今回の選挙で感じたこと①ーまず、愚かさからの脱却。現実を見つめろ！

その結果にまず驚いた。ここまで国民が踏みつけられてきたのに、多くがまた自民を支持してしまうとは！今回こそ、それなりの結果が出ると期待したのに、あきれ果てて絶望的な気持ちになった。

「もう永遠に不況に喘ぎ、貧困層を増やし、一部の企業と金持ちのために過労死するまで働いてろ。そして子供たちを戦争に送り出せ！」

もう日本人には希望は持てないな...と思えた。が、選挙番組を掛け持ちでいくつも観ながら考えた。注意深く結果を観て行くと絶望だけではないこと。いろんな現実が見えてきた。そのいくつかを挙げて見る。

まず選挙に行く人の多くは今の自民党をよく分かっていないということ。騙されやすいということ。「オレオレ詐欺」に引っかかる人が毎年何万人もいることに多くの人が驚き、「私は絶対に引っかからない！」と思いがちだけど、多くの人が同じ手で政権に引っかかっているということだ。




「景気を良くします。道半ばです」

ーー何年かかっているの？　実感ないよね？　そう思っても支持する。

「集団的自衛権は今後も丁寧に説明していく」

ーーその後何も言わない総理を責めない。あれだけ酷い原発事故ーー安全対策せずに再稼働しても支持してしまう。

「憲法９条を改憲。戦争が出来る国にしたい！」

ーーでも、選挙前には一切言わない！　これはオレオレ詐欺より酷いようにも思える。

国民との約束を平気で破っても「新しい判断」というだけで許してしまう。「消費税上がらなくてよかった〜」としか考えない。これは何だろう？と考えてみた。政党とか支持とかではなく、オレオレ詐欺を超えて、怪しげな宗教ではないか？　

新興宗教に嵌った人を観ていると感じるが、誰がどう見ても疑惑だらけで「騙されてる！」という状態なのに、そんな教祖を信じる人たちがいる。注意しても「あの人は違う。私を救ってくれる！」と支持する。理路整然と団体の問題点を説明しても「でも、私は教祖を信じる！」と頑だ。

この構図とあの党を支持する人たちの思考パターンはよく似ている。その種の怪しい団体の信者で全財産を巻き上げられ、利用され、壷まで売らされて、信者獲得までさせられても気付かない。同じように、どんなに酷い目に遭っても支持する。だが、そんな信者まがいな政党支持者は大多数ではない。特定の数であり、それは少しずつ減っている。さすがに気付く人も出て来た。でも、他に信仰できる対象がない。だから、他よりいいと支持（信仰？）を続ける人も多いのだ。




「あんな最悪な宗教を信じる奴の気がしれない」

という人たち。無党派層だ。実はこちらの方が数が多い。そんな彼らは「どこも似たようなものだなあ。支持できるところはないな！」と選挙に行かない。しかし、棄権することで、組織票があるあの党を応援することになることに気付いていない。さらに選挙に行かないようにするキャンペーンが密かに行なわれ、それに引っかかる。マスコミはあえて選挙に触れない。こうして多くが棄権。あの党が勝利する。それが今回の構図だ。いつもと同じ。

結果、怪しい宗教団体のような政党が狂った政策を続けて行く。壷を売る信者をバカにする人は多いが、多くの国民は同じことをしている。現実を見る。正体を見抜く。魂胆を探るという「洞察力」を失った人たち。まずは、彼らにテレビや新聞はウソを伝えることに気付いてもらうしかない。脱会してもらうところから。早急にできることではない。ただ、投票率は５４．７０％。これは前回より上がっている。無党派層が少しばかり動いたのだ。

「このままではいけない。何とかせねば！」

そう思った人が増えたということだ。愚かな人は大多数ではない。希望はまだある。