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脚本を書くということ(14)「それは怖い!」 [映画監督のお仕事]

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 「何か怖い話。5話完結くらいの。ネタありませんか?」

 と知人の漫画雑誌編集者から訊かれた、

 昔付き合いがあった奇怪な友人の話をしたら

 「それは怖い! 一度、シナリオにしてくださいよ」 

 そう言われてミステリー仕立てで書いてみた。

 「I LOVE YOU」というタイトル。

 これも評判がよかった。

 といって漫画雑誌に即、掲載された訳ではなかったが、

 というより、その枠自体がボツになったのだが、

 何だか知らない自分の扉が開いて行くような感覚。

 僕が好きなのはSF映画。

 そんな作品を作りたかった。

 でも、シナリオを書いてウケるのは、「青春もの」や「ミステリー」

 気づいた。

 書きたいものと、書けるものは違うのだ。

 ポップス歌手として、ブレイクしない人が演歌でヒットを出すように

 歌手では駄目でも、俳優に転身して成功する人がいるように

 向き、不向きがあるようだ。

 ま、「未だにSFは向いていない」とは思っていないのだが、

 もうひとつ。気づいたことがある。

 (つづく)

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