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努力しない人に限って「ノーギャラで来てください!」て言う? [my opinion]

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先に「朝日のあたる家」の上映会が多くの人の応援で毎回、盛況であることを書いた。それとは逆に本当に人が来ないイベントもよくある。でも、その種のイベント。必ず問題ある。

例えば、***先生の講演会をする。でも、人が来てくれない。映画の上映会をする。***反対のデモをする。やっぱ人が集まらない。それらのイベント、注意して見ていると、宣伝をあまりしていない。

そんな人たちに限って、僕のところにも「スピーチに来てください」「メッセージをお願いします」といってくる。もちろん、交通費もギャラもなし。依頼文を見ると、ノーギャラは当然という姿勢が見える。交通費等にも一切触れずに「いつなら時間がありますか?」とか言ってくる。

だが、映画監督業というのは、講演会や執筆というのも仕事。というのも監督料は本当に安くて、それだけでは生活できないからだ。なのに、タダでしゃべってほしい。タダで文章を書いてほしいといってくる。ハリウッド監督ならボランティアで環境団体等を支援することもあるが、日本の監督は本当に貧しい。なのに、勘違い。来るのが当然という言い方をする団体もある。

でも、それは引越し屋に行って、ノーギャラで引越しをお願いします。と頼むのと同じ。八百屋に行き、我々は社会のために活動しているのでりんごを一箱、タダでくださいというのと同じなのだ。

さらに問題なのは、そんなことを言ってくる人に限って、彼ら彼女らのFacebookを見ても、自分たちのイベントの告知。タダで出来きるネットでの告知さえ、1回アップしたのみ。ということが多い。なぜ、毎日アップしない。なぜ、何回もアップしない。何度、アップしても料金はかからない。労力を惜しんでいるだけ。なのに、人には会場に来てほしい。スピーチをしてほしい。メッセージを送ってくれと労力のかかることを要求する。

大きな勘違いがあるのではないか? その人たちのやろうとしていること。反原発でも、特定秘密保護法の反対でも、環境問題でも、それ自体は大事なことだ。素晴らしい活動をしている。でも、だからといって、他人をタダ働きさせていいことにはならない。Facebookに1回告知を出しただけで、多くの人がそれを探して読んでくれるとは限らない。

正しいことでも、間違ったことでも、まず自分たちが限界までがんばって、そこで初めて第三者に応援を求める。それでこそ共感を得られて、ボランティアでも応援してくれるのだ。それを自分たちが努力せずに、第三者にノーギャラで来てくれと当然のようにいうのでは、誰も賛同してはくれない。当然、そのイベントの客入りは悪い。なのに、彼らは「理解されていない」「集客がむずかしい」という。

何かをするというときは、時間とエネルギーを使って伝えなければできない。それを楽してしようとしている。あるいは、正しいことだから、皆、支持してくれるはずだ。と楽観している。今の時代。正しいことを伝えるほどむずかしいことはない。それをまず認識すべき。

「朝日」をタダでレンタルしたいという団体がときどきいる。「儲かったらレンタル料を払います」という。が、自分たちがリスクを背負わずに、上映会をしようという姿勢がもうダメ。責任感が感じられない。やはり、正しいことをするのだから、あたな方も協力すべきだという姿勢が見える。中には「寄付で作った映画なんだから、儲ける必要はないでしょう?」といってくる人がいる。が、それだけで視野の狭い人だと思え、心配になる。

というのも、「朝日」のレンタル料はすでに通常の半額にしている。より多くの人に上映会をしてほしいからだ。なのに、それをさらに値切ろうとする。そして「寄付で作った映画」でも、レンタルの窓口を管理会社にお願いしている。僕は本来の仕事があり、手がまわらないからだ。当然、管理する会社では通信費や発送代がかかる。人件費もいる。ネットで公式HPを出すのも年間に何万円も費用がかかる。それを更新してもらう人にもお礼をせねばならない。そして、宣材を作ったり、自主上映募集の告知等。いろんなことで経費がかかる。個人の利益は一切取っていない。

タダで貸してほしいというのは、「今後、映画の上映募集する宣伝費がなくなっても、自分たちはタダで上映したい」ということ。それでは映画は広がらない。つまり、相手にボランティアやノーギャラを要求する人たちは、自分たちのことで精一杯になってしまって全体が見えていない。だから、全てを安易に考えて、十分な宣伝もせず。イベントが不入りで終わるのである。

これはイベント等だけではなく商売でも同じだ。金がないから宣伝できない。だから店が流行らないと思いがちだが、今の時代。タダで宣伝できるネットというものがある。でも、1、2度告知したくらいでは客は集まらない。では、どうすればいいか? それを考えることが大事。なのに、その手の人の多くは、だったら***さんに来てもらおう。タダで***してもらおうと考える。そして自身は努力をしない。

商売でも上映会でも同じなのだ。だから、僕は「ノーギャラで」「タダで」といってくる人を信頼しない。そんな人に限って十分な努力をしてないからだ。まず、自分ががんばること。人はそれを見ている。本当にがんばれば応援者は現れる。現れなければ、何か自分に問題があるということ。それを改善してまた努力する。そうすれば必ず、展開できる。どんなことでも同じだと思う。


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