「運び屋」イーストウッド最新作。またまた名作。心に染みる感動。 [映画感想]
「運び屋」イーストウッド最新作。またまた名作。心に染みる感動。
クリントイーストウッド監督作品。最新作。
またまた名作。今回は見終わって落ち込まない、心に染みる感動作。
この映画で興味深いのは、イーストウッドが頑固だが、ひ弱いジジイに見えることだ。
そこに見えない演出がある。
イーストウッドは身長192センチ。誰かと並ぶだけで大きく見え、強そうに見える。
だからこそ「ダーティハリー」だった。
が、今回の作品では強そうに見えては行けない。運び屋のジジイだ。
若いギャングたちに簡単にのされてしまう感じが大事。だからこそハラハラする。
そこでキャスティングで奮闘。背の高い俳優をたくさん使っている。
そして女性にはヒールを履かせる。娘役の俳優もイーストウッドと並ぶと背が同じ。
これは黒澤映画の逆なのだ。
「用心棒」「隠し砦の三悪人」など、強い三船を演出する時に黒澤は周りに小柄な俳優を配した。
「用心棒」で常にそばにいるのは東野英治郎(黄門様)
「隠し砦」では藤原鎌足。上原美佐。(千秋実は大きい)
そのことで三船が強そうに見える。「運び屋」では逆に周り背の高い、大きな俳優を配する。
そのことでイーストウッドが強そうに見えない。
190センチ台の俳優はやたらいないかもしれないので、
シークレットブーツやヒールで対応したはず。
そのことでイーストウッドが強そうに見えない。頑固なジジイに見える。
意外に気づかないが、その演出がドラマ感を守っている。
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