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【僕の映画に毎回、有名俳優が出演してくれる理由? 映画作りは愛!】 [2017]

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【僕の映画に毎回、有名俳優が出演してくれる理由? 映画作りは愛!】

常盤貴子、松坂慶子、長門裕之、津川雅彦、田中美里、藤田朋子。さらには波岡一喜、山本太郎、いしだ壱成、鈴木砂羽、三船美佳。名前を並べると凄いメンバーだ。

自身でも信じがたいが、これらの有名俳優たちが僕の映画に出演してくれている。もし、僕の作品が大企業スポンサーで、何億円もの制作費ならまだ理解できるが、どの作品も決して大作ではない。にも関わらず毎回、大物たちが出演してくれる。同業者たちも毎回、驚愕。「監督。凄いね!何で**さんが出てくれるのー」「何か特別のコネでもあるのか?」と疑われる。

だが、コネも後ろ盾なく、毎回、ストレートに出演依頼するだけ。そうすると俳優さんたちは快く出演してくれる。僕自身も毎回ビックリ!自分で依頼しておいて、ご本人に「何で出てくれたんですか?」と訊くほどだ。答えは毎回、同じ。まず「シナリオが素晴らしかったから」と言われる。シナリオも僕が担当。魂を削って書く。何ヶ月も取材をし、何ヶ月もかけて書く。その思いが伝わったということ。これは嬉しい。

2つ目の理由。僕の映画のほとんどは地域映画だ。地方の人たちが寄付を集めて作る。「地元再発見」「子供たちに町の素晴らしさを伝える」等がテーマ。有名俳優たちはその辺に共感してくれる。地元は有名観光地ではない。ほとんどの日本人がその地名を知らない町もある。でも、そこには美しい自然があり、素敵な風景がある。心ある人たちが住んでいる。その町の市民の人たちが力を合わせて映画を作ることに賛同してくれる。

よくあるPR映画ではない。町の観光スポットや名産品を紹介するばかりでストーリーはそこそこ。その手の作品でないことも、彼ら彼女らの共感を呼ぶ。ギャラの額ではない。町の人たちの熱い思いを届ける。「地方の人たちの熱い思いを応援する作品だし、単にお金のためだけでない仕事だ」そう思ってもらえることで賛同してくれるようだ。

だから、撮影前に俳優たちには町の写真(僕が撮ったもの)をたくさん見てもらう。地元名産のお菓子や料理を食べてもらう。そうやって、町の魅力と人々の思いを伝える。それによって、より素晴らしい仕事をしてもらうためだ。有名俳優は有名というだけではなく、実力があり、風格がある。

出てもらうことで映画のクオリティが2段3段と上がる。作品は感動的なものとなり、町の人たちは喜んでくれる。俳優たちも喜んでくれる。その映画を観た人たちは、その町の魅力を理解。映画を楽しんでくれる。それが僕の映画作りだ。

 後輩監督にそんな話をすると、同じパターンで有名俳優にアプローチしたという。だが、出演は叶わなかった。話を聞くと、出資する地元が非常に打算的で、有名俳優を使った町のアピールが目的だったり。最初から安いギャラで済ませようと「金が集らない貧しい町です」と自分たちの都合を主張したのだ。
 が、第一線で活躍する俳優は様々な困難を超え、ハゲタカが飛び交う業界を生き延びて来た人たち。すぐに魂胆を見抜いてしまう。本物を見る目を持っている。そして自分たちと同じように「熱い思い」を持つ人を応援したいと思っている。でも、地元の人たちが楽をして、利用しようとするなら、扉を開くことはない。

だからこそ、僕は真剣にアプローチする。隠し事は一切なしに、全身全霊で当たる。町の人がどれだけ、その映画制作にがんばっているか?大きなリスクを負っているか?そして何より、素晴らしい作品を作るという決意。毎回、遺作と思いかかること。そのことを伝える。

そうすれば有名俳優たちは笑顔で頷いてくれる。笑うかもしれないが、映画作りは「愛」。どんなに金を積んでも愛なしに名作は生まれない。作品への愛。地元への愛。それが不可欠。そんな愛があれば、俳優たちは支持してくれる。



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