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精神病のことをいろいろ書いて、改めて感じたことー素人では見抜けない? [精神病&精神障害]

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 ここしばらく精神病のことをいろいろ書いていて、

改めて感じたこと。「病気」と「問題あるヤツ」の違い。行動や言動がおかしいのは病気のせいである場合と、病気ではないが問題を起こして顰蹙を買う人。その違いを考えてみた。

 僕は結構、悪意のあるヤツを見ぬくのが得意だ。ま、映画監督業というのは、その人の資質や性格、力を短時間で見抜かねばならない。俳優のオーディションなんて、1人5分ということもある。その短い時間で、いろいろ把握せねばならない。キャストだけではない。スタッフも、問題がある人を入れれば撮影で必ず揉める。だけど、オーディションはできないので、御茶のみ話程度で、相手の適正を理解することが大事だ。

 「あ、この人。ヤバいから気をつけなくちゃ!」

 と思ったときは、必ず事件が起こる。「この人は目先のことしか考えていないから問題起こすな?」と感じたら、その通りになる。でも、友人や関係者は最初こう言う。「そんなことないですよ」「大丈夫じゃないですか?」「心配性ですね?」「考え過ぎですよ」でも、結果、事件が起こり、僕のカンが正解だったことが証明される。

 だが、何回か、大ハズレをして大変な思いをしたことがある。なぜ、その人が、あんな行動を取ったのか? 理解不能だった。基本的にトラブルを起こす人というのは、利害が関わる。製作費をこっそり抜いて自分の利益にしたいとか? マージンがもらえるので、特定の俳優事務所に肩入れするとか? いい映画を作るより、映画を利用して得をしようとする人であることが多い。或は、プライド高い。価値観が古い。それを無理やりでも通したいという人たちも問題を起こす。全て個人の利害である。


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 それが、いくら考えても得をしないことを言い張り、隠れてでも自分の思い通りに進めようとする人がいた。誰かと裏取引して、金を誤摩化そうとしているとも思えたが、そうでもない。間違った方向に必死に必死で進めようとする。本人だって大損するのに、なぜ? ということがあった。ミステリー小説ではないが、通常は「それによって誰が一番得をするか?」を考えると答えがでる。

 関係者の何人かは「隠れて金を抜いていたんだよ!」と汚職説を上げたが、そうでもない。結果、本人は得をしていない。ただ、トラブルを起こし続け、皆で揉めただけだ。いくら考えても、筋が通る答えが出ない。そんなとき、昔の友人がおかしくなった事件を思い出して「もしかしたら......精神病?」と専門家に、その人の行動や言動を詳しく説明すると「たぶん、双極性障害でしょうね」と言われた。

 いろいろ調べると、まさにその症状だった。当てはまるケースがいくつもあった。その人と親しい人にも聞いたが、前々から、その種の行動はあったといい「ヘンだと思い、距離を置いていたんですよ」という人もいた.....。そう、僕はカンはよく当たるが、精神病であることは見抜けなかったのだ。

 医学知識のない人から見ると、

単なる????の 連続だが、その行動と思考自体に症状が現れている。ただ、「神様がやれと言った」とか「宇宙人が攻めてくる」というような奇妙な話はしない。聞くと筋が通らなくはない話をするので、病気とは気づかないことが多く、第三者は「***さん。がんばってるなあ〜」とむしろ好感を持ったりする。

 だが、患者のまわりにいる人たちは大変。振り回されたあげくに様々な被害に遭う。簡単にいうと、タイタニック号に乗せられたら、船長が「あの巨大な氷山に向かって突き進め!」と言うような感じ。「船長、そんなことしたら沈没しますよ」といっても、聞き入れない。そして激突。船が沈没というようものだ。なのに多くの人は「頑固」とか「意地っ張り」とか思ってしまい、病気であることには気づかない。
 
 それでも会話をしていると、ヘン!と感じる。

 会話が噛み合ない。聞いていないことを延々と答える。「はぐらかしているのかな?」とも思うが真剣に答えている。でも、そんなことを訊いているのではない。こんなふうに、症状を知っていれば素人でも「あれ?」と思うことを見逃さなければ、病気であることに気付くこともできる。


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 以前にも書いたが、昔、友人でおかしくなったヤツがいて、

「私には未来が見える」とか「一目見ただけで、その人の全てが分かるんだよ」とか言い出した。超能力者? 冗談? でも、真面目な奴。真剣にそういう。調べると精神病だと分かる。やがて、彼はいろいろと問題を起こし、友人は全て去って行った...。

 それ以来、ちょこちょこと勉強したら、まわりに結構、その種の人がいることが分かって来た。友人には「類は友を呼ぶ」などと笑われたが、皆、気づかないだけ。何より精神病というと、何度も書いたが、「意味不明なことを叫び、暴れる人」と思っている人がもの凄く多い。それはむしろ覚せい剤中毒であり、精神病は多種多様、いろんな症状がある。

 この10年ばかりで、いくつかの症状を勉強したので、少し見ていると「あーこの人も病気だ」と分かる。おかしな人でも病気であれば、それなりの対応を取ることができる。ちなみに統合失調症は100人に1人、境界性パーソナリティ障害は40人に1人とされる。100人の友達がいれば、その内2人が患者という確率。僕は友達が多い方だが、患者だと思える人は、これまでに5人いた。

 ただ、友人に説明しても、皆、

「お前の方がよっぽどおかしいよ!」と言われる。多くの人は精神病というのは特別なもので、身近にあるとは思わず、その実態も、症状も知ろうとはしない。被害を受けた者は「変なヤツだったなあ。もう、関わらないで置こう」といい、第三者は「どっちもどっちだなあ。仲良くやればいいのに」と本質を理解しない。だから、病気という事実を理解せずに終わる。


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 特に昨年より勉強した「境界性パーソナリティ障害」は

とても病気とは思えず、僕自身、そんな症状が存在することが信じられなかった。が、専門家の本を読み、その心理状態や原因、背景を知ると、納得が行くものがあった。一般の人が「気が狂っている!」と思える言動や行動でも、ある種の論理で解読すれば、筋が通り理解ができる。「俺は神の使いだ!」「宇宙人が攻めて来た!」もある種の原因が分かれば、そんなことを言い出す理由が分かり、非常に興味深い。

 と友人に話すと、「そんなヤツの気持ちなんて分からないよ。ただ、狂っているだけだよ!」という。が、狂っているということを医学的に解明すると、理由がある。そして、友人がそんなふうな言い方をするのも、無意識に「狂う」ということに対する畏怖を感じて、深く考えたくないという思いなのだろう。だから、皆、精神病というと、意見を言わず、知ろうともせず、避けて通る。

 いろいろ忙しくてしているが、

境界性パーソナリティ障害も、そこそも勉強した。現在は「双極性障害」を勉強中だが、あまり本が出ていない。しかし、この病気こそが、********だと思える。専門家も同意してくれたが、表立って指摘する人はいない。また、かなり昔だが、同じ症状の人が身の回りにいたので、その辺を解明したい。興味深いのは、この病気の場合も発症する背景に、社会と個人とのドラマがあること。そこに現代が見え隠れする。勉強を続けたい。

 双極性障害について=>http://cinemacinema.blog.so-net.ne.jp/2015-12-23


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