント。「ぜひ!出演したい」と言って来れた。最終的にはベテラン数人が同じ役を争うことになった。日本の俳優も捨てたものではない。「原発映画でも出たい」「原発映画だから出たい」「原発は関係なく出たい」そんな俳優や事務所が存在したのだ。

最近の映画で「反政府的なイメージつくので」とある有名女優が断ったので、海外の俳優を起用したという作品があったが、あれはおかしい。知名度がある日本の俳優で「やる」という人は必ずいる。日本の俳優で熱い思いを持つ人。少なくない。日本の俳優をなめてはいけない。中にはこんな俳優さんもいた。

「以前から原発問題には関心がありました。でも、事務所から原発に関する発言は絶対にするなと言われてました。けど、今回はセリフで堂々と原発を批判することができます。出演できて本当に嬉しい」

思いのある俳優が集まった。そんな中、一つの役がまだ決まっていない。そう、それこそが最終的に山本太郎さんにお願いすることになる伯父さんの役。そこまでに熱いドラマが展開する。が、それはまた別の機会に。

そんな七転八倒しながら作った「朝日のあたる家」以来の問題作「ドキュメンタリー沖縄戦 知られざる悲しみの記憶」が完成。今回は沖縄戦のあまりにも酷い実態。死んで行った住民の慟哭を伝える。スポンサーが今秋、沖縄で完成披露試写会を準備中とのこと。是非是非、見て頂きたい。「朝日」以来の衝撃作となっている。

特報=> https://youtu.be/Wv5MK0fRauI


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