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もう一度、境界性パーソナリティ障害の行動パターンを紹介ー作家の想像力を超える驚愕の方法論 [境界性パーソナリティ障害]

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 境界性パーソナリティ障害。今も多くのアクセスがあり、

 コメントも頂く。こんなに反響があるとは思わず、驚いている。被害を受けた方からのコメントが多く、また被害を受けなければ、実感しにくい病気であることも改めて感じる。

 前にも書いたが、患者のアプローチは本当に見事である。僕は物語を作るのが仕事なので、いろいろと悪事の方法論も考える。悪役がどんなことをすれば、観客は「酷い!」と思うか? どんなふうに描けば「それは俺だって引っかかる!」と納得するか? そんな手法を考える。ミステリー作家が世にも奇妙な犯罪を考えるのと同じだ。

 が、患者の行動は映画作家の想像力を超えている。

 とても病気の症状とは思えないもの。以前にも書いたが、もう1度、そのことを書きたい。まず、患者の多くは女性である。そして患者は「誰かに取り付いて、思うように操り、自分の欲求を満たすことが目的」である。この段階でもう通常は病気ではなく、「強欲な人」「支配よくの強い人」というふうに思えるが、これが境界性パーソナリティ障害の症状である。その理由、原因については以前に詳しく書いた。今回は行動について書く。

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 患者はそのためのターゲットを探す。

 そこで「種まき」という行為をする。あちこちにアプローチして、取り付けそうな相手を探す。具体的にいうと、良さそうな相手がいると「感動しました」「あなたのように素晴らしい人は初めてです」「勉強になりました」と相手を賞賛し近づいて来る。ここも凄い。例えば詐欺であれば、相手が得をする「美味しい話」を持ちかけてくる。そうやって相手を罠にかける。

 が、今日では「おいしい話」が出ると「何が目的だろう?」と警戒する人が多い。それに対して「あなたのように素晴らしい人は初めて」とか賞賛して来たなら、警戒はしない。むしろ、嬉しい。自分を褒めることで相手は何も得をしない。ま、自身が金持ちとか大きな権力を持っているなら別だが、一般の人はなかなか褒められることはないし、女性からそう言われれば相手に好感を持つだろう。

 これが第一段階。そうやって患者はターゲットに近づき、こまめにアプローチを続ける。ネットというのも、それに一役買っている。特にFacebook。気軽にコメントができる。「いいね」が押せる。それによって、距離を縮めることができる。聞いた話だが、ある患者はFacebookを活用。狙いを定めた人たちに、頻繁にコメント。賞賛し、感謝し、応援。そうやって、自分は健気でいい子であることをアピール。会合や飲み会などに参加。狙ったターゲットと親しくなる。

 やがて、Facebookで「淋しい気持ち」や「孤独な立場」を語り出す。

 それを見た人は「可哀想だな。飯でも食わせてやるか?」と連絡する。いい子だし、健気なので、特に女性を意識せず、友達と思って誘う。でも、それは患者の「種まき行為」そうやってターゲットの気を引き、誘い出し、さらに親しくなる。ネットを使ったアプローチ。ここも見事。

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 患者は親しくなると、

自分の辛い過去や悩みを語る。相手も「健気で元気な子と思っていたけど、そんな辛い思いを抱えていたんだな」と同情、共感して、絆が深くなる。そして恋に発展することもある。こうして患者はターゲットの心を掴む...。電話で話をすると「私なんかの話を聞いてくれて、ありがとう!」と感謝を伝え「健気でいい子だ」とさらに好感が上がる。この辺までは言動も行動も全て常識の範囲内。そこからが本番なのだが、患者はターゲットに対するアプローチと並行して、別の行動 もしている。

 ターゲットのまわりの人たちにも、アプローチ。仲良くなる。これがあとで効いて来る。それは「取り巻き」と呼ばれるもので、その人たちに対しても「いい子」「健気な子」をアピール。信頼を得ようとする。決して、マイナスイメージなることはせず、「取り巻き」と信頼関係を作る。

