なぜ、原発事故の映画を作ったのか?(3) [「朝日」DVD発売ー再掲載]
そうだ。映画を作ればいい。
僕のテーマは「親子に伝える大切なこと」
今こそ、そのテーマを貫く時期ではないか?
これを伝えずして、僕が映画監督でい続けることはできない。
ここで沈黙を決めて、真実を知らない振りして映画を監督し続けたら、
どんなに後悔するか?
いや、もう、「親子に伝える映画」なんて二度と口に出来ない。
だから、作らねば!と思った。
それともうひとつ。
単に原発の危険性を伝えたくて「朝日」を作った訳ではない。
僕のテーマ「親子に伝える」を突き詰めると、
「人の幸せとは何か?」という問題に突きあたる。
幸せとは何か?
お金持ちになること。有名になること。大きな家に住むこと。
日本人は戦後。
アメリカのようになることが幸せだと思い、
「お金」と「物」をたくさん手に入れることこそ幸せだ
と信じて生きて来た。
しかし、バブル時代に、その両方を手に入れたのに、
「幸せ」だと感じる人がどれだけいたか?
むしろ、何か空しい。大切な物をどこかで失った喪失感が漂っていました。
そう、幸せは「お金」ではなかった。
戦後、日本人は「お金」と「物」に走ったけど、
そのときに捨ててしまったものこそが、一番大切なものではなかったか?
それは昔の人が皆持っていたもの。
貧しくても、それが人々を支えていた。
それが戦後、どんどんと失われて来た。
それが.....
(つづく)
2016-06-11 08:34
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