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記者や刑事でなくても真実に近づくことができる② =ステップを踏んで考えていくこと? [事件]

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記者や刑事でなくても真実に近づくことができる② =ステップを踏んで考えていくこと?

「美味しんぼ」で福島の鼻血問題について騒動になった時、友人がこんなことを言った。

「僕も酷い仕事でストレスが強かった時に何度か鼻血を出したんだ。福島で原発事故のあと鼻血を出した子供が多いと聞いたけど、あれもストレスが原因。同じだよ」

今回はこの友人の主張を考えていく。その友人の話を聞いて別の友人が「なるほどね。きっとそうだよ」と安易に同意していたが、その友人もあまり深く考えないタイプ。

「友人に同じ経験がある」=>「だから原因は同じだ」

と言う「ステップ1」で考えるのをやめている。そんなタイプ。あなたの近くにいるはず。なので「ステップ2」に進めてみよう。「酷い仕事でストレス」=>「鼻血が出た」を考える。まず酷い仕事をしたからと誰もが鼻血を出す訳ではない。聞くと彼の職場でも、全員が鼻血を出した訳ではない。と言うより彼1人らしい。と言うことは「ストレスが原因で鼻血が出た」と言う友人の主張も事実かどうか?分からない。

疑問を感じるが「彼は強いストレスを感じると、鼻血が出る体質である」という可能性はある。その線で「ステップ3」へ進む。友人の説が正しければ、福島には友人と同じ体質の子供がたくさんいたことになる。では、他と比べてみよう。阪神大震災の時はどうか? 同じく被災者は大きなストレスを感じたはずだが、鼻血の話は聞かない。僕も被災した人を何人か知っているが、そんな話はなかった。ニュースにもなっていない。

では、オウム真理教による地下鉄サリン事件。これも関係者は大変な思いをしている。が、ここでも多数の被害者が鼻血を出したと言う話は聞かない。ここから言えること。友人のように強いストレスを感じると鼻血を出す体質の人は、それほど多くないと言うこと。それぞれの被害者でそんな人がいたかもしれないが、数は多くなく、噂になったり報道されたはなかったと言うことだ。

「ステップ4」似たような話がある事件を考えてみる。鼻血が出たと聞くのはチェルノブイリ原発事故だ。子供達が鼻血を出したと言う話がいくつもある。僕が現地を訪れた時にも関係者から聞いた。さらに広島に原爆が落とされた後、鼻血を出したと言う人が多いと聞く。そう考えると鼻血の原因はストレスより、放射能の方が可能性があるように思える。

なぜ、放射能で鼻血が出るか?は医学的には説明出来ないと言われている。が「美味しんぼ」の作者・雁屋哲さんが自著「美味しんぼ 鼻血問題に答える」(遊幻舎)で仮説を紹介している。かなり説得力がある。ただ、医学的に立証できなくても、あれこれ比較していくことで、いろんなことが分かった。友人のようにストレスが原因で鼻血を出す体質の人は、それほど多くはないということ。そして放射能が関係する事故に鼻血を出す人が多いということ。その意味で友人の主張は正しくないと思える。

ステップを踏み、比較する。これが「考える!」と言うこと。でも、友人と同様に「ステップ1」で考えるのを止める人はとても多い。そんな人はネガティブ・キャンペーンや思想コントロールにかかりやすい。デマでも、嘘でもすぐ飛びつき信じてしまう。政治家にとって一番都合のいいタイプだ。

そこから抜け出すためには「ステップ1」で終わらず「2」「3」に進んで考えること。記者や刑事でなくても真相に迫ることは出来る。ちなみに「そもそも福島で鼻血出している子供なんていねえんだよ」と絡んで来る人が稀にいるが、それについては別記事で解説しているので、それを探してほしい。今回と同じ構図なので興味を持ってもらえるはずだ。


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