 しかし、ターゲットに対して要求はエスカレート。

 例えば仕事の時間中に「今すぐ逢いたい!」と連絡が来る。夜中に長時間、電話で話を一方的に聞かされる。「明日、仕事があるから」と切ろうとすると「私のことはどうでもいいのね!」と激高。或いは些細なことで激怒して、相手に攻撃を始める。まさに手のひら返し。「あなたのように素晴らしい人はいない!」「いつも勉強になります!」と賞賛していた相手を批判。「裏切られた!」「利用された!」「今までの時間は全て無駄だった!」と怒りをぶつけてくる。

 そして、周りの人たち。そう「取り巻き」に対して「彼に酷い目に遭わされた(レイプされそうになったとか)信じていたのに悲しい。死にたくなる.......」というようなウソ(妄想)を交えて、いい触れ回り、ターゲットの信頼を貶める。患者の言う事を聞かないと、そんなふうに社会的な信用を奪おうとする。或は「今から死ぬ。薬を飲んだ....」とターゲットに電話。メールしてくる。部屋に駆けつけると、本当に薬を飲もうとしていたところであったり。

 「僕のせいで彼女が死んだ...」と思うと

罪悪感を感じる。だから、患者のいう無理難題でも受け入れるようになる。自殺未遂を演じるだけではなく、様々な形で「あなたのせいで私はこうなった」「あなたに言われたから***した」とか、罪悪感を植え付け、責任感を追求することで、相手を意のままに操ろうとする。

 本当に凄い知能犯だ。ナイフ1本を振り回さず、相手を逃げられなくして、意のままに操る。それも自分は被害者を演じている。言う事を聞かなければ、大変なことになる。それも患者が女性。ターゲットが男性なら、誰が見ても、男が加害者。悪いと思ってしまう。作家でも考えつかない、見事な方法論だが、どこで習うでなく患者はこれを実践する。


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 つまり、これが病気の症状なのである。

多くの患者はこれと同じ行動を取る。それを知っていれば「あーあの子は病気だったのか」と気付くが、知らなければ「嫌な奴。許せない!」と対応してしまい問題が続く。また「取り巻き」も自分たちが利用されているとは気付かず「可哀想な**子さんのため」と罪のないターゲットの男性を批判。攻撃する。当然、罪悪感はなく、むしろ正しいことをしていると思い込んでいる。が、患者に利用されているだけ。

 何だか、SF映画のようだ。宇宙人が取り憑いた女性が、超能力を使いまわりの人を洗脳。ターゲットを苦しめるという荒唐無稽な物語のようなのに、現実にそれが起こりえるとは驚くばかり。そして、患者には悪意がなく、妄想も絡んでいるので、本当に自分が被害者だと思い込み、酷い目に遭っていると信じ込んでいる。だから、まわりの人も見抜けず。その罠に嵌ってしまう。

 もう、かなり昔の話だが、僕のまわりにもその種の人がいた。「自分はカンがいい」と自負していたが全く気付かず、むしろ「いい子」だと思っていた。やがて問題を起こし「あれ?」と思い。もの凄くヤバい予感がして距離を置いた。その後、精神科医の先生と話す機会があったときに「典型的な境界性パーソナリティ障害ですよ」といわれビックリ! 「大事なのは無視すること。距離を置いたのは正解。そこで批判しても、擁護しても、結果、相手は喜び、事態は悪化したはず」と言われた。

 大きな事件になる前に気付いたのが幸いだが、

未だに友人たちは「いい子だったと思うよ。病気とは思えないな!」という。が、彼らに精神病の知識はなく、自分たちが「取り巻き」にされようとしていたことにも気付いていない。そして、無責任な奴は「だったら、病院に行けと言って上げるべきだ!」というが、専門家はこういう。「肉親とか、よほどの思いがある人でなければ、関わってはいけません。それが最善の対応です」

 それは経験がある。

 以前、親しい友人が別の病気でおかしくなったことがあった。そのときがまさにそうだった。病院に行くことを遠回りに勧めると、逆上して手が着けられなくなった。悲しいことだが、距離をおくことしかできないのだ。でも、もっと悲しいのが、病気だと知らずに、どんどん深みに嵌り、まわりの人を巻き込んでしまうこと。特に境界性パーソナリティ障害は人口の5%と言われている。50人の友達がいれば1人いる確率。正確な情報を知ることが、問題回避のために大事。その意味で、このブログ記事を多くの人が読んでくれたのは幸いだ。


 以前の記事はこちらから=>http://cinemacinema.blog.so-net.ne.jp/2016-01-11


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