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自宅入院生活ーこれから伝えるべきもの  [●「朝日のあたる家」序章 2012]

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 2011年 秋

 監督作 ”青い青い空” 東京公開後のこの春。

 過労で倒れて自宅入院状態になった。

 もう、生きる屍。何もできない。寝たきり老人と同じようなものだった。

 この5年。企画、脚本、プロデュース、監督、編集、宣伝と

 1人5役、6役をこなした。

 当然、5倍6倍の疲労に襲われる、東京公開後に過労で倒れた。

 しかし、これは自身で望んだこと。

 ”青い青い空”が完成して、劇場公開できれば・・・死んでもいい。

 そう思ってかかってきた。

 でも、生き残り。毎日、ベッドで天井を見つめる生活。

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 ここでようやく、次のことを考えた。

 3作目・・。

 なんて考えなかったけど、これまでのやり方ではもう駄目だ。

 こんな方法だと次は本当に死んでしまう。

 死んで3作目が撮れるならいいが、次は最後までもたないだろう。

 いや、それどころか、監督業ができるまでに回復しないのではないか?

 このまま、体がボロボロのまま・・・死にまで寝た切り?

 そんなふうにさえ思えた。

 体が悪いと、なかなか希望を持てない。

 だが、3ヶ月も経つと、少しずつだが体調は回復。

 駅まで行けるようになり、新宿まで行けるようになる。

 次を考える余裕が出て来た。

 やはり、映画を撮るしか生きる道はない・・そんなふうに思えてきた。

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 3作目を撮れるとしたら、何を撮るべきか?

 こんな時代に何を伝えるべきか?

 社会復帰のリハビリを始めた。

 20年振りのロサンゼルスの想い出を見つめた。

 テレビを1日中見ていた。読みたかった本をひたすら読んだ。

 友人たちを訪ね、この数年の報告をした。

 そして、原発事故問題を勉強する。

 少しずつ、時代が見えて来た。

 日本が行くべき方向が見えて来た。

 (つづく)


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