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「怪獣少年の<復讐>」切通理作・著。 「殉教者ウルトラマン」の章。「帰って来たウルトラマン」子供向けではない過酷なドラマと再確認 [読書]

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【「怪獣少年の<復讐>」切通理作・著。読み続けている】

面白い!現在は第6章「殉教者ウルトラマン」証言・真船禎ーこの章でインタビューを受けるのは「悪魔と天使の間に...」の監督。このエピソードは僕も大好きな1編。その監督のインタビュー。そして切通さんの解説を読んでいると、いろいろ思い出す。

「ウルトラシリーズ」は子供の頃夢中で見ていたテレビ番組。友達の間では「ウルトラセブン」が最高傑作という評判。確かにそれはそうなのだが、僕は「帰って来たウルトラマン」に強い思入れがあった。物心ついた歳に見ていたということもあるだろう。(「ウルトラマン」の頃は5歳くらい)でも、それだけではないこと。この章を読んで感じる。

それがまさに「殉教者ウルトラマン」という言葉に集約される。真船監督はいう「初監督のときに先輩から、ウルトラマンは悪い怪獣をただやっつけて万歳という話ではない。偏見を捨ててくれ」と言われた。円谷英二の「ゴジラ」と同じ精神で作っていることを知ったという。その精神が「帰って来た」にも生きており、勧善懲悪ではない複雑な物語を作り上げていたのである。

メジャー子供番組でありながら、マイナーなテーマ。大人向きのテーマを描いていたことを具体的に例を上げて、この本は伝える。僕が作る映画はメージャーな感動物語だが、観る方はマイナーなものが好きだ。実は子供の頃からそうで、そんな要素がメジャーな特撮ドラマ「帰って来た」にもあったこと。今更ながら感じる。

そこには作家たちの生い立ち、生まれの葛藤。沖縄問題もが介在する子供番組とは思えぬ、思いが描かれている。やはり物語というのは空想による産物ではなく、人生の悲しみや憤りが反映されてこそ観客の心を打つものであること。再確認してしまう。今からもう一度「天使と悪魔の間に」を観る!



(追伸)「天使と悪魔の間に」ネットで観た。子供の頃は気付かなかったが、こんなラストでいいの〜?という過酷な終わり方。やはり、子供番組的ー勧善懲悪なドラマではない。むしろ社会派。「帰って来た」にはそんなエピソードが結構あるけど、「天使」もそんな一編であったこと。改めて感じる。

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