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「境界性パーソナリティ障害」⑫ ー誰もが驚愕する、患者からの究極の攻撃? [境界性パーソナリティ障害]

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 「境界性パーソナリティ障害」について

何度も書いて来たが、大切なことを取り上げていなかった。それは患者は往々にして、相手の気を引くために、相手を思い通りに操るために、あることをする。これまで紹介した症状は馴染みがなく、「へーーーそうなんだ」と思った人。或いは「それって病気じゃなくて、性悪女ってことじゃない?」とか感じた人もいるだろう。

だからこそ、この病気は理解されずらく、問題や被害が拡大するのだが、これは聞いたことがある人が多いはずだ。患者は女性に多い。そして特定の相手をターゲットにして賞賛、応援して急速に近づく。親密な関係となると自身の辛い過去を告白する(妄想であることも多い)それで「明るい元気な子だと思っていたけど、辛い過去を抱えて行きているんだ」と感動、共感して、さらに深い関係に陥る。

 やがて、患者はあれこれ無理をいうようになる

深夜の長電話等に始まり、仕事中なのに「今すぐ逢いたい」と言いだしたり、それに応えないと、手のひらを返したように攻撃を始める。共通の友人(取り巻きを含め)にウソを交えた情報を流す。「彼に酷いことをされた」「信じていたのに裏切られた」等の自分が被害者であり、相手が加害者であるような騒ぎを起こし、まわりの人たちを味方につけて相手を追いつめる。その中で究極の手を使うことがある。

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 「今から死にます。さようなら」

という電話、或いはメールが来る。その頃、相手ははもう「こんな奴とは縁を切りたい!」と思っているが、自殺するとなると話は別だ。仕事中でも会社を抜け出して、深夜でも飛び出して患者の元へ行く。と、薬を出して飲もうとしているところだったりする。それは演技であることが多いが、中には本当に死んでしまうこともある。

 いくら鬱陶しいと思い、縁を切りたいと思っている人でも死なれると責任を感じる。だから、別れられない。別れたことで死なれると大変。結果、患者の要求を聞き続けなければならなくなる。死と引き換えに、自分の望みを叶えようとする究極の取引を迫る訳だ。これは映画やドラマなどでよく見る話だし、ワイドショー等の恋愛ネタではときどき聞く話だ。

 その全てが患者という訳ではないが、

境界性パーソナリティ障害患者の典型的な行動パターン。だから、別れられない。逃げられない。また、自殺未遂を共通の友人に伝え、「彼のことが忘れられなくて死のうとした」とかいうと、友人は「お前、愛されているんだから応えてやれ。彼女にはお前しかいないんだよ」と患者を応援する行動を取ってしまう。

 共通の友人は時間をかけて「取り巻き」に仕立てられており、その人たちに対して狂気の顔は見せない。健気で元気ないい子として認知されており、いつも被害者を演じる。加害者は当然、ターゲットとされた相手。でも、まわりからも追いつめられて、さらなる過酷な要求を突きつけられ堪え難いものになり、社会的地位や仕事も失うことに繋がる。

 細かな説明は以前に書いたので、初めて読む方はそちらを読んで頂きたいが、今回は「自殺」をちらつかす症状を紹介している。これも性悪女としか思えないが、多くの患者が見せる一面であり、この病気の特徴である。でも、まわりから見ると「愛」に思えてしまい、被害者(患者)を応援する。加害者である男性はまわりから「飽きたので捨てた。無責任」としか思われず、理解されない。


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 これをワイドショーで報じられたら、

国民のほとんどは「なんて酷い男だ!」と感じるだろう。だが、全て患者による計画。暴力も凶器も使わず、逃げられなくなってしまう。この記事を書いていても思うが完全にスリラー映画のシナリオだ。僕自身、これが病気?と思えてしまうが、これが症状なのである。だから、一般の人は理解できない。「あの子は病気」といっても分からない。むしろ、関係者は「取り巻き」にされて同情して、患者と一緒になり被害者を攻撃してしまう。

 このブログにも何通かのコメントが来たが、攻撃を受けた経験ある人は「あーーあの人は病気だったのか!」と気づいたというものも多いが、経験のない人は非常に無責任な発言をし、ちゃかしたり、きれいごとを並べたりする。僕もこの話を友人にしても、多くは理解できないようで、黙ってしまい、話題を変えようとする。「そんなことをいう監督自身が病気なんじゃないか?」と思っている友人も多いだろう。

 むずかしい病気であり、

まわりから理解され辛いものだ。患者も悪意で相手を苦しめている訳ではなく、結果、誰も救われない。罪のないまわりの人たちまで加害者となる。本当に悲しい。興味ある方。心当たりのある方はぜひ、バックナンバーを読んで頂きたい。

 つづきはこちら=>http://cinemacinema.blog.so-net.ne.jp/2016-02-21-2

 バックナンバー=>http://cinemacinema.blog.so-net.ne.jp/archive/c2305834655-2




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